【由子・洋榎SS】末原「面接で落ちるとか…メゲるわ」

1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 17:15:46.27 ID:1BI6AlLPo

―インターハイ準決勝後 姫松高校控室―
洋榎「はぁ…インハイ終わってもうたなぁ」

末原「……ぐすっ、すみません。私が宮永にまくられなければ…」ジワッ

由子「きょ、恭子のせいじゃないのよー!清澄の宮永さんが最後の局に役満をツモらなければ
2位通過で決勝進出してたのよー!相手が化物だけだったのよー!」

漫「そ、そうです!ウチが5万点も臨海の辻垣内に取られたんがいけないんです!末原先輩、元気出してください!」

絹恵「末原先輩は戦犯なんかじゃありません、だから泣かんでください!」

末原「うぅ、みんな…!」

姫松高校のインターハイは末原が宮永咲にまくられ準決勝敗退で終わったのだった

そして数日後

―――――――

―――
2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 17:20:07.21 ID:1BI6AlLPo

―姫松高校3年教室―

洋榎「なぁ恭子、由子」

末原「何ですか主将?」

由子「恭子、洋榎はもう主将じゃないのよー」

末原「いやー、今までずっと主将って呼んでたからなかなか癖がなおらなくて…」

洋榎「まぁうちは洋榎でも主将でもどっちでもええけどな」

末原「で、主将。さっき何か言いかけましたけど」

洋榎「あ、そやそや。二人とももう進路決めたんか?」

末原「進路…もうそんな時期ですね。私は高卒程度の公務員試験を受けようと思ってます」

洋榎「あれ?恭子、進学希望じゃなかったっけ?」

末原「はい、最初はそうだったんですが家庭の事情で就職することにしました」

洋榎「そうか…」

末原「主将は確か推薦で大学行くんですよね?」

洋榎「おう!オカンが大阪大学の学長さんと仲良くてな!ちょっとしたコネで――ってのは嘘で、
インハイの成績があっちの学長さんの目に留まってな。ウチの学校に来ないかって誘われとるんや。学校から推薦ももろとる」

末原「さすが主将ですね、私も友達として誇らしいです」

由子「すごいのよー!」

洋榎「で、由子はどうするん?進学か、就職か?」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 17:23:20.46 ID:1BI6AlLPo

由子「私は恭子と同じで高卒程度の公務員試験を受けることにしたのよー」

洋榎「そっか…」

由子「洋榎とは違う道を歩むことになるけどまた一緒に麻雀したいのよー!」

末原「そうですね…いつまでもこの関係は続いてほしいですね」

洋榎「ま、この三人やったらウチが全勝やろうけどな!」

洋榎、末原、由子「HAHAHAHAHAHAHAHA!(なのよー)」

5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 17:30:05.70 ID:1BI6AlLPo

郁乃「みんな何しとるん~?」ヒョコッ

洋榎「うわっ!いきなり登場かい!」

由子「びっくりしたのよー!」

郁乃「いくのんはどこからともなく現れるんやで~」

末原「…で、何の用ですか代行」

郁乃「あ、末原ちゃんと真瀬ちゃんに伝言があるんだけど~」

末原「私と由子にですか?」

郁乃「えーっと…あれ?なんやったか忘れた~」テヘペロ

洋榎(なにしに来たんや…)

郁乃「あっ、思い出したわ~」

6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 17:37:20.97 ID:1BI6AlLPo

郁乃「末原ちゃんと真瀬ちゃんの面接練習の担当、私になったから~」

末原「…え?」

由子「のよー?」

郁乃「やから~、私が末原ちゃんと真瀬ちゃんの面接担当になったの~」

末原(この人教員免許持っとったんか!?)ボソボソ

由子(わからないのよー!)ボソボソ

郁乃「あ、私が教員免許持ってるのかどうかわからないのに面接担当とかありえへんやろってツッコミはなしやから~」

末原(何者やねん…赤坂代行)

7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 17:40:53.83 ID:1BI6AlLPo

郁乃「まぁそんなわけで早速模擬面接するからついてきて~」フラフラ

末原「は、はい」タッタッタッ

由子「そんなわけで洋榎、またなのよー」タッタッタッ
洋榎「…」ポツーン

洋榎「部室に寄って絹と漫に会いに行こう…」トボトボ

8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 17:50:24.12 ID:1BI6AlLPo

―面接練習部屋―

郁乃「で、面接練習って何すればいいの~?」

末原「は?」

由子「こっちが聞きたいのよー!」

末原(なんでこんなんが面接担当になったんや…メゲるわ)

郁乃「え~っと…とりあえず志望理由から~…はいっ、末原ちゃん!」

末原「あ、はい。私が大阪市役所を志望したのは―――」
―――――――

―――

9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 17:57:55.33 ID:1BI6AlLPo

末原「~という理由で私は大阪市役所を志望しました」

郁乃「うんうん…つまりどういうこと~?安定した生活を過ごしたいってこと~?」

末原(はぁ…後でほかの先生にもう一回面接練習してもらおう)

郁乃「じゃあ次は真瀬ちゃん、どうぞ~」

由子「はいなのよー」

由子「私が―」

郁乃「すと~っぷ!」

由子「のよー?」

郁乃「いくのん、こんなんやけど流石に今のはダメやと思った~」

由子「?」

末原(こんなんって自覚はあるんか)

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:02:02.68 ID:1BI6AlLPo

郁乃「真瀬ちゃん語尾に『のよー』ってつけるけど、これじゃあダメ~」

末原「あ」

由子「…」

末原(確かに…由子は普段『のよー』が口癖になってるから私も気にしてなかったが、
流石に面接で『のよー』なんて使ってるといくら筆記試験がよくても面接で落とされる…!)

郁乃「はい、じゃあ今のはなかったことにして真瀬ちゃん、最初から~」

由子「は、はい…なのよ、私が大阪市役所を志望したのは生まれ育った大阪をより豊かにし、
地域の人々が安心して暮らせるような街づくりをしたいと考えたからなのよー」

末原「あ」

由子「あぅ!…なのよー」

郁乃「もしかして真瀬ちゃん…」
末原、郁乃(『のよー』って語尾が癖になって『のよー』を制御出来ていない!?)ドンッ!

11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:03:13.71 ID:1BI6AlLPo

あ、由子が大阪生まれとか全然わかんないけど
そういう設定でおなしゃす

12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:08:49.35 ID:1BI6AlLPo

その後何度も由子と赤坂代行は面接練習をした
しかし由子の『のよー』という口癖はなおらなかった…
―数時間後―
由子「どうすればいいのよー…」ウルウル

末原「由子…」

郁乃「末原ちゃん、どうしよ~」

末原「え、えっと…(ダメや!あれから数時間口癖を直そうとしたけどなおらんかった!どうすればええんや…)」

由子「私、面接で落とされちゃうのよー…」

郁乃「ん~…これはどうしようもなさそうやね。助っ人呼んでなんとかしよ~」

郁乃「っていうことで末原ちゃん、真瀬ちゃん、またね~」フラフラフラ~

末原「あっ、逃げよった!」

由子「うわあああああんなのよー…」

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:13:06.36 ID:1BI6AlLPo

1ヶ月後、末原と由子は筆記試験に合格した
しかし由子の『のよー』は治らず、赤坂代行も助っ人を呼ぶと言い残してから一度も二人に姿を現さなかった
― 二次試験会場 ―

末原(あのオバハン結局戻ってこんかったやんけ…!)

由子「あわわわわわわわわわなのよー…」ショボーン…

末原(あれ以来すっかりナーバスになって…ごめん、由子。私は由子のために何もできなかった…!)

試験官A「はい。では受験番号五番真瀬由子さん、面接部屋へどうぞ」

由子「は、はいなのよー…」ブルブルブルブル

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:14:07.02 ID:1BI6AlLPo

郁乃「おまたせ~」

末原「!?」

15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:18:36.52 ID:1BI6AlLPo

末原「な、何しにきたんですか代行!」

郁乃「遅れてゴメンな~、助っ人よんできた~」

郁乃「ほら、ウィッシャートちゃん。出番や~!」

エイスリン「ハイ!」

試験官A「何ですかあなた達は。関係者以外は―」

郁乃「じゃあウィッシャートちゃん、最初はこの試験官がいない世界かいて~」

エイスリン「マカセロ!」カキカキカキ

エイスリン「キエロ!」

16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:21:52.00 ID:1BI6AlLPo

試験官A「は?なにをいっt―――」
キエルッ!

エイスリンが絵を描き終えると先程までいた試験官は消えてしまったのだ…!

末原「は!?」

エイスリン「ダイセイコウ!」

郁乃「ええで~、じゃあ次は真瀬ちゃんの語尾『のよー』がなくなる世界やで~」

エイスリン「リョウカイ!」カキカキ

エイスリン「ドヤッ!」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:28:29.80 ID:1BI6AlLPo

―面接部屋―

面接官「では、真瀬由子さん。部屋へどうぞ」

由子「失礼します(あれ?)」

由子「受験番号五番真瀬由子です。よろしくお願いします」

面接官「はい、どうぞお座りください」

面接官「では、真瀬さんが大阪市役所を志望した理由をお願いします」

由子「はい、私が大阪市役所を志望したのは生まれ育った大阪をより豊かにし、
地域の人々が安心して暮らせるような街づくりをしたいと考えたからです」

由子(ちゃんと言えてる!)

面接官「はい、では―――」
――――――

―――

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:32:00.69 ID:1BI6AlLPo

その頃待機部屋

試験官B「お、おい試験官Aが消えたぞ!あの二人を捕まえろ!」

郁乃「ウィッシャートちゃん、次はあの試験官消して~」

エイスリン「~♪」カキカキ…

エイスリン「アッ…インクキレタ!モウコノノウリョクツカエナイ!」

郁乃「えぇ~!?」

郁乃「こうなったら…スタコラサッサやで~」フラフラフラ~

エイスリン「ニゲルガカチ!」スタコラサッサ~

試験官B「こら、逃げるな!」ダッダッダッ

末原「な、なんやったんや…あの二人…」

試験官C「受験番号六番末原恭子さん、面接部屋へどうぞ」

末原「は、はい」
――――――――

――――

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:41:13.47 ID:1BI6AlLPo

―数ヵ月後 姫松高校麻雀部室―

絹恵「では、お姉ちゃんの合格とー」

漫「末原先輩と真瀬先輩の採用決定を祝ってー」
全員「かんぱーーーーーい!」カチャンッ
洋榎「いやーめでたいなー!」

末原「わざわざこんな会を開いてもらって…漫ちゃん、絹ちゃん、ありがとーな」

由子「感謝してるのよー!」

絹恵「いやや~、全然気にせんでええのにー」

漫「そうですよ!今日の主役は先輩方なのでおもいっきり楽しんじゃってください!」
ワイワイガヤガヤ

20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:44:12.30 ID:1BI6AlLPo

末原(主将、由子、私は無事進路が決定し、今はこうして祝賀会に参加している)

末原(しかし、代行の姿はあれ以来見ていない)

漫「末原先輩、どんどん食べてください!これどうぞ」

末原「ありがと、漫ちゃん」モグモグ

漫「そういえば末原先輩は複数から内定を頂いたみたいですけど結局どこ就職するんですか?」

末原「私は国家公務員の税務職員になります」

漫「はぁー、ようわからんけど凄いですわぁー」

末原「漫ちゃんもちゃんと税金払うんやで」

漫「もうちょっと税金安くなりませんかねえ」
――――――

―――
そして末原達が卒業して…

21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/18(木) 18:45:58.01 ID:1BI6AlLPo

―日本のどこかの税務大学校研修所―

郁乃「今から講義開始するで~。じゃあ末原ちゃん、この問題解いて~」

末原(なんで代行がここにおんねん…)

―さらに3年後 どこかの税務署―

咲「あ、末原さん。私も今日からここで働くことになりました。よろしくね」ニコッ

末原「」カタカタカタカタ

おわり

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