【福与恒子SS】咏「嫉妬してるえりちゃんが見たい」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:07:21.68 ID:oCnOiGIj0

恒子「急に呼び出されたと思ったらそれかい…」

健夜「あはは…」

咏「いやいや、由々しき問題だぜ?知らんけど」

恒子「はいはい、惚気っすね」

咏「違うんだって!マジなんだって!」

健夜「どうしたの?」

咏「いや、だってさ…えりちゃんが嫉妬だぜ?」

恒子「はぁ」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:10:32.38 ID:oCnOiGIj0

咏「見たいじゃん」

健夜「………うん?」

咏「見てみたいじゃんか!」

恒子「……ふーむ?」

咏「あの…生真面目でガッチガチに堅いえりちゃんだよ?」

健夜「うん…二人が付き合いだした事にビックリしたもん」

恒子「“あの針生さんが!?”“しかもあの三尋木プロと!?”ってね~」

咏「こーこちゃん?あの三尋木プロってどーの三尋木プロだい?」グリグリ

恒子「すんません、すんません」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:14:08.20 ID:oCnOiGIj0

咏「ったく……」

健夜「まぁ…たしかに、えりちゃんが恋愛してるだけでもビックリだし、それで嫉妬……かぁ」

咏「気になるっしょ?」

恒子「……………」

咏「んだよー珍しくノリ悪いねぃ」

恒子「いや……なんか。怖そう」

健夜「?」

恒子「生真面目だからこそ、その。なんだ。“こうじゃなきゃ駄目”ってルールとか。作ってそうじゃん?」

健夜「それは偏見だよ……」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:18:41.56 ID:pc3P3E1m0

恒子「そりゃ、そうだけど……うーん」

咏「ま、それでさ。二人に協力して貰いたくてね。急に呼んだってわけ」

健夜「協力?」

咏「しばらく夜遊び付き合って」

健夜「はぁ!?」ガタッ

咏「飲んだりカラオケ行ったりするだけだって!」

恒子「……そんで?」

咏「えりちゃんにさ。“今日は遊んでくるー”って。態度もちょっち素っ気なくしてみようかねぃ」ニヤニヤ

健夜「うわぁ……」ヒキ

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:21:03.52 ID:ZC8nO0Lm0

このうたたんは畜生

17 :あれ?IDかわった 2013/03/27(水) 02:22:03.10 ID:pc3P3E1m0

咏「それをしばらくやってたら、えりちゃん嫉妬してくれるんじゃないかねぃ~知らんけど」

恒子「……ヤンデレ化とかしちゃっても知りませんよぉ?」

咏「んん?…いやー、むしろ上等だねぃ」ニヤリ

恒子「えっ」

咏「そんだけ愛してくれてんなら、落とした甲斐があったってもんよ!知らんけど!!」ババーン

健夜「おおー……」

恒子「……そういうもんっすかねぇ」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:27:01.38 ID:pc3P3E1m0

咏「なんだよー協力してくんねーの?」

恒子「いやいや、こっちに文句言われちゃ溜まったもんじゃ…」

咏「協力してくれたらその日は全部奢るぜ?」

恒子「やりましょうかァ!!」バァン

健夜「えええええええ!?」

恒子「なに?いつから?いつから?」

咏「明日ヒマ?」

恒子「ドントコイ晩飯ィ!!」

咏「うっしゃあ!!」

健夜「……あー、うん。明日ね。オッケー」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:30:30.94 ID:pc3P3E1m0

~翌日

えり「おはようございます、三尋木プロ」

咏「あーうん、おっはよー」

えり「本日もよろしくお願いします」

咏「おっけーおっけー」

えり「…………」

咏「…………」

えり(………?)

えり(なんか、違和感……なんだろう)

咏「………」ゴソゴソ

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:35:01.10 ID:pc3P3E1m0

えり(……あ、そうだ。いつもなら……)

えり『本日もよろしくお願いします』

咏『もぉーえりちゃんはかったいねぃ~。“よろしくねっ”くらいの軽さで良いんだよ』

えり『は、はぁ……?』

咏『笑顔で“今日もよろしくねっ咏さん♪”リピートアフターミー』

えり『いや、しませんよ…』

咏『ちぇー見たいのにー』

えり『馬鹿なこと言わないでください』

咏『知らんしー』

えり(……みたいな茶化が入って、なんだかんだ会話を……)

咏「…………」カチカチ

えり(……携帯いじってる……)

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:38:30.96 ID:pc3P3E1m0

えり(いや、会話を、とまでは言わないけれど…)

咏「………」カチカチ…

えり(これから仕事だってのに、携帯いじってるのは、失礼なんじゃない?)イラッ

咏「………」カチカチ

えり「……あの、みひろ…」

プルルル

えり「っ!」

咏「あーいもしもーし」

えり(音、切ってないの……!?)

咏「ん?今夜?ヒマヒマー。なに、晩飯!?行く行く!」キャイキャイ

えり「…………」イライラ

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:41:49.79 ID:pc3P3E1m0

咏「あーい、んじゃまた今夜ねーぃ」ピッ

咏(くふふ、コカジさんに電話してもらうように頼んで、からの目の前で夜の約束!どうよ!?)

えり「………三尋木プロ?」

咏「お?」(もう動き出した!?)

えり「スタジオでは携帯電話電源は切っておいてください。マナーですよ」

咏「………へーい」ブスー

えり(まったく……)

咏(ちぇっ、真面目ちゃんめ)

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:47:21.64 ID:pc3P3E1m0

~夜

恒子「んで、成果は?」

咏「まだまだ。一回くらいじゃ全然」

健夜「ま、そうだよね」

恒子「そっかぁ~。明日もするんですか?」

咏「おー。明日、大丈夫?」

恒子「夜でしたら、モチ!」グッ

健夜「私も一応大丈夫」

咏「んじゃ、明日も頼むねぃ~」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:51:25.16 ID:pc3P3E1m0

健夜「また電話、する?」

咏「そーだなぁ~」

恒子「電話?」

咏「おー、えりちゃんの目の前でー」カクカクシカジカ

恒子「ふんふむ、うーん。それだけじゃあ、ちょっとヌルいんじゃないですか?」

咏「おっなんかアイディア?」

恒子「ここはですね~……」

咏「ふむ……」

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:54:27.89 ID:pc3P3E1m0

~翌日

咏「…………」カチカチ

えり(また、携帯いじってる……)イライラ

ブーブー

咏「あい、もしもーし」ピッ

えり(あ、マナーモードになってる…)

咏「お、すこやーん!どしたの?」

えり(……すこ、やん?)

咏「今夜?暇だよーなになに?…一緒にカラオケ?オッケー楽しみにしとくわ!サンキュー!」

えり(…………)

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 02:57:45.74 ID:pc3P3E1m0

咏「~♪」ピッ

えり「……あー、えっと。三尋木プロ?」

咏「ん?」

えり「えっと、聞いてしまったのは申し訳ないのですが、その…今の電話は…?」

咏「ああ、すこやんから、遊び行こーって」

えり「すこやん……小鍛治プロ?」

咏「そーそー」

えり「……ずいぶん仲良くなられたんですね?少し前まで“コカジさん”って……」

咏「え?……ん、あー、まぁ。色々ねー」

えり「はぁ……」

咏(効果、アリかな~?知らんけど!)

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:02:49.75 ID:pc3P3E1m0

えり(小鍛治プロ、ねぇ……)

えり(あんまり話したこと無いけど…麻雀実況のお仕事をしている身としては)

えり(私も、仲良く…と、いうか。知り合いくらいにはなっておきたいなぁ…)

えり「三尋木プロ」

咏「ん?」

えり「小鍛治プロと、どこへ?」

咏「カラオケだよー。なに?気になる?」

えり「まぁ、少しは」

えり(へぇ…小鍛治プロ、カラオケ好きなんだ…意外)

咏(効いてる効いてる♪)

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:06:36.28 ID:pc3P3E1m0

~夜

恒子「どうでした!?」

咏「おう、バッチリっぽい!知らんけど!」

恒子「うっしゃあ!!」

咏「この調子でどんどんいくぜ~!明日はどこ行こっか!」

健夜「あ、ゴメン。明日はちょっと…」

咏「え?マジ?」

恒子「私は平気っすよー」

咏「んじゃ、明日は二人かー。この前の店で良いっしょ?」

恒子「うぃっす!ゴチになりまっす!」

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:09:56.11 ID:pc3P3E1m0

~翌日

ブーブー

咏「あい、もしも……」

恒子『はぁーい愛しのこーこちゃんでぇす!』

咏「ブッ」

えり「!?」

恒子『ちょ、吹き出すのってひどくないっすか』

咏「いや、だって…プ、くく……」プルプル

えり(ど、どうしたんだろ……)ドキドキ

恒子『妬かせるなら、ちょっとはそんな素振りも見せなきゃだめですよー?』

咏「あー、なるほどねぃ…」

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:14:50.19 ID:pc3P3E1m0

恒子『んじゃま“今夜、いつもの店で。楽しみにしとけよ?”くらいの…』

咏「ブハッ!」

えり「っ!?」ビクッ

恒子『だーもぉ!台無しじゃないっすかー!』

咏「ご、ごめ、プ、く、はははっ…」プルプル

えり(な、なんなの一体……)

咏「んじゃ、今夜、いつもの店で。…っ…クク…た、たの……アハハッ」プルプル

恒子「駄目だこりゃ」

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:17:06.36 ID:pc3P3E1m0

~夜

恒子「三尋木プロ!!」バァン

咏「おぅっ!?」ビクッ

恒子「やる気あるんですか!」

店員「ビールおまちー」

咏「うぃーっす」

恒子「ちょいちょいちょい!」

咏「いや、あるよ?あるある。あるって」グビグビ

恒子「ウソつけぃ!」

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:21:18.33 ID:pc3P3E1m0

恒子「もぉー三尋木プロ!」

咏「んんー?」

恒子「嫉妬、されたくないんですか?」

咏「されたいに決まってんじゃん」

恒子「いーや、そうは見えないね!」

咏「そーかい?」

恒子「…いやさ、ちょっとこの前見ましたよ。三尋木プロと、針生さん」

咏「ん?」

恒子「前と。どこが変わったんですか!?」

咏「えっ」

恒子「付き合う前とほっとんどかわんないじゃないですか!!」

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:24:58.34 ID:pc3P3E1m0

咏「そ、そうかねぃ?知らんけど」

恒子「そーっすよ!“付き合ってる”って設定があるだけ!なぁんも変わった雰囲気なし!」

咏「い、いやいや。えりちゃんはちゃんと愛して……」

恒子「……くれてます?」

咏「……あれー?なんかあったかなー?」

恒子「っでっしょう!?針生さんからは何て呼ばれてるんですか!」

咏「三尋木プロ……あれっ?」

恒子「…今こそ、愛を確かめるチャンス!」

咏「ふおぉ……!?」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:27:02.59 ID:pc3P3E1m0

~翌日

えり「おはようございます、三尋木プロ」

咏「おっはよー」

えり「本日もよろしくお願いします」

咏「よろしくぅ~!」

えり(……あ……)

咏「ん?」

えり「今日は、いじってないんですね」

咏「なにを?」

えり「携帯」

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:29:59.57 ID:pc3P3E1m0

咏「あ、あー。さすがにねー、行儀悪いかなーって」

えり「やっとわかりましたか」

咏「いや、わかんねーけど」

えり「わかってないんですか」

咏「いやいや。わかんねーけどわかったって」

えり「どっちですか……」

咏「とりあえず、スタジオで携帯はマナー違反ってね」

えり「はい、その通りです」

咏「ふふんっ」ドヤッ

えり「誇ることじゃありません。常識です」

咏「常識とか知らんし~」

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:32:49.85 ID:pc3P3E1m0

えり「まったくもう。あなたは…」クスッ

咏「あはは~」

えり(……あれ?)

えり(なんだか、久しぶり…会話、するの)

えり(最近は、始まる前は電話して…本番終わったら、すぐどこかに行ってたから…)

咏「いやー、やっぱいいねぃ」

えり「は、はい?」

咏「えりちゃんと、話してるの!」

えり「!」

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:35:38.89 ID:pc3P3E1m0

咏「ね、えりちゃんも思わん?」

えり「わ、わたしは……別に」

咏「えー楽しくないの?」

えり「それは……その」

咏「んん?」

えり「…そんなことより、ほら。資料ちゃんと見ました?」

咏「お、話を反らしたねぃ。アヤシイなぁ~?」

えり「な、なにがですかっ」

咏「知らんし~」

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:40:22.93 ID:BEiYJXek0

ただのバカップルじゃねーか!

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:40:41.48 ID:pc3P3E1m0

えり(……ばか。ちゃんと、言えばいいのに)

咏「んで、資料?が、なに?」

えり「あ、ええと…」

えり(三尋木プロとの会話は、楽しいって。もっと、お話したいって)

スタッフ「そろそろ本番でーす!」

えり「あ、は、はい!」

咏「お、そろそろかー」

えり(……今日、勇気を出して…夕食に…誘ってみようかな)

えり(そこで、言おう。ちゃんと……素直に)

スタッフ「本番5秒前ー、4、3……」

えり(………よしっ)

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:42:32.64 ID:BEiYJXek0

問題発言OAクルー!?

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:48:41.95 ID:pc3P3E1m0

~本番終了

咏「ふぃー!外の空気はうまいねぃ!」

えり(結局、言えずに外まで来てしまった……)

咏「さぁーて、と」

えり「っ!」(言わなきゃ!)

咏「じゃ、」

えり「あ、ああああのみひりょぎぷろっ!」

咏「…………」(噛んだ……?)

えり(………ばか………///)カァァ

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:55:06.70 ID:pc3P3E1m0

咏「あ、あー。どしたん?」

えり「は、はいっ!あの、えっと……」

えり(今夜、暇ですか?……ううん、なんだか違和感……今晩、一緒にお食事でも?…これかな。でも硬っ苦しい?じゃあ、えーと、えーっと)

えり「こ、こんやっ……」

健夜「う、咏ちゃーん!」

えり「っ!!」ビクッ

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 03:58:12.75 ID:pc3P3E1m0

咏「お、すこやーん!」

健夜「はぁ、はぁ…ごめん、待った?」ゼェゼェ

咏「ううん、えりちゃんと話してたから。ね?」

えり「え……え……?」

健夜「そ、そうだったんだ。…その。ええと…」

咏「んじゃ、晩飯行こっかーすこやん」

健夜「あ、う、うん…」

えり「あ……」

咏「じゃねー、えりちゃん」

えり「っっ……」

健夜「…………」

えり「……ぃ……」

えり「いって、らっしゃい…です…」

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:03:58.17 ID:pc3P3E1m0

………………

えり「…………」

えり「……なによ、いってらっしゃいですって……」

えり「……ばかみたい……」

はやり「あれー?」

えり「っ!」

はやり「やっほーえりちゃーん☆」

えり「ぁ、瑞原、プロ……」

はやり「……どうしたの?」

えり「べ、べつに……なんでもありません」

はやり「……うーん……」

えり「……………」

はやり「……ね、えりちゃん?」

えり「……はい?」

はやり「このあと、ヒマ?」ニコッ

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:07:53.50 ID:pc3P3E1m0

……………

はやり「さぁーて、飲むぞーっ☆」

えり「…………」

はやり「えりちゃんもっ!ほらっ!」

えり「わたしは……」

はやり「もぉ、そんなしょんぼりした顔してちゃ、メッ!」

えり「え……」

はやり「お姉さんが奢るからっ!ほらっ」

えり「……瑞原プロ……」

はやり「すいませーん、焼酎ひとっつー☆」

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:11:24.57 ID:pc3P3E1m0

はやり「んもう、遠慮しなくていいんだよ?」

えり「いえ、あの…ほんとに、飲めないので…」

はやり「じゃあ、こんなのは?サワー系。甘くて美味しい☆」

えり「でも…」

はやり「すいませーん梅サワーひとっつー☆」

えり「あ、ちょっ……」

はやり「そんなしょんぼりした顔するくらいなら、酔って酔って吐くまで酔って、吐いて嫌なことも吐いちゃお☆」

えり「…………」

はやり「ね☆」

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:18:58.97 ID:pc3P3E1m0

…………………

えり「スタジオ内で携帯とかっ!あまつさえ音も切らない!酷いと思いませんかっ!」

はやり「そーだねー☆」

えり「それで、ヒック、毎晩のように遊びの約束!それで本番で“知らんしー”って!そりゃ知らないでしょうよ遊んでるんですから!」

はやり「そーだねー☆」

えり「たまに話しかけてきたかと思ったら“常識なんて知らんしー”って!また知らんしーですよ!ヒック、しかも、常識を!」

はやり「そーだねー☆」

えり「ひどすぎるとおもいませんかっ!!」

はやり(まさかサワーで酔っちゃうとは…☆)

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:25:14.46 ID:pc3P3E1m0

えり「ったく、三尋木プロは……なんでわたしがこんなにイライラしなきゃならないんだろ…!」ムカムカ

えり「それもこれも、三尋木プロが悪いんですよっ…ん、んくっ」ゴクゴク

はやり「……ね、えりちゃん」

えり「はいっ?」

はやり「それで、なんであんなところで一人でしょんぼりしてたのかな?☆」

えり「あ……」

えり「…………」プイッ

はやり「……うぅん……☆」

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:30:04.00 ID:pc3P3E1m0

はやり「さっきから聞いてると、咏ちゃんが夜遊びしてるのに怒ってる…のかな?」

えり「いや、それだけじゃなくっ」

はやり「はいはい、電話とかね。それって遊びのお誘い電話でしょ?」

えり「それは…たしかに…」

はやり「それじゃあ、えりちゃんは一緒に遊びたいの?」

えり「ちがいます!!夜に遊びなんて、次の日もお仕事があるのにっ」

はやり「あーはいはい。それじゃ、えーっと。誘われなくて寂しいのかな?」

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:34:50.49 ID:pc3P3E1m0

えり「誘われ……いえ。別に、それは気にしてませんが……」

はやり「じゃあ、なんだぁ?」

えり「え……と……わかりません……」

はやり「……………」

えり「なんで、自分がこんなにイライラしてるのか…三尋木プロが、どこで遊んでようと、別に……」

はやり「んーと……じゃあ、誰と遊んでるか、かな?」

えり「誰、と……?」

はやり「たしか…健夜ちゃん、だったよね。毎晩のように遊んでる相手は」

えり「ぁ……っ」ズキッ

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:38:12.08 ID:pc3P3E1m0

はやり「………なるほど☆」

えり「? ??」

えり(なんで、今……?)

はやり「えりちゃん、健夜ちゃんに妬いてるんだー☆」

えり「やいて……る……?」

はやり「咏ちゃんと健夜ちゃんが一緒に遊んでるのがつまんないんでしょ☆」

えり「……?」

はやり「あ、えーっと、つまり……うーん」

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:43:45.87 ID:pc3P3E1m0

はやり「えりちゃんは、咏ちゃんと付き合ってるの。恋人同士」

えり「そ、それは…」

はやり「黙って聞く。…咏ちゃんと一緒にいるべきなのは自分なのに、咏ちゃんが最近構ってくれない上に、健夜ちゃんとばっかり遊んでる」

えり「…………」

はやり「“なんで構ってくれないの”って、怒ってるんじゃないのかな?」

えり「そ、それはっ」

はやり「好きなヒトがいる女のコは、無意識にでもそう思っちゃうんだよ☆」

えり「そ…そう、なんですか?」

はやり「そうそう☆」

えり「…………」モヤモヤ

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:48:11.23 ID:pc3P3E1m0

はやり「自分に、素直になりなよ☆」

えり「…………」

えり(そう、なのかな……)

えり(構ってくれないのが、不満なのかな……)

えり(なんとなく、そうじゃない気がする…なんだか、もっと、こう……)

えり(暗い、感じの……暗い、くらい……)

えり「…………」

はやり「?」

えり「…………」クタッ

はやり「ほぁッ!?」

えり「……ん……すぅ……」zzZ

はやり「……寝ちゃい、ましたか……☆」

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:53:26.41 ID:pc3P3E1m0

~数日後

咏「…………」

恒子「ん?どしたんすか、三尋木プロー」

咏「いやー…わかんねー」

健夜「?」

咏「最近、やっとというか、なんつーか。効果、出てきたかもしんないんだけどー」

恒子「おっ、ついに!」

咏「なんか…えりちゃん様子オカシイんだよねー」

健夜「……?」

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 04:58:07.74 ID:pc3P3E1m0

恒子「ふむ?」

咏「なんつーか…挙動不審?」

恒子「なんじゃそら」

咏「なんか、この前の作戦がかなり効いたらしいねぃ。知らんけど」

恒子「おっ“針生さんの目の前で仲良さげにしてみよう大作戦”、ここにきて成功ですかっ!?」

健夜「……実は、私も少し……」

恒子「え?すこやん?」

健夜「なんというか…こう、たまにすれ違うときとか…ほんと、あんまり会わないし、ちょっとしたときなんだけど…」

恒子「うんうん」

健夜「なんだか……視線が」

99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:04:25.03 ID:pc3P3E1m0

咏「視線?」

健夜「うん…ほんの少し、見られてるかなー…って。ほんとに、少しなんだけどね」

恒子「すこやん自意識過剰~」

健夜「こ、今回ばかりは、そうだといいなぁ…」アハハ…

咏「うーん…こりゃ、もう一回カマかけてみるかい?」

健夜「えっ!」

咏「だって、こんなん不完全燃焼じゃん」

健夜「そ、そうかもしれないけど……!」

104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:08:08.68 ID:pc3P3E1m0

恒子「うぅーん…」

咏「な?」

恒子「……ガンバ、すこやん」ポムッ

健夜「えええええっ!?」

恒子「ここは、カマかけてみよう!」

健夜「で、ででででも!でもぉぉ……!」

咏「頼むっ!ヤンデレならヤンデレで、ちゃんとえりちゃん甘やかすから!」

健夜「そ、そういう問題!?」

恒子「ほらー、三尋木プロがこんなに頼んでるんだよー?」

健夜「うぐ……で、でも!」

108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:10:32.28 ID:pc3P3E1m0

恒子「なにさーまだなんかあるの?いっちゃえよー」

健夜「いやいやいや、カマってどうするの?何する気?」

恒子「えっ、あ、うーん…」

咏「前と一緒じゃダメなん?」

健夜「それは、その……なんか違うよ」

咏「わっかんねー…」

恒子「…たしかに…なんか、違う」

咏「全てがわかんねー……」

109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:13:08.22 ID:pc3P3E1m0

恒子「ここは…三尋木プロと針生さんの二人の方がいいかなー」

健夜「」ホッ

咏「つまり?」

恒子「んーと、だな……」カクカクシカジカ…

咏「ふむふむ……ほほー、なるほど!」

恒子「これで、念願の…」

咏「ついに嫉妬するえりちゃんかぁ!」

健夜(だ、大丈夫かなあ……)オドオド

113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:16:59.59 ID:pc3P3E1m0

~翌日

スタッフ「本日は終了でーす、お疲れ様でしたー!」

えり「お疲れ様でした」

咏「おつかれぃ~」

えり「…あ、資料、片づけますから…」

咏「お、サンキュー」

えり「いえ…」

咏「っあ~…疲れたぁ~」ノビー

えり「お疲れ様です、三尋木プロ」

115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:18:59.74 ID:pc3P3E1m0

咏「うーん、こういうときは飲みにでも行きたいねぃ~」

えり「はぁ…」

咏「明日は、オフだしなぁ~」

えり「…………」

咏「よっし、飲みに行こーっと」

えり「…………」

咏「すこやんはヒマかな~?」

えり「っ…!」ビクッ

118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:23:08.46 ID:pc3P3E1m0

咏「この前の店、すこやん気に入ってたからまたあそこ行こーっと」

えり「…………」

咏「そうと決まれば……っと、電話はマナー違反だったねぃ。ちょっと外行ってくらぁ~」

えり「…………っ」

咏「んじゃ、…」

キュッ

咏「…っと」クンッ

えり「…………」

咏「……えりちゃん?」

えり「…………」

咏(袖摘んだまんま、うつむいて固まっちゃった)

121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:26:57.46 ID:pc3P3E1m0

えり「………ないで………」ポツリ

咏「ん?」

えり「いか、ないで……」

咏「え……」

えり「………っ」パッ

咏「………えりちゃん?」

えり「わた、…―――ッ」ジワッ

咏「えっ」

えり「わ、た……っ、ヒッ…ク…ぅ、うぅ…グスッ…」ポロポロ

咏「」

咏(泣いたーーーッ!!!?)ガーン

123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:32:54.25 ID:pc3P3E1m0

えり「ぅ、うぇぇ……グスッ…みひ、ろ……ヒック…ぁぅ…」ポロポロ

咏「え?え?ちょ、えりちゃーん…」オロオロ

えり「うぅー……っ……」グスン

咏(やっべ、完全に予想外だった!)

えり「わ、わた…ヒック……わた、し……グスッ、…そん、なに……ぅぅ…ヒック……」

咏「お、落ち着いてよ、ね、えりちゃん…」ナデナデ

えり「わた、…ヒック、ぅぅ…そんな、に……ヒック……みりょく、……グスッ、ないですか……?」

咏「……え……?」

124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:40:02.67 ID:pc3P3E1m0

えり(数日、色々考えた)

えり(構ってくれないから、寂しいから。そんな理由では、やっぱりスッキリしなかった)

えり(でも、この間…小鍛治プロとすれ違ったときに、気づいた)

えり(小鍛治プロは…小柄で、髪もサラサラで。なにより…女性らしかった)

えり(いわゆる、守ってあげたくなるような…そんな女性)

えり(そんな魅力、わたしには…ないから…きっと、三尋木プロは、わたしなんかより……)

えり(……でも、三尋木プロは…こんなわたしに、好きだと言ってくれた。じゃあ…もう……)

126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:43:00.45 ID:pc3P3E1m0

えり「飽き、ちゃいましたか…?…グスッ、…それ、とも…ヒック、きらいに、なった…?」

咏「え?ええ?」

えり「わたし、いっつもおこってて、…グスッ、いいとこ、ないし…っ…」

咏「え、えりちゃんっ」

えり「もう、わたし、あなたのとなりにいちゃ……っ」

咏「えりちゃんッ!!」

えり「っ」ビクッ

127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:47:10.78 ID:pc3P3E1m0

咏「そんなわけないから!」

えり「ふぇ…?」

咏「えりちゃんに魅力がないとか!飽きたとか、嫌いになったとか!無いから!!」

えり「…ヒック、ほん、と……?」グスッ

咏「ほんと、ほんとっ!!」コクコクッ

えり「………き………」

咏「え……?」

えり「すき、なの……グスッ、みひろぎ、ヒック、プロが……すき……!」

咏「」キュンッ

129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:52:10.19 ID:pc3P3E1m0

えり「これからも…グスッ…すきで、いいですか……?」

咏「も、もちろん……///」キュンキュン

えり「あなたの、こいびとでいて、いいですか………?」クスン

咏「と、と、とーぜん…だろ…」ドキドキ

えり「……ぁぅ……」グスッ

咏「えりちゃんは、私の、コイビトっ!」

えり「ぅ……うぅぅ~!」ポロポロ

咏「だぁーも、泣くなよぉ~!」ヨシヨシ

えり「みひろぎぷろぉ~!」ギュゥー

咏「おーおー、三尋木プロだぞー」ナデナデ

130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:54:57.03 ID:pc3P3E1m0

~報告会

咏「っつーわけでぇ~」デレデレ

恒子「惚気だね。ハイ、解散」パンパン

咏「まてまてまて!!」

恒子「いやー、うん。おめでとう!祝福する!おめでとう!!」

咏「でっへへ~」デレデレ

恒子「解散!!」

咏「待てっつーの!!」

健夜「…………」ニガワライ

132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 05:59:26.50 ID:pc3P3E1m0

健夜「うん、なんというか……おめでとう?」

咏「はっはっはー!あのあと大変だったんだけどねぃ」

健夜「?」

咏「大泣きしたえりちゃんなだめて、泣き止んだと思ったら今度は全力で謝ってきてさ」

健夜「あー…」

咏「“咏さん”って呼んだら許してやるっつったら顔真っ赤にしちゃってさ~」デレッ

健夜「…………」

咏「すんごい時間かけて、やっと呼んで貰えて……」デレデレ

恒子「かいさーん……」

133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 06:01:59.28 ID:pc3P3E1m0

健夜「あ、あー、えっと、ところでさ」

咏「ん?」

健夜「嫉妬するえりちゃん、ってのは、結局……」

咏「…………」

咏「あ」

健夜「…………」ニガワライ

咏「結局、アレは嫉妬とは違う……のか。知らんけど」

恒子「いや、してたっすよ。嫉妬」

咏「えっ!?」

134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 06:06:20.28 ID:pc3P3E1m0

健夜「あれは、えりちゃんが咏ちゃんに飽きられてないか不安になっちゃった…って感じで」

健夜「嫉妬、とは少し違うんじゃないかなぁ……」

恒子「いやいや、してたじゃん。嫉妬」

咏「なにっ、どこっ!どこっ!?」

恒子「すこやんに」

健夜「……うん?」

恒子「すこやんの……魅力? に嫉妬してた」

咏「……………」

健夜「……………」

恒子「いやー、針生さんも変わってるよねー。すこやんが魅力的ってさー」

咏「み……」

咏「認めねーぞそんなオチィィィィ!!!」

健夜「ちょ、ちょっとこーこちゃん酷くない!?なにも言い返せないけどさ!!」

おわり

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