【穏乃SS】衣「これが公道最速理論だ」蒲原「これで赤土さんに勝てる…」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 18:20:23 ID:b7UjSkQQ0

玄「お姉ちゃん、憧ちゃんと穏乃ちゃんまたやってる」

宥「うふふ、仲がいいのね」

穏乃「憧~、ここもわかんない~」プスプス…

憧「どれどれ・・・。ちょっ、これ中学レベルの問題じゃない。まったく、しずは・・・」

灼「と言いつつ素直に解き方を教える憧だった」

憧「しょ、しょうがないじゃない!しずがバカなんだから!」

穏乃「あ~こ~、はやく~」

憧「はいはい」スッ

灼「教えるのにそんな密着する必要はないと思・・・」

憧「ここの解き方はね・・・///」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 18:27:40 ID:b7UjSkQQ0

穏乃(この時の私は、こんな平穏な学校生活がずっと続くと思っていた・・・)

穏乃(優しい玄さんがいて、灼さんと麻雀をして、宥さんが優しく微笑んでいて、憧と一緒・・・)

穏乃(だけど、そんな日々がいつまでも続くって保障はどこにもなかったんだ・・・)

穏乃(私達の日常は、ほんの些細な事で崩れる・・・まるで壊れやすい砂糖菓子の様に・・・)
赤土「お前達、大変だ!」

灼「ハルちゃん?どうかしたの?」

赤土「政治屋がとんでもないことを決めたらしい。今テレビで放送されてるから見よう」

玄「何だろう・・・。お姉ちゃん、怖い・・・」ガタガタ

宥「大丈夫よ、玄ちゃん。大丈夫・・・」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 18:32:30 ID:b7UjSkQQ0

穏乃(テレビで発表されたのは私とは無関係なことだった)

穏乃(だけど、みんな青ざめていた)

穏乃(当然だ。発表されたのは人の行動を縛る為の法案が通ったという事・・・。そしてそれに反した者は死罪、またはそれに準ずる罰が与えられるのだから・・・)

灼「女性同士の恋愛、また、女性同士の結婚を禁じる・・・?」

憧「それに反すれば死刑・・・。もしくは・・・」

玄「何でこんな法案が通っちゃったの・・・?」

宥「酷い・・・」

赤土「・・・」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 18:39:11 ID:b7UjSkQQ0

穏乃(iPS細胞の応用で女性同士、または男性同士で子を成せるようになった現在、同性愛は珍しいことではなかった・・・)

穏乃(しかし、iPS細胞を使った同性間での子を成すという行為は保険適用外の高額医療だった為、日本の人口は徐々に減少の一途を辿っていた・・・)

穏乃(今回の政府の発表は、それに歯止めをかける狙いだったのだろう・・・)

赤土「これは不味いな・・・」

穏乃「何がですか?」

灼「・・・」

宥「それは・・・」

玄「うぅ・・・」

穏乃(みんな何か最悪のケースでも想像しているのか沈痛な面持ちだった・・・)

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 18:48:21 ID:b7UjSkQQ0

憧「しず、聞いて。これからは女の子同士で仲良くしちゃダメってことなの」

穏乃「う、うん。でも、別に同性愛とかじゃなければ・・・」

玄「それは違うよ!穏乃ちゃん!」

穏乃「えっ?」

灼「玄の言う通りだよ。いい、穏乃。落ち着いて聞いて・・・」

穏乃(灼さんを始め、赤土先生や憧たちの説明を聞いたところ、これは大変なことなのかもしれないという実感がわいてきた)

穏乃(これは同性愛者であるという嫌疑をかけられただけでも致命的なのだ・・・)

穏乃(嫌疑をかけられた者は取調べを受け、潔白だったら良し。しかし、そうでなければ・・・)

穏乃(取調べには世界に名だたる龍門渕メーカーの嘘発見器が使われるとのこと)

穏乃(誰ともそういう関係でなくとも、嫌疑をかけられ、潜在的同性愛者であってもアウトだということ・・・)

穏乃(現代における魔女狩りが始まろうとしていたんだ・・・)

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 18:53:33 ID:b7UjSkQQ0

赤土「とにかく、外ではいくら幼馴染、部活の仲間同士だとしても不必要に接触したり、仲が良さそうな振る舞いをするんじゃないぞ?いいな」

灼「ハルちゃん・・・」

憧「わかってるわよ」

玄「う、うん・・・」

宥「あわわ・・・」

穏乃(みんな動揺を隠し切れず、玄さんや宥さんに至ってはお互いの肩を抱き合っていた)

赤土「玄、それに宥!いくら姉妹といってもそれはダメだ!ここは部室で人の目が無いとはいえ、もしこれが外だったら・・・」

憧「ええ・・・。嫌疑をかけられ、最悪の場合死刑だってありえるんだから」

宥・玄「「!?」」ビクッ

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 18:58:49 ID:b7UjSkQQ0

灼「ハルちゃん・・・」

穏乃(いつも冷静な灼さんまで不安そうに赤土先生を見ている)

赤土「今日はみんな落ち着いて麻雀を打つって雰囲気でもないだろ。送っていくよ」

穏乃(結局その日は全員先生の車で家まで送ってもらったのだった)

穏乃(そして一ヶ月が過ぎた・・・)

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 19:05:41 ID:b7UjSkQQ0

憧「おはよ、しず」

穏乃「おはよう、憧」

穏乃(学校は女子高ということもあってか、誰もが互いを必要以上関わったりしないようになった)

穏乃(当然だ。誰が密告するかもわからないし、それは最悪の場合死に直結するのだから)

穏乃(私もクラスじゃ人気者だったけど、今じゃみんなと必要以外では接したりはしない。そして、それは誰もがそうだった)

穏乃(学校生活は退屈なものになり、日常は密告される恐怖に支配される・・・)

穏乃(大体の人はそうなるはずだった・・・。しかし・・・)

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 19:14:15 ID:b7UjSkQQ0

穏乃「はぁ~、今日も息が詰まるかと思ったよ~」

憧「まったくよ。国も何考えてるんだか」

穏乃「うぅ~。憧~、みんな~、会いたかったよ~」

玄「穏乃ちゃん、私もだよ~」ダキッ

灼「こらそこ、くっつかない」

穏乃(そう、私達には麻雀部という密室が存在したのだ)

穏乃(息が詰まる学校生活。私達は他人の目の届かない麻雀部でだけは素の自分でいられたのだ)

宥「そういえば隣のクラスの子なんだけど・・・」

憧「聞いた聞いた!三年で捕まった人が出たんでしょ!?」

穏乃(そう、学校はその話題で持ちきりだった)

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 19:19:45 ID:b7UjSkQQ0

穏乃(麻雀部のように幼馴染や裏切る心配のない人間関係ならともかく、他の部がそうであるとは限らない)

穏乃(他所の部の生徒も、学校生活が息の詰まる緊張したものだったのだろう。その生徒も部室内でただ後輩と一緒にふざけあっていただけだった)

穏乃(しかし、その先輩に憧れる他の部員によってそれは密告され、検査の結果潜在的同性愛者と診断された)

穏乃(結果は語るまでもない。未成年者であるとか、直接的な行為に及んだわけではないなど、様々な情状酌量が付いたものの、国が管理する保護施設送りは免れなかったのだ)

穏乃(彼女はそこで普通の恋愛観となるよう洗脳されるのだろう・・・)

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 19:29:14 ID:b7UjSkQQ0

宥「私達の間じゃああはならないだろうけど、他の部はこれで疑心暗鬼になって、部活動でも心休まることはないのかも・・・」

玄「かわいそう・・・」

灼「まあね。みんなも、誰が見てるかわかんないから気をつけて」

憧「はいはい。ねー、しずーっ」ギューッ

穏乃「もう、抱きつくなよ憧・・・///」

穏乃(抑圧された学校生活・・・。唯一開放される場所だからか、それとも部内で同年代だからか・・・)

穏乃(私と憧は、どうも必要以上にくっついたりするようになっていった)

穏乃(密告されるかもしれない恐怖、息の詰まる教室、そういった負の感情を忘れる為に、必然といえる行為だったのかもしれない・・・)

穏乃(そう、それは灼さんに赤土先生がいるように・・・。また、宥さんに玄さんがいるように・・・)

穏乃(私には憧が、憧には私が・・・。部内は心穏やかに過ごせる最後の楽園だったんだ・・・)

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 19:42:49 ID:b7UjSkQQ0

穏乃(そして更に一ヶ月が過ぎた・・・)

穏乃(学内だけでも、今までに三十余名が捕まった・・・)

穏乃(他人の目がある中での油断が招いた、本当の女性同士恋愛している人もいた)

穏乃(しかし、中には何故この人が?と思える人まで密告され捕まる者もいた)

穏乃(だが幸い麻雀部の面々は被害に遭うことなく生活できていた)

灼「私は極力教室内では目立たないよう過ごしているからから」

宥「玄ちゃんは誰からも嫌われてないからー」

玄「お姉ちゃんだって」

穏乃「でも、よく憧が無事だよったものだよね」

憧「どういう意味よ?まあ、言わなくてもわかるけど」

穏乃「でも言っちゃう。憧ってお洒落だし、クラスの中心でもあったじゃん?悪い意味で嫉妬されるんじゃないかって思ってさ」

灼「確かに・・・」

憧「私も色々と予防策は打ってるのよ。こう見えてね」

穏乃「ふーん・・・」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 19:48:13 ID:b7UjSkQQ0

穏乃(そして、恐れていた事態はついに起きた)

穏乃(放課後、教室に忘れ物をした私が、憧に無理言って一緒に忘れ物を取りに来たときだった・・・)

憧「まったく。しずはほんといい加減なんだから!」

穏乃「ごめんごめん。このプリント明日提出だからさ」

憧「私なんかとっくに提出してるわよ、それ?まあいいわ。早く帰りましょ。もう日も暮れてきたし」

穏乃「はいはい。それじゃ暗くなる前にダッシュで帰るぞ、憧!」ダッ

憧「わっ、バカ!危ないじゃないしず!」ドサッ

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 19:59:11 ID:b7UjSkQQ0

穏乃(忘れ物をカバンに仕舞いこんだ私は、勢いよく椅子から立ち上がろうとし、つまずいたのだ)

穏乃(憧に向かって)

穏乃(結果、憧を床に押し倒す形となってしまい・・・)

憧「あ・・・///」

穏乃「ご、ごめん憧・・・///」

憧「う、うん・・・///」

穏乃(私の下で私を見上げる憧の顔は夕日で染まって、とても可愛く見えて・・・)

穏乃(私はその顔に見惚れ、動くこともできずに・・・)

穏乃「あ、憧・・・///」

憧「う、うん・・・///」

穏乃(お互い、流されるままに口付けを交わした・・・)

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:06:05 ID:b7UjSkQQ0

バサッ

穏乃・憧「「!?」」

穏乃(紙束が床に落ちる音に気付き、私達は揃って音の方へ視線を移した)

女生徒A「あ・・・」

穏乃(終わった・・・。私はそう思った・・・)

憧「ま、待って!これは違うの!お願いだから、このことは・・・」

穏乃「う、うん、そうだよ。だから・・・」

穏乃(私達は必死で彼女に口止めをした・・・。彼女は了承したようであったが、翌日、憧は学校に来ることはなかった・・・)

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:09:46 ID:E33EYGJu0

というかスレタイ関係ねえ……

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:15:46 ID:b7UjSkQQ0

穏乃(次の日も・・・。その次の日も・・・)

穏乃(憧も、他の生徒同様に国の隔離施設へと収容されたとの話だった・・・)

穏乃(私のせいだ・・・。私のうかつな行動のせいで・・・)

穏乃(あの現場を見た女生徒は、何故憧だけを通報したのか。今となってはどうでもいい話だ)

穏乃(憧がいなくなった・・・。それだけが私の胸を占めていた・・・)

灼「憧、何で捕まるなんてヘマを・・・。ハルちゃん・・・なんで・・・」

玄「憧ちゃんは目立つもん・・・。きっと、憧ちゃんをよく思わない子に・・・」

宥「玄ちゃん・・・」

穏乃(私は憧が捕まった原因が自分にあると言えずにいた・・・)

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:19:20 ID:E33EYGJu0

ヘテロへの教育ってイケメンとかに口説かれるのかな

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:22:45 ID:b7UjSkQQ0

穏乃(そして、秋が過ぎ、冬が過ぎ、春を迎えようとした一年生としての終わりに差し掛かった頃、事態は一変した)

透華「何ですの!?この爆発音は!」

一「クーデターだよ、透華!ボクたちの作ってる判別装置の工場も、国のトップたちもやられた!この屋敷ももうもたない!衣たちを連れて逃げて!」

透華「そんな・・・。はじめ、貴女は・・・」

一「ボクは純くんと一緒にここで時間を稼ぐよ。裏口に萩原さんが車の用意をしているはずだから早く!」

透華「わかりましたわ・・・。はじめ・・・生きてまた会いましょう・・・」ダッ

一「ボクのスーパー脱出トリックを見せられないのが残念だよ。透華・・・お願いだから透華だけは無事でいて・・・」

純「うわぁぁぁぁっ」

一(純くんがやられた・・・!?ボクも年貢の納め時かな・・・)

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:25:22 ID:b7UjSkQQ0

透華「ほら、早くいらっしゃいな、衣!」

衣「でも、屋敷が燃えて・・・」

透華「そんなことはいいですから早くっ!・・・あら?ハギヨシ?」

ハギヨシ「・・・」

彼女の下で働いていたと思われる執事は、裏口から攻めてきたと思われるテロリストたちと相打ちとなっていた

衣「ハギヨシ・・・。どうするんだ透華・・・?このままではまた追っ手が来よう・・・」

透華「と、とにかく少しでも遠くに逃げないと・・・」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:27:44 ID:b7UjSkQQ0

キキーッ

透華「この車は・・・!?」

蒲原「二人とも早く乗るんだ!」

衣「智美!何でここにいるんだ?」

蒲原「萩原さんから二人がピンチだから連れ出すようにって連絡を受けてなー。ワハハ、さあ、早く乗るんだ」

透華「恩に着ますわ・・・蒲原さん・・・」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:28:04 ID:K5cjBy0UO

龍門渕はヘテロ派なのか
てっきりビアン派かと思ってた

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:30:26 ID:b7UjSkQQ0

同性愛禁止に反対する反政府テロリストにより龍門渕の屋敷は焼け落ち、当主である龍門渕透華、および彼女のいとこである天江衣の消息もまだはっきりとはしていない
政府はテロリストによって崩され、ようやく平穏な日常が戻ってきた

穏乃(そして私は二年生になった)

穏乃(同性愛が禁止される前の日々に戻った)

穏乃(みんな賑やかに学校生活を送っている)

穏乃(灼さんも、玄さんも、宥さんもいる・・・。だけど、憧・・・。憧がいない・・・)

穏乃(憧・・・)

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:35:02 ID:b7UjSkQQ0

女生徒B「ねえねえ、高鴨さん。高鴨さんはどんな子が好みなの?」

女生徒C「私も聞きたい聞きたーい」

女生徒D「うんうん。ねえ、教えてよ」

穏乃「そうだなー」

穏乃「髪型はツーサイドアップで、目はちょっときつめのツリ目でー・・・」

女生徒B「うんうん、それでそれで?」

穏乃「お洒落で、ちょっと軽そうな感じで」

女生徒C「えぇーっ、チャラい子が好みなのー?」

穏乃「それで、頭もよくて、私が困ってるときはいつも助けてくれる王子様みたいで・・・」

女生徒D「むしろ高鴨さんが王子様タイプだよね」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:39:07 ID:b7UjSkQQ0

穏乃「あとは・・・」

女生徒B「どうかしたの・・・?」

穏乃(私は言葉を失った・・・。涙を抑えることもできなかった・・・)

女生徒C「おーい、どうしたの、高鴨さーん?」フリフリ

穏乃(クラスメイトが私の前で振る手のひらなんて見えてなかった。だって・・・目の前にいるのだから・・・。大好きなその人が・・・)

???「面白そうな話してるじゃない。で、穏乃はどんな子が好きなんだって?」

穏乃「お、お前だよ!憧に決まってるだろ、バカッ!今まで何してたんだよ!」ポロポロ

???「ただいま、しず・・・」ギュッ

穏乃(久しぶりに会った憧は、お洒落だったのが嘘のように服も汚れてて・・・。でも、そんなのはもう関係なかった・・・。ただ憧と再び会えた・・・)

穏乃(それだけで私は胸がいっぱいだった・・・)

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:45:03 ID:b7UjSkQQ0

穏乃「あれからどうしたんだよ?収容施設が開放されたとき、憧は中にいなかったって話だったんだけど」

憧「収容される予定の日、護送車をハルエが襲撃して助けてくれたのよ。それからは反政府のテロリストとして地下で反勢力分子を着々と増やし勢力を広げ、とうとうこないだ決起して国民に自由を取り戻したってわけ。ま、私はたいしたことはしてないんだけどね」

穏乃「そっか。護送車が襲撃されて収容者を奪還されただなんて国民に知れたら国の信用も落ちるから、真実は伏せられて憧は収容された事になってたのか・・・」

憧「ハルエも今頃は灼のところへ行ってると思う」

穏乃「そっか・・・。あの、憧・・・」

憧「ん?」

穏乃「その、あのときはごめん・・・。私のせいで憧が捕まることになっちゃって・・・」

憧「なんだ、そんなこと。そうね・・・じゃあ、しずには責任を取ってもらおうかなー」

穏乃(私は覚悟していた・・・。きっと憧は私を恨んでいるだろうと・・・。だから、私は憧に殺されたとしても文句はいえないんだ・・・)

憧「目を閉じなさい、しず」

穏乃「わかったよ・・・」

穏乃(そして私の心臓は爆発した)

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:48:33 ID:b7UjSkQQ0

憧「ちゅ~~~~っ♪」

穏乃「んっ・・・、ぷはっ!えっ・・・?えっ・・・///」

穏乃(突然のキスにまだ胸の鼓動は収まらない・・・)

憧「責任取って、一生私の側から離れないでよね!っていうか、私が離さないんだけど・・・///」

穏乃「あわわ・・・、こ、こちらこそよろしく・・・///」

穏乃(心臓爆発どころか私の顔からも火が出たわけで・・・)

穏乃(何はともあれめでたしめでたし・・・だよね?)

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:50:11 ID:b7UjSkQQ0

.

衣「なあ、智美、どこまで車を走らせるんだ?」

透華「追っ手の姿も見えませんけど・・・」

車中には、緊迫した場とは不釣合いに明るい大橋歩夕の曲が流れていた

蒲原「私にはユミちんっていう大切な友人と、モモっていう大切な後輩がいたんだ・・・」

衣「・・・?」

蒲原「2人は同性愛禁止という罪で殺された・・・」

透華「!?」

蒲原「ワハハ、二人には悪いけど死んでもらうぞー。なーに、大丈夫、私も一緒だから」

透華「そんな・・・。私たちは政府に逆らえず技術力や工場を・・・!」

衣「智美、車がぶつか・・・!」

龍門渕の当主とそのいとこは、いまだ行方不明のままだ
反政府テロリストが龍門渕の屋敷を襲撃した日、そこから大分離れた場所で大破したワーゲンバスと、中から身元不明の死体が三つ出たということだけは明らかにされている・・・
しかし、その事故と二人の失踪が関係しているかはわかっていない・・・

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05 20:55:22 ID:vdUPvq3J0

これはwww
おい

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