【咲-Saki-】花田煌「部活のみんなが何を言ってるかわからない……」SS

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:12:45.12 ID:O1nUd/SD0

ID:J5Fh7cKR0の代行

※博多弁講座SSです

3 :>>1代行ありがとうございます 2013/01/27(日) 21:15:07.68 ID:J5Fh7cKR0

―――――新道寺女子麻雀部部室

煌「お疲れ様です」ガラッ

仁美「おお、花田。来たんか」

仁美「なあ花田。いきなり使って申し訳ないけど1階の空き教室わかるか?」

煌「ああ……大丈夫ですよ」

仁美「なんか新しい牌が来とーんやと」

仁美「それ持ってききーかいな」

煌(『ききーかい』?奇奇怪怪ですね)

煌(でも話の流れ的に『持ってきて欲しい』ということであるはず)

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:16:21.93 ID:J5Fh7cKR0

仁美「おーい?花田?」

煌「はっ、はい。大丈夫ですよ?」

仁美「ん。きない箱に入っとるらしーぞ、よろしく」

煌(き…『きない箱』?汚い箱ってことでしょうか?新しい牌なのに)

煌(落下事故でもあったんですかね……?すばらくない)

煌「ではいってきます」

仁美「ああ。後でジュースおごっちゃるき」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:18:19.76 ID:J5Fh7cKR0

―――――――空き教室

ガサゴソ

煌「うーん……汚い箱なんてありませんねぇ」

煌「全部新品の段ボールじゃないですか」

煌「あ、一つだけ黄色い奴がありますね」

煌「『自動卓用麻雀牌』…これですね」

煌「あんまり重くないですし、とりあえず持って帰りましょう」
ちなみにごく簡単な変化については普通の変換サービスなどで問題ないので記述していません。

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:20:08.93 ID:J5Fh7cKR0

―――――部室
ギャアギャア

煌「ん?部室が騒がしいです」
煌「どうかしたんですか?」

美子「ああ!爆発した」

仁美「はーもう、やけんそれっち言いよったやん」

美子「そんなん聞ーとらんし」

仁美「は?確かに言ったろうが」

美子「んーにゃ言っとらんし」

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:22:06.03 ID:J5Fh7cKR0

煌「ちょっと二人とも!喧嘩はやめてください!」

仁美「ん?おかえり花田」

美子「別に喧嘩なんかしよらんよ……部室のパソコンでマインスイーパしよっただけ」

煌「そうですか…発音がなんとも喧嘩しているように聞こえたもので」

仁美「おーご苦労。新しい牌やっと届いたかー」スリスリ

美子「もう!仁美ちゃんが中を1個無くすけんわざわざ新しい牌を買うことになったんよ?」

仁美「このメーカーのは単品売りしてないのが珠にキズやね」

仁美「あーそうだ花田、あんがとな」ポイ

煌「あ、ありがとうございます」

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:24:08.00 ID:J5Fh7cKR0

仁美「そーいや美子、今日の宿題見しちゃらん?」

美子「ダメだよ。自分でやらな」

仁美「ちぇー」

美子「そういえば哩ちゃんは?」

仁美「監督と会議ー」

美子「あーね」

煌「………」ゴクゴク

仁美「そーいやうちの裏にラーメン屋あったやん?」

美子「うんうん」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:26:01.91 ID:J5Fh7cKR0

仁美「昨日お母さんが潰れたっち言いよった」

美子「ほんと?なして?」

仁美「なんか店に手榴弾投げ込まれたっち」

美子「あーね」

煌「ぶっ!!」

仁美「……」

仁美「これが正しい反応やろ。なん納得しよん」

美子「や、煌ちゃんがずっとこっち見よーけん」

美子「だいたいあっこのラーメンばりまずいやろ。規模もしゃばいし、潰れて当然やし」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:27:13.51 ID:IChPxVGI0

恐ろしか

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:27:15.81 ID:0TV0prqEO

生まれも育ちも福岡の俺参上

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:28:02.15 ID:J5Fh7cKR0

美子「てか、いくらなんでもニュースになるやろ」

仁美「発砲くらいやったら『ふーん、またか』で済ますけどな」

美子「もう慣れたよねー」

煌(怖すぎでしょう)

煌「……」フキフキ

仁美「で、花田はなんか用なん?」

煌「いえ」

煌「特に用というわけではないのですが…」

煌「お二人の話がいまいち理解できなかったもので」

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:28:51.16 ID:6I5rC0vl0

支援
なに言ってるのかわかんねー

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:28:52.61 ID:0TV0prqEO

発砲に慣れるのはガチ

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:30:02.74 ID:J5Fh7cKR0

美子「あー仁美ちゃんは特に方言きついけんねー」

仁美「や、美子もあんま変わらんやろ……」

美子「じゃ、あの箱はどんな箱?」

仁美「んー?きないダンボールやろ」

煌「そう!それ!さっきも『きない』というのがわかりませんでした」

煌「空き教室で一生懸命汚い箱を探し続けてました…」

美子「あーやっぱねー」

美子「今どき『黄色い』を『きない』なんて言うのはおばあちゃんぐらいやろ」

仁美「ぬぬぬ」

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:30:56.35 ID:zoaY4O7O0

福岡がヤクザの紛争地帯とかいう風潮

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:31:31.62 ID:sT061hky0

風潮と言うか現実……

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:32:05.81 ID:J5Fh7cKR0

仁美「ちゅーか花田、わからんとやったらその場で聞きーよ」

煌「す、すいません」

新道寺生「安河内さーん、先生が呼びよったよ」

美子「え、ほんと?ちょっと行ってくる」タッ

仁美「んー」

仁美「つまり花田。お前こっちの方言がわからんと。そういうことやね」

煌「ええ。お恥ずかしながら……」

仁美「ふーむ。そんなら明日も部室にきい。日曜潰す覚悟があるんやったら教えちゃあ」

煌「ほんとですか!ありがとうございます!」

仁美「じゃあ明日10時なー」

煌「はい!」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:34:08.68 ID:J5Fh7cKR0

――――――翌日 新道寺麻雀部部室

仁美「お、よーきたな。まぁ座り」

煌「よろしくお願いします!」

仁美「うむ。では仁美ちゃんの北九州弁講座を始めるけ」

仁美「っと、さっそく出たな」

煌「何がですか?」

仁美「方言。『け』もしくは『き』よ。」

仁美「なになにだ『~から』というのがこういう風に変化する。例えば…」

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:35:37.92 ID:J5Fh7cKR0

仁美「『今、掃除をしているからダメ』は『今、掃除をしよーけダメ』もしくは『今、掃除をしよーきダメ』となる」

仁美「原因や理由を表す『~から』がこうなるわけやね」

仁美「もう一つは、今まさにでた例。『始めるから』が『始めるけ』」

仁美「なになにします『から』を意味する単なる強意表現やね」

仁美「一つ注意してほしいのは、福岡では『けん』と変化するってことやね」

仁美「今度美子と話すことがあったら注意して聞いてみりぃ」

煌「ふーむ、いきなり奥が深いですね」

仁美「ちなみに、『~だから』は『~やけ/やき』となる。福岡では『~やけん』」

煌「なるほど」

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:37:36.98 ID:J5Fh7cKR0

仁美「多用するって点では…『っちゃ』を次に教えようかね」

仁美「これは主に『~だ』という意味」

仁美「『ご飯を食べているんだ』は『ご飯食べよーっちゃ』…となる」

仁美「『あれは犬だと思うんだけど』も『あれは犬やと思うっちゃけど』だな」

仁美「これも福岡では『っちゃん』になる」

煌「どちらも福岡のほうが音の数が多いですね」

仁美「キタキューの人間はせっかちやきね……」

仁美「さて、ここまでで気付いたことがあると思うが」

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:40:06.46 ID:J5Fh7cKR0

仁美「『~ている』は『~よる』か『~とる』に変わるっちゃけど」

仁美「さて、あの部員は今何をしてる?」ビシッ

煌「え、えっと…リーチかけて東単騎で待っています…」

新道寺生「」ビクッ

仁美「アホタレ!手の内をバラす奴があるか!」パコン

煌「す、すみません」

煌「えっと…ツモ切りしている?」

仁美「そう!これは『ツモ切りしよる』、『ツモ切りしとる』に変わる」

仁美「『パンを食べよる』、『木を切っとる』ってな感じ。」

仁美「どっちかというと『しよー』、『しとー』とするほうが話し言葉には近い」

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:40:42.69 ID:km/DJVUX0

本格的やね…(ズズ…

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:42:03.84 ID:J5Fh7cKR0

仁美「続いては…『ぞ』かね」

仁美「よー哩の奴が『姫子、出番ぞ!』って叫びよるやろ…アレよ」

煌「ああ……」

仁美「これは断定の意味やね…『姫子、出番だ!』とか『姫子!出番だよ!』ってとこかいな」

仁美「正直これはあんまり言わん」

仁美「おなじく、断定の意味を持つ『~ばい』……」

仁美「それから状態の継続を表す『~たい』」

仁美「『何してるの? 釣りをしているんだよ』が『何しよん? 釣りをしよーったい』となるんやけど」

仁美「こんなのはあんまり使わんな」

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:43:48.13 ID:J5Fh7cKR0

仁美「それこそ口喧嘩になれば、『知らないって言っているでしょ!』が『知らんって言いよったい!』」

仁美「……と、なるくらいのことはあるかもしれんが。あまり女子高生が口にすることはないな」

煌「ザ・博多弁!って感じの言葉なんですがね…」

仁美「ああ、よく気付いたな。北九州だと『知らんって言いよろうが!』となるな」

仁美「……む?もうこんな時間か。いったん昼飯にしようや」

煌「はい!」
プルルルルルル

仁美「おー、美子?飯にするっちゃけどお前も来ん?ん、そー。いつもんトコ」

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:46:08.36 ID:J5Fh7cKR0

――――――定食屋前
仁美「おー、来た来た」

美子「お待たせ―、あれ、煌ちゃんも。なんしようと?」

煌「いえ、江崎先輩にこちらの方言を習っていまして……」

美子「あーね」

仁美「せっかくだから変化以外の便利語についても教えてやろう」

美子「とりあえずお店に入ろうよ」ガラッ

新道寺生「あれ?仁美。なんしよん?」

仁美「ん、麻雀部の友人と食事にね」

新道寺生「あーね」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:48:26.44 ID:J5Fh7cKR0

仁美「さて花田、もう気付いたな」

煌「ええ…『なんしよん?』とは」

仁美「そう…福岡人のあいさつ。『なんしよん?』だ」

仁美「『こんにちわ』でも『久しぶり』でもなくいきなり『何してるの?』なのだ」

仁美「中学卒業以来の友達と会った時に言われたら、『今は新道寺に通っているの』」

仁美「街中で会った時に言われたなら『いやー今日は水着を買いにね』」

仁美「定食屋にご飯を食べる以外の用事などあるはずがないのに『麻雀部の友人と食事にね』」

仁美「挨拶だけで会話を終わらせることなく話の種を引き出す便利語だ」

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:50:16.62 ID:J5Fh7cKR0

美子「おじさーんわたし生姜焼きー!」

仁美「邪魔すんな美子」

美子「だっておなかすいたんだもん」

仁美「予期しない知り合いに会ったら確実にこの言葉が口をついて出ているな」

煌「なるほど……」

仁美「カンのいい花田は既に気づいていると思うが……」

煌「ええ。福岡では『なんしようと?』な訳ですね」

仁美「その通りだ。では次に移ろう」

美子「わーい来た来た」

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:52:42.02 ID:J5Fh7cKR0

仁美「そして究極最大の便利語。それが『あーね』だ。あとそろそろ注文しとくか。唐揚げ二つ」

煌「……」ゴクリ

仁美「この言葉はおそらく『ああなるほどね』の略なのだろう。だがしかし『そうなんですか』『へぇ知らなかった』」

仁美「『そうだったのか!』『あなたの意見に説得されました』……ここでは言い尽くせないほどの返しを内包している」

美子「おいしー♪」

仁美「女子高生の返しは『あーね』『ヤバい』『マジで?』の3つだけで成り立つ」

煌「なんともすばらですね」

仁美「その『すばら』っちゅーんももはや便利語やな」

煌「いえ、私は本当にすばらな時にしか使っていませんが」

仁美「……」

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:55:18.38 ID:J5Fh7cKR0

仁美「ただ、県外の人間にとっては軽く流されたみたいでむかつくこともあるらしいっちゃけど」

美子「ごちそうさま」

仁美「いただきます」

煌「いただきます」

美子「って、今から食べ始めるの……」

仁美「ふぉうがなふぁろうが」モグモグ

美子「相変わらず語りだすと止まらんよねー」

仁美「……こういう性分やけんしかたなかろ」

煌「すばら!このサクサク感すばらです!」

仁美「やろ!ここの唐揚げはやね…」

美子「長そうだからわたしもう帰るね」

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:57:33.64 ID:J5Fh7cKR0

仁美「んー。また明日ー」

煌「お疲れ様です」

美子「うん。あと、仁美ちゃん支払いよろしく」

仁美「はあっ!?」

美子「呼んどいてほっといた罰やし。じゃあね」

仁美「おいっちょっと美子!……ホントに行ってしまった」

煌「折半しますよ?」

仁美「いや、それは先輩としてアレやし」

仁美「とりあえずさっさと食べて戻るか」

煌「ラジャーです!」モグモグ

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:59:40.55 ID:UcXTDbkK0

方言ってかわいいな

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 21:59:49.01 ID:J5Fh7cKR0

―――――――部室
仁美「ふー食った食った。じゃあ午後の部始めるか」

煌「よろしくお願いします!」

仁美「うむ。じゃあ次は『ばってん』いくか」

煌「またもやザ・博多弁って感じですね」

仁美「これは『けれども』『しかし』ってとこかね」

仁美「独立して使う場合と、ほかの言葉に引っ付けて使うこともある」

仁美『哩がリザベーションしたばってん、あがれんやった』

仁美『ばってん、あれは使えんやろ』

仁美「……どう?」

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:02:04.31 ID:J5Fh7cKR0

煌「部長がリザベーションしたけれども、あがれなかった」

煌「しかし、あれは使えないでしょう」

煌「わかりますね」

仁美「うむ。覚えてもらったところ申し訳ないが、この言い回しをする女子高生はおらん」

煌「えー」

仁美「ヒートアップしても絶対に出ることはないやろうな…」

仁美「だからさっきのも『リザベーションしたっちゃけど』とか『やけど、あれは使えんやろ』」

仁美「とするほうがまだそれっぽい」

煌「なるほど…ではどうしてわざわざ教えたのですか」

仁美「……まあ、ジジババと話すことがあればわからんと困るやろーしと思って」

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:05:00.06 ID:J5Fh7cKR0

煌「そうですか…ありがとうございます」

仁美「要するに、この言葉はムリして使うもんじゃないっちゅーことやね」

仁美「じゃ、次は疑問文行くか。これは『~の?』が『~と?』に変わる」

仁美「この席取っているの?」

煌「この席取っていると?」

仁美「ほら、『~ている』の変化を忘れとる」

煌「あっ、この席取っとーと?ですか。聞いたことあるフレーズですね」

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:07:04.45 ID:J5Fh7cKR0

仁美「とっとーと? とっとーと!」

仁美「この席をreservationしていますか? してるよ!という意味だな」

煌(急に発音がよくなった)

煌「なんだかおもしろいですね」

仁美「まあ、街中で人に尋ねるときは敬語だからこうは言わんが」

仁美「あとは…あぁ、可能である、ということを指す『~きる』だな」

仁美「『食べられる?(満腹度、好き嫌い的な意味で)』というのは『食べきる?』」

仁美「『わたしは泳げる』は『わたしは泳ぎきる』」

煌「ほほう…」

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:09:27.05 ID:J5Fh7cKR0

仁美「昨日は麻雀牌を『持って来られるだろうか?』が『持って来きるかいな?』となって、『ききーかいな』と言ったわけ」

煌「おおむねの意味はあれでも理解できましたが、そういうことだったんですね」

仁美「ちなみに小さな子供に『静かにお話を聞くことができる?』と尋ねるときは……」

煌「きききー?となる訳ですか!」

仁美「そう。サルみたいやろ」

仁美「ただ、可能であるというのをさす語はもう一つある」

煌「ほ?」

仁美「それが『~らる』だ。『~きる』は私が、あなたが、できるというニュアンスを含む」

仁美「それに対してこっちは普遍的にできるかどうかを指す」

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:12:01.79 ID:J5Fh7cKR0

仁美「ほい。では花田。お前はこの写真の道を通りきるかいな?」トン

(気になる方は『長空桟道』で検索してください)

煌「むむむ無理ですよこんなの!怖すぎです」

仁美「ほい。では花田。お前はこの写真の道を通らるーかいな?」トン

土砂崩れで埋まったトンネルの写真

煌「わたしじゃなくても通れないと思いますが……あぁ、そういうことですね」

仁美「そう。もし山で謎のキノコを見つけた時は?」

煌「このキノコ、食べらるーかいな?」

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:14:18.79 ID:0TV0prqEO

らるは初めて聞いたな

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:15:13.01 ID:J5Fh7cKR0

仁美「店で注文したら予想以上に大量の食事を出された場合は?」

煌「こんなにいっぱい食べきるかいな?」

仁美「うむ。合格。これでまぁ一通りは大丈夫と言っていいやろ。あとはみんなと話していく中で自然となれるはずやし」

煌「ありがとうございました!」

仁美「またなんかあったら聞きにきーよ」

煌「はい!」

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:18:06.80 ID:J5Fh7cKR0

――――――数か月後

煌「おっと、今日はゆーきと和が遊びに来るんやったね」
煌「迎えに行ってあげんと」

優希「おーい!花田先輩ー!」

和「ごぶさたしています」

煌「ええ。ほんとに久しぶりやね」

優希「じょ?」

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:19:49.27 ID:XSX5qvok0

これはためになるSS
支援

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:20:26.27 ID:J5Fh7cKR0

煌「今日は遠いとっからよー来たね。今新道寺じゃあ部活しよっちゃけど打っていかん?」

煌「それとも先に観光がいいかいな、二人ともいつまでおると?」

煌「それより二人ともお昼ご飯にしよっか。モツ鍋食べきる?」
優希「は、花田先輩が……」

和「何を言っているかわかりません……!」
カン

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:23:18.90 ID:IChPxVGI0

乙!すばらやった

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:24:06.99 ID:Mf6wIMe00

乙!中々にすばら
これで新道寺SSが増えないかなーとかとか

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/27(日) 22:24:24.45 ID:J5Fh7cKR0

新道寺SSを増やすためだけのSS

ごく簡単なものは変換ツールで行けると思うんで誤用とか
使い方が難しいものを取り上げました

これでみんな新道寺SS書けるよね?

これでも足りないんだったら花田先輩のゆーきでもわかる超初心者向け博多弁講座やらなきゃいけないから

じゃあの

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