【姫松SS】洋榎「何で恭子はうちの気持ちに気づかんのや…」ボソッ 恭子「?」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 00:34:25.93 ID:vD1AH48nP

恭子「漫ちゃん……なんでその牌切ったか説明してみ?」

漫「えっと……これは……」

恭子「よく考えてなかったんやな」

漫「いや、そのですね……」

恭子「言っても分からん子にはお仕置きやな」キュポン

漫「ひっ!」

洋榎「……」ボー

絹恵「お姉ちゃん、打たへんの?」

洋榎「いや、あの二人最近いっつもべったりやな、と思ってな」

絹恵「あぁ、上重さんと末原先輩な」

絹恵「確かに、最近は暇さえあれば上重さんの指導しとるけど」

洋榎「不公平ちゃうんか……アレ」

絹恵「って言っても、ほかの人にはちゃんとそれぞれメニュー組んであげとるし、問題ないんとちゃう?」

洋榎「いや、そうやなくて、後輩以外にも同期とな、その……」ボソボソ

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 00:41:31.22 ID:vD1AH48nP

絹恵「?」

洋榎「……なんでもない、気にせんといて」

絹恵「う、うん……」

洋榎(恭子……)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
洋榎「恭子ー、帰りにどっかよってこうや」

恭子「すみません主将、今日はもう少し残って指導の続きをしたいので」

洋榎「そっか……ならウチも残ってくわ」

恭子「主将、この間の実験のレポート終わったんですか?」

洋榎「あー、そんなんもあったなぁ」

恭子「絹ちゃん」

絹恵「分かりました、ほら、お姉ちゃん」ガシ

洋榎「ちょ! 大丈夫やって! ちゃんと明日までには終わらせる!」ジタバタ

恭子「もう聞き飽きましたよ、ソレ」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 00:54:21.22 ID:vD1AH48nP

洋榎「ウチは主将やぞ! なんやこれはー!」ズルズル

恭子「お疲れ様でした」

由子「洋榎は相変わらずなのよー」

恭子「せやね、あれはあれでええんやけど」

漫「……」ソー

恭子「漫ちゃん、今ならまだ間に合うで?」

漫「っ!」ビク

恭子「今卓につけば、無断で帰ろうとしたことには目をつむったる」

漫「は、はいぃ!」ダッ ストッ

由子「あんまりいじめたらあかんよ?」

恭子「大丈夫やて」

漫「……」ガタガタ

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:02:20.62 ID:vD1AH48nP

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
洋榎「はぁ……」

絹恵「どうしたん? もうお腹いっぱいになったん?」

洋榎「いや、まだまだご飯3杯はイケるで」

絹恵「ダルマみたいになったお姉ちゃんは見たないなぁ」

絹恵「っちゅうか、今日に限らず何か最近おかしいで?」

洋榎「あぁ、なんちゅうか……主将の重責ってやつやな」

絹恵「うわ……」

洋榎「なんやその反応は」

絹恵「あんまりにも見え見えの嘘やったから、つい」

洋榎「おうコラ、どう言う意味やそれ」

絹恵「末原先輩やろ?」

洋榎「……」ピク

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:10:54.07 ID:vD1AH48nP

絹恵「お姉ちゃんが主将になってから、敬語で話すようになったんが気に入らないん?」

洋榎「気に入らないってほどやないけど……」

絹恵「末原先輩のことやし、ちゃんと考えてのことやと思うけど」

洋榎「それはウチかてわかっとる、せやけどなぁ」

絹恵「敬語のこと、末原先輩には聞いてみたん?」

洋榎「……まだや」

絹恵「本人に聞かんで、いつまでもグチグチ言っとってもしゃあないと思うけど」

洋榎「機会を見てな、今はまだそう言う空気やないねん」

絹恵「そういう空気って、どんな空気なん……」

洋榎「そういう空気、や」

絹恵「はぁ……」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:21:33.81 ID:vD1AH48nP

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
洋榎「はぁー」ボフン

洋榎(恭子が、ウチのことを認めとらん部員を説得してまとめ上げたことも、その過程でウチに敬語を使うようになったことも知っとる)

洋榎(せやけど、それで恭子がウチから離れてしもたら意味ないやんけ……)

洋榎(高校で麻雀部に入ってからは、なんかうまくいっとらん)

洋榎(あああ……恭子と由子とサンマしてた頃が一番楽しかったかもしれへんなぁ)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
洋榎「……」イライラ

恭子「辛いんなら、辛いって言うてくれればええのに」

漫「すみません……」

恭子「いや、悪いのは私や、最近漫ちゃんに厳しすぎた」

恭子「ごめんな、漫ちゃん」ナデナデ

漫「だ、大丈夫ですから///」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:29:16.32 ID:vD1AH48nP

部員A「なんか、最近あのふたりの親密度が増してるように見えるんやけど」

部員B「確かに、今までにも増してお互いべったりやな。正直言ってこんなところで膝枕とか、保健室行ってやっとれっちゅう感じやな」

A「デキてるんかな?」

B「さぁ……」

洋榎「っ!」ガタッ

洋榎「……」ツカツカ

洋榎「恭子ー、そろそろ一緒に打とうや」

恭子「すみません、漫ちゃんが落ち着くまでもう少し待ってください」

洋榎「漫かて小学生やないんやし、そこに寝せとけばええやろ」

恭子「……分かりました、保健室まで連れて行ってきます」

洋榎「いや、そういう……そもそもなんで恭子がそこまでしてやらなアカンのや」

恭子「漫ちゃんがこうなったのは、私の行き過ぎた指導のせいですから」

洋榎「自分の体調管理も義務のうちやで」

恭子「主将、私が戻るまでほかの部員の指導お願いします」

洋榎「ウチはほかの奴らやのうて、恭子と打ちたいんや!」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:37:47.00 ID:vD1AH48nP

恭子「…………主将、自分の立場わかってますか?」

洋榎「え?」

恭子「今の発言、姫松麻雀部の主将として、思慮を欠く発言やないかと思うんですけど」

洋榎「……あ」

恭子「もっとご自分の立場を考えてください」

洋榎「いや、ウチはそう言う意味で言ったんやなくてな?」アセアセ

恭子「とにかく、私は漫ちゃんを保健室まで連れて行きます」グイッ

漫「ひゃ!」

部員C「うおっ、お姫様だっこやん」

部員D「ええなぁ、上重ちゃん……」

恭子「失礼します」

洋榎「あ、ちょ!」

洋榎「……あぁ」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:44:03.72 ID:EFhr6B3s0

最後は幸せになってほしい

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:45:17.93 ID:vD1AH48nP

洋榎「なんで恭子は……ウチの気持ちに……」ボソッ

絹恵「お姉ちゃん……」

由子「洋榎……」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
洋榎「……」トボトボ

洋榎(結局恭子とはギクシャクしたまま終ってもうた……)

洋榎(明日部活行きたくないなぁ……)

洋榎(ウチはただ、恭子と一緒に仲良くやりたいだけやのに……)

洋榎(多くは望んでないはずや、それだけ、それだけでええんや……)

洋榎(なのに、なんでこうなってしまったんやろ……)

郁乃「あれー、洋榎ちゃん?」ブロロ キッ

洋榎「……代行?」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:55:09.81 ID:vD1AH48nP

郁乃「寂しそうな顔して、どないしたん?」

洋榎「別に、そんなことありませんし」

郁乃「せやなぁ、末原ちゃんとケンカしても、別にどうってことないやんな」

洋榎「っ!」

郁乃「なぁ洋榎ちゃん……」

郁乃「末原ちゃんと、“仲良く”したいん?」

洋榎「ぅ……そりゃ……」

郁乃「私にええ考えがあるんやけど……聞くだけ聞いていかへん?」

洋榎「……」

郁乃「もし話を聞いていきたいんやったら、助手席に乗って?」

洋榎(ウチは……)
① 代行(白)ルート
② 代行(黒)ルート
③ 自力ルート

2時になって最初のレス

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:56:19.76 ID:Lb+Fw4Df0

白ルートってなんなんや(困惑)

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 01:58:42.71 ID:vD1AH48nP

白:健全ハッピーエンド
黒:凌辱バッドエンド

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 02:00:06.79 ID:EFhr6B3s0

3

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 02:08:19.45 ID:vD1AH48nP

洋榎「……遠慮しときます、ウチは自分で何とかしますんで」

郁乃「えー、ホンマにええの?」

洋榎「失礼します」ペコ

洋榎(せや、自分の思いは自分で伝えなアカン)

洋榎(誰かの手を借りようなんて、卑怯者のやることや)

洋榎(ウチは、ウチ自身の力で恭子と……!)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
洋榎「恭子、ちょっとええか?」

恭子「なんですか?」

洋榎「ここやと話しにくいんや、ちょっと場所を移して……」

恭子「……分かりました」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 02:14:42.60 ID:vD1AH48nP

恭子「で、わざわざこんなところで、なんの用ですか」

洋榎「えっとな、その……」

洋榎(あああああ! どんなふうに伝えるか全く考えとらんかったああ!!)

洋榎(ど、どうするんや? っちゅうかなんか恭子機嫌が悪そうなんやけど……あっ!)

洋榎(せやった、うちら昨日の一件でギクシャクしとったんや……ああぁぁ)

洋榎(どうしたら……一体どうしたら……)

恭子「はぁ」

洋榎「うっ!」ビク

恭子「べつに昨日のこと、怒ってませんから」

洋榎「……え?」

恭子「主将に言われて、最近ちょっと漫ちゃんに構いすぎだったってことにも気づきましたし、むしろ感謝してるくらいですよ?」

洋榎「そ、そうだったんか」

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 02:19:13.62 ID:vD1AH48nP

恭子「せやから、もう昨日のことは水に流しましょう」

洋榎「……ま、まぁ恭子がそういうんならな、やぶさかやないで、うん」

恭子「……」クス

恭子「さ、はよう戻らんと、ほかの部員に何か言われてしまいますよ」

洋榎「あー、ちょっと待って」

恭子「え?」

洋榎「……」スー ハー

洋榎「…………恭子」

恭子「はぁ」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 02:22:23.43 ID:vD1AH48nP

洋榎「…………ふたりっきりの時は、タメで話して欲しいんやけど」

恭子「はぁ?」

洋榎「ウチと恭子の仲やないか、やっぱり敬語は好かんのや」

洋榎「せめて他に人がおらへん時は、前と同じように話して欲しいんや」

恭子「……」

洋榎「ダメ、か?」

恭子「全く、洋榎はわがままやな」フッ

洋榎「!!」

恭子「ふたりっきりの時だけやで?」

洋榎「うん! それで十分や」

恭子「ほな、さっさと行こか」

洋榎「……へへっ」

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 02:25:23.25 ID:vD1AH48nP

洋榎(結局肝心なことは言えへんかったけど……うちらの距離はこのくらいがちょうどええのかもな)

洋榎(前と同じように、アホやって笑える……それだけで十分や)
ノーマルエンド 槓

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/12(日) 02:27:36.73 ID:vD1AH48nP

善野監督のキャラが分かるまでの繋ぎ

早く本編で喋って欲しい

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