【赤土晴絵SS】灼「ハルちゃん!」

1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:12:10ID:MUlXfild0

灼「ハルちゃん!」

玄「灼ちゃん、赤土先生はまだ来てないよ」

灼「ハルちゃんハルちゃん!」

憧「灼さん大丈夫?」

灼「ハルちゃんハルちゃん!」

穏乃「灼さんがおかしくなった…」

2 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:13:11ID:MUlXfild0

宥「灼ちゃん…どうしたの?」

灼「ハルちゃん!」

憧「ちょっとふざけすぎじゃない?」

灼「ハルちゃん…」

晴絵「おっす。やってるか?」

灼「ハルちゃん!」

晴絵「おお、灼。なんか今日は元気いっぱいだな」

灼「「ハルちゃん!」

晴絵「おいおいどうした」

灼「ハルちゃん!」

晴絵「…」

3 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:14:23ID:MUlXfild0

宥「その…今日は会った時からこうで」

穏乃「まさか灼さん、それしか喋られなくなったんじゃ?」

灼「ハルちゃん!」

憧「そんなわけないでしょ」

玄「筆談したらどうです?」

灼「…」

ハルちゃん

4 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:16:28ID:MUlXfild0

玄「なんですのだこれは…」

晴絵「おいおい…おふざけはやめてくれよ」

灼「ハルちゃん…」

宥「病院に連れて行きましょう」

憧「病院なの?でも、ずっとこのままじゃ困るわね」
病院

医者「ストレスですね」

晴絵「ストレスって…解決策はないんですか?」

医者「そうですね。そのストレスをなくさない限り、おそらくはずっと…」

晴絵「…ありがとうございました」

6 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:18:44ID:MUlXfild0

穏乃「あ、先生!原因とかわかりましたか?」

晴絵「ストレスがたまってこうなったらしい」

玄「ストレス?」

宥「灼ちゃんはしっかりしてるから…みんなに言えずに、我慢してたのかも」

憧「じゃ、それをなくせばいいわけね」

晴絵「でも、アレしか喋れないんじゃあな…」

灼「ハルちゃん!」

晴絵「ああ、わかったから」

灼「…」

7 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:21:13ID:MUlXfild0

宥「灼ちゃんが1回先生の名前を言えばはい、2回ならいいえ、と決めることでなんとか意思疎通をはかることにしました」

玄「けどイエス・ノーだけじゃわからないこともあるからね」

穏乃「それにしても、どうして赤土さんの名前なんでしょうね?」

憧「しず、わからないの?」

穏乃「え?憧はわかるのか?」

憧「しずはそういうことに鈍いわよね」

穏乃「ねえ、わかるなら教えてよ」

憧「私から言っていいことじゃないし」

穏乃「なんだよ、もー」

8 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:22:47ID:MUlXfild0

数日後

灼「ハルちゃん」

晴絵「ん?なんだ灼」

灼「ハルちゃんハルちゃん!」

玄「赤土先生を呼んだわけじゃないみたいです」

晴絵「そうか…なんだか紛らわしいな」
また数日後

灼「ハルちゃん!」

晴絵「…」

灼「ハルちゃん!!」

宥「赤土先生、呼んでますよ」

晴絵「ああ・・・すまないね」

10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:25:36ID:MUlXfild0

またまた数日後

灼「ハルちゃん!」

晴絵「もう、うるさいな!」

灼「ハルちゃん…」

晴絵「私の名前ばっかり呼んで…本当はわざとやってるんだろ?」

晴絵「もうずっと喋らなくていい、うっとおしい!」

灼「…」

晴絵「…ごめん。ちょっと外の空気にあたってくるわ」

宥「…」

11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:28:08ID:MUlXfild0

玄「灼ちゃん、大丈夫?」

灼「…」

憧「ハルエは外行っちゃったし、喋っていいわよ」

灼「…」

穏乃「灼さん?聞こえてます?」

灼「…」パクパク

玄「まさか、何も言えなくなっちゃったの!?」

灼「…」

宥「私、先生のところに行ってくるね」

玄「おねーちゃん?」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:30:51ID:9nj3bIhI0

タヌTが喋り出すに違いない

13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:33:36ID:MUlXfild0

校庭

晴絵「はあ…なんなんだろうな」

宥「赤土先生」

晴絵「宥か。どうかしたか?」

宥「灼ちゃんがわざとやってるって、本当に思ってるんですか」

晴絵「だって普通に考えてありえないだろう。なぜ私の名前しか言わないんだ」

宥「何日もハルちゃんしか言わないなんて、それこそありえませんよ」

晴絵「何が言いたいんだ」

宥「灼ちゃんがああなったのは先生が原因です」

晴絵「は?」

宥「なぜ先生の名前だけ言えるのか…わかってあげてください」

宥「あと、灼ちゃんに謝ってくださいね」

宥「部室に戻ります」

晴絵「おい!なぜ私の名前なのかって…」

晴絵「…」

14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:37:37ID:MUlXfild0

部室

晴絵「…灼」

灼「…」

晴絵「その、ごめんな。強く言い過ぎた。許してくれ」

灼「…」

晴絵「やっぱり怒ってるよな」

玄「おねーちゃん、灼ちゃんが喋れなくなっちゃったって言わなかったの?」

晴絵「え?」

宥「うん。玄ちゃん、穏乃ちゃん、憧ちゃん、ちょっとお外に行きましょう」

穏乃「?」

憧「もう、本当に鈍いわね!行くわよ!」

15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:42:06ID:MUlXfild0

晴絵「灼…二人きりになるなんて久しぶりかもな」

灼「…」

晴絵「灼、私が高校生だったころのこと覚えてるか?」

晴絵「私達が負けて…送り出すときはたくさん居たのに、迎えてくれたのは灼だけだったな」

晴絵「あの時、灼は今よりもちっこかったなあ…」

晴絵「そういえば、ネクタイをあげたんだったな」

晴絵「憧、穏乃、玄はリボンなのに…灼はいつもネクタイだよな」

晴絵「まさか、灼が着けてるネクタイは私のか?」

17 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします ] : 投稿日:2013/04/14 10:44:17ID:MUlXfild0

晴絵「はは、そんなわけないか。教え子にあたる私のなんか…何言ってるんだろうな」

晴絵「私は最近、灼のことを全然見てなかった…」

晴絵「灼はしっかりしてるから…つい。ごめんな」

灼「そうだよ」

晴絵「あ…灼?」

18 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:47:12ID:MUlXfild0

灼「このネクタイはハルちゃんがくれたやつだよ」

灼「なんで今頃になって気づくの?」

灼「それに…私がハルちゃんしか言えなくなってから、時々無視してたでしょ」

灼「私…寂しかった!」

晴絵「あ、灼、落ち着け」

灼「ハルちゃんのバカ!」

19 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/14 10:52:05ID:MUlXfild0

灼「それに…なんで私がハルちゃんの名前しか言えなくなったのかわからないでしょ」

晴絵「…ごめん」

灼「私は…ハルちゃんにもっと私を見て欲しかったの!」

晴絵「おいおい、なんで…」

灼「なんで…って…私は…ハルちゃんが…ハルちゃんだけが好きだから!」

晴絵「ちょっと、落ち着けって」

灼「私、ハルちゃんが好きなの!私だけを見てよ!」

晴絵「…灼はわがままだなあ」

晴絵「でも、私もそんな灼が…」

灼「!…ハルちゃん!」

晴絵「おいおい…急に抱きついたら危ないだろう」

晴絵「今、灼だけってのは難しいけど…努力するよ」

灼「ふふ…ハルちゃん、好きだよ。大好き」

おわり

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