【園城寺怜SS】怜「大学って友達おらんと辛いなあ…」照「うん…」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 02:08:38.63 ID:cnmHjXXiO

怜「……なんでチャンピオンはここにおるん?」

照「菫が違う講義を受けてるから暇」

怜「ふーん。まあウチも竜華が語学受けてるから一人なんやけどな」

照「……必修で学籍番号順にクラスを決めるのはずるい」

怜「せやなあ。でも他に親しい友達がいないウチらにも問題あるけどな」

照「むう……」

怜「なあチャンピオン」

照「……その『チャンピオン』って呼び方やめて。私には宮永照って名前がある」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 02:21:39.95 ID:cnmHjXXiO

怜「あー、ごめんな。インハイの時の印象が強くて……えっと、宮永さん?」

照「何だか、今さらそれもくすぐったい。照でいい」

怜「じゃあ照って呼ばせてもらうわ。ウチも怜でええから」

照「うん」

怜(下の名前で呼び合うってことは友達になった……ってことでええよな?)

照(友達できた……?あとで菫に自慢しよう)
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 02:22:54.85 ID:CaRDPfmqO

怜たちは上京してきたのか
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 02:37:19.70 ID:cnmHjXXiO

怜「……」グテー

照「……」ペラッ

怜「暇やなあ……」

照「うん」ペラッ

怜「……お腹すいたなあ」グー

照「……学食で何か食べる?」

怜「学食かあ。実はウチ、まだ行ったことないねん」

照「私も……うるさいとこ苦手だから」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 02:42:59.34 ID:d8j49eR80

ここの麻雀部恐ろしく強そうだな
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 02:46:51.20 ID:cnmHjXXiO

怜「人多過ぎやねんな。病弱なウチにはハードル高いわ……」

照「病弱?」

怜「あー、ウチ病弱キャラやから。あんまり騒がしかったりするのはちょっとな」

照「そう……」

怜「……」グー

照「……じゃあ、うちに来る?」

怜「えっ?」

照「私の家。大学のすぐ近くだし、何か食べるものくらいは出せると思う。怜の予定がなければ、だけど」

怜「チャンピオンの家とか興味あるなあ……。今日はもう講義ないし、お邪魔させてもらおかな」

照「またチャンピオンって呼んでる」

怜「ごめんごめん」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 02:57:29.65 ID:cnmHjXXiO

照「ちょっと待って。帰る前に菫にメールしておく」

怜「あ、ウチも竜華にメールしよ」

照「……」

怜「……」

照『友達を家に呼ぶことになったから、先に帰る。あとで家に来て』

怜『友達の家に行くことになったから、行ってくるでー。授業終わったら連絡ちょうだいな』

照「よし。じゃあ行こう」

怜「うん、楽しみやなー」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 03:01:12.75 ID:cnmHjXXiO

デアルカラシテー

菫「……」カキカキ

ブルブルブル

菫「……ん?照からメールか。珍しいな」

菫「……」

菫「あいつ友達いたのか……?変な奴に騙されたりしてないよな……?」
竜華「あ、怜からメール」

竜華(寂しなったのかな?も~、しゃーないなあ怜は♪)

竜華「……」

竜華「い、いきなり友達の家にお呼ばれ……?あかん、あかんで怜!」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 03:16:19.75 ID:cnmHjXXiO

照「ここが私の家」

怜「へえ……本当に近いなあ。大学から徒歩で5分もかからへんし」

ガチャッ

照「散らかってるけど、どうぞ」

怜「お邪魔しまーす……おおっ」

怜(散らかってる言うけど、本が少し散乱してるだけで綺麗な部屋やん)

照「座ってて。何か食べるもの探してくる」

怜「うん、ありがとな」
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 03:18:58.25 ID:X0UBKx1I0

普通の部屋だったか
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 03:26:15.48 ID:cnmHjXXiO

怜「……」キョロキョロ

怜「よう見たら殺風景な部屋やなー……必要最低限な家具しか置いとらんし」

怜「ん?あれは……」

照「お待たせ。冷凍パスタがあったけど、これでいい?」

怜「食べさせてもらう立場やし、何でも喜んで頂くでー。それより照、これって……」

照「全自動卓がどうかした?」

怜「いや、ええなあと思って。さすがに一人暮らしでこれはなー……高くなかったん?」

照「まあそこそこ……卓があると安心するし」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 03:28:28.57 ID:WmBcP0Ne0

卓あるし完全防音部屋か
何しても大丈夫だな
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 03:29:10.82 ID:cnmHjXXiO

怜「いつもこれで打ってるんか?」

照「…………うん。だいたい菫と二人打ちだけど」

怜「あ……」

照「……」

怜「な、なんかごめんな?」

照「……別に謝られるようなことじゃない」

怜「えっと……ウチも今度混ぜてもろてええかな?照とはまた打ちたいと思っとったし」

照「え?あ……」

怜「ウチが竜華連れて来れば四人になるし……照が迷惑やなかったら、やけど」

照「……いつでも歓迎する」

怜「ふふ、ありがとな」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 03:45:04.45 ID:cnmHjXXiO

怜「たまには冷凍食品も悪くないなあ」パクパク

照「……」ジーッ

怜「……」モグモグ

照「……」ジーッ

怜「えっと、ウチの顔になんかついとる?そんなじっと見られてたら食べづらいんやけど……」

照「ご、ごめん」

怜「いや、別にええけど……ぷぅ、ごちそうさん。美味しかったでー」ゴロンッ

照「わっ」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 03:49:43.01 ID:cnmHjXXiO

怜「あっ、しもた。ついいつもの癖で……」

照「いつもの癖?」

怜「ウチって病弱やから、よく竜華にひざ枕してもろとるんよ。気持ちええでー」ゴロゴロ

照「気持ちいい?」

怜「ん~……竜華ほどじゃないけど、照のひざ枕もええ感じやな」

照「……喜んでいいのか分からない」

怜「自信持ってええって!ウチはひざ枕ソムリエやし」

照「ふふっ。何それ」
216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 12:35:33.82 ID:cnmHjXXiO

怜「あっ、笑った。照が笑うとこ見んの初めてかも」

照「そう?」

怜「いつも無表情やん。テレビや雑誌ではにこやかやったから、別人かと思うとったで」

照「……むう。普通にしてるつもりなのに、みんなそう言う」

怜「あはは、気にしてんの?ごめんごめん、でも照って笑ったほうが可愛いで?」

照「か……かわ?」

怜(あ、ちょっと照れた)

照「……からかうのはやめて欲しい」
221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 12:38:40.17 ID:cnmHjXXiO

怜「別にからかってへんけどな……ふわあ」

照「眠い?」

怜「ん~、照のひざ枕が気持ちええから少し眠くなってきたかも」

照「寝てもいいよ」

怜「いや、それは申し訳な……ふわああ」

照「目が閉じてる」

怜「あかん、本格的に眠気が……。竜華の講義が終わるまで30分くらいか?やっぱりそれまで寝かせて貰ってええかな?」

照「うん……ゆっくり休んで」

怜「ほなお言葉に甘えて……」
226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 12:42:15.96 ID:cnmHjXXiO

照「……」

怜「……スー」

照「……」

怜「……」

照「……」ナデナデ

怜「……んっ」ピクッ

照「……可愛い」クスッ
229 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 12:46:00.28 ID:cnmHjXXiO

ピンポーン

怜「……ん?」

ピンポーンピンポーン

怜「チャイムの音……ってあれからもう二時間経っとる!?」

照「すう、すう……」

怜「て、照も寝てしまったかんか……。照、誰か来とるで!起きな!」ユサユサ

照「ん……あれ?」
232 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 12:50:38.71 ID:cnmHjXXiO

ピンポーン

照「あ……もうこんな時間……」

怜「どうやら二人して寝過ごしてしもうたみたいや。それよりお客さん来とるからはよ出んと……」

照「うん……」

ピンポーンピンポーン

怜「……」

照「……」
234 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 12:54:57.76 ID:cnmHjXXiO

怜「……どしたん?」

照「足が痺れて立てない……」

怜「あちゃ~……ウチのせいか、ごめんな」

照「怜のせいじゃない。それより私の代わりに出てほしい……たぶん菫だから」

怜「わ、分かった!」バタバタ

ガチャッ

菫「おい照!自分で家まで来いと言ったくせに出ないとかどういう了見……」

怜「ど、ども……」

菫「……えっと」
237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 13:03:40.61 ID:cnmHjXXiO

菫「なるほど、照の言っていた友達か」

照「うん。怜、こっちが弘世菫。知ってるとは思うけど、私と同じ白糸台出身」

怜「インハイではお世話になったからよう知っとるでー。ウチは園城寺怜や、よろしゅう」

菫「ああ、よろしく。……で、照。何であんなに私を待たせることになったんだ?」

照「……寝てた」

菫「寝てた?照がこんな時間に寝るなんて珍しいな」

照「怜をひざ枕してたら、私も眠くなってしまって……」

菫「ふうん……ひざ枕、ねえ」チラッ
238 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 13:07:44.47 ID:cnmHjXXiO

怜「え、えっと……ほら、ウチ病弱やし?」

照「病弱アピールやめて」

怜「えー」

菫「……ふふっ、仲のいい友達が出来たんだな。よかったな、照」ナデナデ

照「うん……」

怜(……お母さん?)

菫「ところで園城寺さんはこれから時間あるかな?今日は照の家で何か作って食べようと思っているんだが、よかったら一緒に……」

照「うん、食べていって。麻雀もしよう」

怜「ぜひ……と言いたいとこやけど、ちょっと待ってくれへんか?」

照「……どうしたの?」
241 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 13:13:37.43 ID:cnmHjXXiO

怜「新着メールが12件、着信が7件……どうやら竜華がウチを泣きながら探しとるみたいや。連絡出来へんかったからなあ……」

照「それはいけない。早く連絡してあげないと」

怜「竜華は心配性やからなあ……すぐ近くにおるみたいやし、直接竜華に会いに行くわ。えっと……」チラッ

照「大歓迎」

怜「……うん、じゃあ竜華連れて戻って来るわ。弘世さんもええかな?」

菫「照がいいって言ってるんだ、否定する理由はないさ」

怜「おおきに。ほな行ってくるで」

照「うん。行ってらっしゃい」フリフリ
242 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 13:15:49.80 ID:JN+To6tD0

相当心配しとるなこれは
243 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 13:19:16.83 ID:cnmHjXXiO

竜華「よかったぁ……怜ぃ、心配してたんやで……」グスッ

怜「心配かけてごめんな、竜華」

竜華「怜が無事ならええねん……えっと、宮永さん?怜がお世話になったみたいで、ありがとな」ペコッ

照「お礼を言われるようなことじゃない。その、怜とは……友達だし」

怜「……分かりにくいやろうけど、ちょっと照れてるで」ヒソヒソ

竜華「……ほんまか?無表情にしか見えへんで」ヒソヒソ

照「むう……」
245 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 13:23:54.45 ID:cnmHjXXiO

菫「ははっ、照の表情は分かりづらいからな。でもこう見えて感情表現豊かな奴だから、よろしくしてやってくれ」

竜華「こちらこそ。怜の友達やったら私も友達やで!」ニコッ

怜「夕食の時間まで時間あるし、早速やけど一局打たへん?」

照「うん……負けない」ゴッ!

菫「こらこら、いきなり本気を出すな。まずは軽くだ軽く」

竜華「へっへー、インハイの時のリベンジさせてもらうでー」

怜「りゅーかあ、ひざ枕~」

竜華「はいはい」
247 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 13:27:31.30 ID:cnmHjXXiO

怜「あ~、やっぱり気持ちええわ……」ゴロゴロ

竜華「ふふっ、怜はしゃーないなあ」ナデナデ

照「……」ジーッ

菫「何だその目は。やらないぞ私は」

照「むう……」

竜華「怜、始まるでー」

怜「よしっ!負けへんで、照!」

照「ふふっ、受けて立つ」
終わり

249 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/22(日) 13:29:00.46 ID:7nDmjf+Y0

すばら乙

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