1 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 19:46:01.47 ID:qkpD89uY0
臼沢邸
ミーンミンミンミンミン
塞「―――なにその顔は? なんか文句ある?」
白望「・・・めんどい」
塞「シロはいつでもそうでしょ? 却下」
白望「・・・」
塞「他の人はなにか質問ある?」
胡桃「んーっと、そもそも何のためにやるの?」
塞「ふふ・・・よくぞ聞いてくれました」
塞「―――ズバリ、麻雀部の親睦を深めるためよ!」ダンッ
4 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 19:54:01.00 ID:qkpD89uY0
姉帯「わぁ! いいねいいねっ!」
白望「・・・小学生じゃあるまいし」ボソッ
塞「・・・なんか言った?」ギロッ
白望「・・・別に」
エイ「―――シンボク?」
胡桃「えーっと・・・簡単に言うと“もっと仲良くなろう”ってことかな」
エイ「モットナカヨク―――ナリタイ!」
7 :!ninja 2012/07/03(火) 19:58:07.35 ID:qkpD89uY0
塞「でしょ? エイスリンだって転校してきてまだ半年だもんね」
姉帯「私もわたしもー」ピョンピョン
塞「胡桃は?」
胡桃「うん、なんか楽しそう!」
塞「よし、じゃ全会一致ってことで!」
白望「・・・おい」
塞「じゃ、詳細は追々ね。まずは先生に話をつけなきゃ」
胡桃「りょうかーい!」
エイ「―――♪」ワクワク
白望「・・・はァ・・・めんど」
8 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:03:30.87 ID:qkpD89uY0
翌日・臼沢邸
ミーンミンミンミンミン
塞「――先生と校長から許可出たよー」
姉帯「やったねっ」
胡桃「日にちはどうする?」
塞「みんなの都合がつく日かなぁ・・・ま、夏休みだし大丈夫と思うけど」
胡桃「私はいつでもいいよー」
姉帯「私もちょーヒマだよー」
エイ「ヒマジン!」
白望「・・・私は忙しい」
塞「――はい嘘」
白望「・・・」
10 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:07:41.33 ID:qkpD89uY0
塞「じゃ今度の土曜日でいいかな?」
姉帯「うんっ」
エイ「――メモメモ」カキカキ
胡桃「じゃあさ、今のうちに何するか決めちゃおうよ」
塞「そうだね。みんなやりたいものどんどん言ってって」
エイ「ハイハイ! ハナビ!」
塞「花火かぁ、いいね! それ採用!」
エイ「ワーイ!」
姉帯「やったねっ! エイスリンさんっ!」
12 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:11:04.15 ID:qkpD89uY0
胡桃「じゃ私からもー。夜ご飯はバーベキューにしようよ!」
エイ「バーベキューダイスキ!」
姉帯「わ、わわわ、私やったことないよー! ちょー楽しみー!」
白望「・・・ていうかそういうの学校でやっていいの?」
塞「うん、そこはまぁ聞いてみないとだね。近隣の人に迷惑かけないようにしなきゃだし」
胡桃「んじゃもういっこー。キャンプファイヤーはどうかな?」
白望「なんか方向性がずれてってるような気がする・・・」
胡桃「そこ、細かいことは気にしないっ!」
14 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:14:52.60 ID:qkpD89uY0
塞「あ、じゃあさ、どうせならスイカ割りもしない? うちの畑からいくらでも持ってこれるし」
エイ「スイカワリ――?」
胡桃「えっとね・・・目隠ししてスイカ割って、それを食べるのっ」
姉帯「うわーうわー!! ちょー楽しそー!」
エイ「―――ッ」ドキドキ
塞「シロもなんか案出してよ」
白望(めんど・・・)
白望「・・・んじゃ肝試しは?」
16 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:17:21.96 ID:qkpD89uY0
塞「っ・・・え、えっと・・・そ、それはやめた方が・・・」
胡桃「いいねっ! 面白そうっ!」
塞「ええっ!?」
姉帯「こ、怖いのやだよー・・・」ブルブル
エイ「ジュンジ!」
胡桃「え・・・あぁ、もしかして怪談話のこと? いいかも・・・それもやろ!」
塞「く、胡桃・・・ちょっと勝手に決めてかないでよ・・・っ」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 20:18:18.89 ID:VyH3fjpD0
姉帯さん八尺様役やれそう
19 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:21:52.98 ID:qkpD89uY0
胡桃「あれ・・・塞ってば、もしかして怖いの?」ニヤリ
エイ「サエ、ビビリ!」ビシッ
塞「ち、違うから! ビビリじゃないし!」
姉帯「わ、私は怖いよー・・・ビビリだよー・・・」ブルブル
胡桃「だいじょーぶだって! 学校の中回るだけだし!」
姉帯「そ、それならいいかもー・・・」
塞「いやいやよくないでしょ! 騙されちゃダメよトヨネ!」
20 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:24:57.75 ID:qkpD89uY0
白望「・・・じゃ塞は一人でお留守番」
塞「え・・・」
胡桃「そうだね・・・くらーい教室で私たちが帰ってくるまで一人っきり・・・」
塞「・・・っ!!」ゾワッ
エイ「ピタ・・・ピタ・・・」
塞「・・・ひ、ひぃっ!」
姉帯「うぅうう・・・」ブルブル
塞「わ、わかったわよーっ! やればいいんでしょやればっ!」
姉帯「こ、怖いぃ・・・」ブルブル
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 20:25:42.53 ID:K4VUOLs60
姉帯さんマジ小動物
24 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:27:32.35 ID:qkpD89uY0
塞「―――というわけで、こんな感じに決まりましたぁ」
18:00・・・校門集合
18:30・・・バーベキュー
20:00・・・スイカ割り
20:30・・・キャンプファイヤー
21:30・・・花火
22:30・・・怪談&肝試し
0:00・・・消灯
25 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:28:40.76 ID:qkpD89uY0
塞「ま、まァ時間が押したら最後のはなしってことで・・・」
エイ「ダメ! ヤル!」
胡桃「そーそー。絶対やろうね、き・も・だ・め・し♪」
塞「・・・うぅ」
姉帯「なんかなんかー、逆に楽しみになってきたよー!」
塞「と、トヨネまで・・・」
白望「・・・観念しろ、塞」
塞「・・・シロのせいだかんね」キッ
白望「・・・~♪」
28 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:32:05.90 ID:qkpD89uY0
さらに翌日・臼沢邸
ミーンミンミンミンミン
塞「―――えー、火を扱う許可が下りましたぁ!」
姉帯「わぁ!」パチパチ
エイ「ヤッター!」パチパチ
胡桃「じゃ、バーベキューの機材は私の方で用意するよー」
塞「ほんとに?」
胡桃「まっかせときなさい!」
白望「・・・食材と花火の買い出しは?」
塞「んーそうね・・・じゃそれは当日に私とシロでやろ」
31 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:34:57.25 ID:qkpD89uY0
白望「え、めんど・・・エイスリン、任せた」ポン
エイ「マカサレタ!」
塞「ちょ、なにサボろうとしてんのよ! あんたもくんの!」グイッ
白望「・・・うげぇ」
エイ「サンニン!」
塞「ん・・・まーそれでいっか。とにかくあんたもくるのよ?」ギロッ
白望「・・・へいへい」
37 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:39:15.36 ID:qkpD89uY0
姉帯「じゃー私は私はー・・・」オロオロ
白望「・・・トヨネはろうそく」
塞「ろうそく・・・? なんで?」
胡桃「あれでしょ? 百物語的な感じで」
塞「・・・っ・・・でも危ないし、屋内で火はやめとこうよ」
白望「・・・じゃ懐中電灯で」
姉帯「わかったぁ! じゃー私、懐中電灯持ってくるよー!」
38 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:40:09.59 ID:qkpD89uY0
塞「それじゃ、あとは私の方でいろいろ準備しておくから」
胡桃「うん、よろしくねー」
塞「みんなが用意するのはくらいかな。あと、お風呂は予め入ってきた方がいいね。学校にないから」
塞「では、また当日。シロとエイスリンは当日の午後5時にウチに集合ね」
エイ「―――ッ」コクコク
白望「・・・ん」
姉帯「わくわくだよー!」
41 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:44:04.41 ID:qkpD89uY0
当日・臼沢邸
カナカナカナカナカナカナ…
塞「――おそい!」
白望「・・・ごめん」
塞「シロは荷物持ち決定ね」
エイ「ザツヨウ!」
白望「・・・はいはい」
塞「じゃ行くよー」
エイ「オー!」
42 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:46:57.28 ID:qkpD89uY0
スーパー
塞「―――お肉は3パックくらいあれば平気かな」
白望「・・・重い」
塞「文句言わないの」
エイ「・・・コレ!」
塞「黒毛和牛のリブロースステーキって・・・さすがにそれは高すぎ」
エイ「エエー・・・」
白望「・・・この豚バラ肉で我慢しなさい」
エイ「・・・ハーイ」ショボン
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 20:51:30.80 ID:O0lvsQQQ0
ああもう畜生可愛いなぁ!!
47 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:51:38.42 ID:qkpD89uY0
「―――1万4千598円になりまーす」
塞「た、たっかーい・・・」
エイ「ダイジョウブ?」
塞「うん・・・たぶん」
白望「・・・今気づいたけど、飲み物とかはいいの?」
塞「あーそれは先生が用意してくれるって。車持ってるし」
エイ「オサケ!」
塞「私たちまだ未成年でしょうがっ!」ビシッ
51 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 20:56:14.98 ID:qkpD89uY0
宮守高校・校門前
塞「―――二人ともお待たせー」
胡桃「あ、きたきた!」
姉帯「みんなお疲れさまだよー!」
白望「ハァ・・・ほんとしんど」
エイ「シロ、ダラシナイ!」
塞「そうだぞ。私たちだって手伝ってやったんだから」
白望「・・・そもそもあんなん一人じゃ無理だし」
55 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:01:31.90 ID:qkpD89uY0
―――ブロロロッ
トシ「・・・みんな、揃ってるかい?」
塞「先生! 今日は本当にありがとうございます」ペコリ
トシ「いいんだよ。可愛い生徒たちのためだものねぇ」
エイ「トシダイスキ!」
トシ「ふふ・・・後ろに炭とかも積んであるから、あとで運び出すの手伝っておくれ」
姉帯「はーい!」
胡桃「じゃ私たちは荷物置いてきちゃおっか?」
白望「・・・先生の荷物貸して」
トシ「おや、持ってってくれるかい? じゃあお願いするよ」
56 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:03:00.40 ID:qkpD89uY0
姉帯「夜の学校ってドキドキだねー♪」
胡桃「たしかに。いつもと雰囲気違うよねー」
塞「・・・私たちが今夜泊まるのは、この教室よ」ガラッ
エイ「テント!」
白望「なんかシュール・・・」
塞「まぁ、ちょっと変だけどこれが一番いいと思ってね」
姉帯「でも、なんかほんとにキャンプに来たみたいでわくわくだねっ」
59 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:06:12.84 ID:qkpD89uY0
塞「―――胡桃、そっちもって」
胡桃「ほいほーい・・・って重っ!」
白望「胡桃の身長じゃバランス悪いっしょ・・・」
胡桃「な、なんだとー!」
姉帯「じゃー私が代わるよー」
塞「トヨネ、シロの話聞いてた・・・? ・・・っていうかほんとやばいッ! シロそっち支えてッ!」
白望「え・・・私?」
塞「い、いいから早くーーッ!」
60 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:07:46.77 ID:qkpD89uY0
塞「ふぃー・・・疲れたー」
白望「・・・あァ・・・ダルい」
胡桃「ほいじゃ、火起こすよー」ガサガサ
エイ「ヤリタイ!」
胡桃「できるかなぁ・・・はいこれ、ガスバーナー。使い方わかる?」
エイ「タブン!」
白望「・・・なんか嫌な予感するから貸して」ヒョイ
エイ「ア、ヨコドリダメ!」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:08:38.83 ID:K4VUOLs60
さすがシロちゃん
62 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:10:40.62 ID:qkpD89uY0
姉帯「エイスリンさん、シロのやってるとこ見て覚えれば次からできるよっ」
エイ「ソッカ――ウン、ワカッタ!」
白望「・・・トヨネ、グッジョブ」コソッ
姉帯「ふふっ・・・全然いいよっ」ニコッ
トシ「――おや、今から始めるところかい?」
胡桃「あ、先生。お疲れさまー」
トシ「飲み物はまだ車の中だから、あとで出してきておくれ」
塞「はーいっ」
63 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:14:01.14 ID:qkpD89uY0
白望「―――あァ・・・暑い・・・」パタパタ
塞「シロ、代わろうか?」
白望「・・・いやいい」パタパタ
トシ「そろそろ火ついてきたんじゃないかい?」
エイ「――♪」カキカキ
エイ「―――」トントン
塞「ん?」
つ〈ピーマン〉
塞「あーそうだね。まずは野菜から投入しよっか」
64 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:16:55.67 ID:qkpD89uY0
白望「・・・油もっと敷いた方がいい」ジュワッ
胡桃「野菜って火通りづらいよねー」
エイ「――♪」カキカキ
エイ「――サエ」トントン
つ〈もやし〉
塞「ん、もやし食べたいの? でも焼きそばも買ってあるからそれ用にちょっと残しておいて」
姉帯「焼きそばあるんだー! 私食べたことないよー!」
トシ「トヨネはいろいろと初体験のことが多いねぇ」
65 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:20:53.29 ID:qkpD89uY0
塞「んじゃ、お待ちかねのお肉いっくよー!」
胡桃「待ってましたー!」
姉帯「わぁい!」パチパチ
白望「・・・早く」
塞「はいはいわかってますぅ」
塞「・・・ほいっ・・・ほいっ・・・ほいっと」
塞「よし、タレもちょっとかけちゃお・・・」
ジュワッ
66 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:23:26.76 ID:qkpD89uY0
エイ「イイニオイ・・・♪」クンクン
姉帯「・・・うぅ・・・」ギュルルル
胡桃「あははっ、お腹すっごい鳴ったねー」
姉帯「えへへ・・・ま、待ちきれなくって・・・///」
塞「もうちょっとだと思うから、あと少しの間だけ頑張って」
エイ「モヤシ!」スッ
姉帯「そうだねー。野菜もちゃんと食べないとっ」パクッ
白望「・・・はふはふ・・・しいたけうま」モグモグ
69 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:25:17.52 ID:qkpD89uY0
塞「・・・っ」ヒョイヒョイ
塞「お、これはもういけるかも・・・先生、お皿寄こしてもらえますか?」
トシ「あぁ、私はいいよ。脂っこいものはあまり好きじゃなくてねぇ」
トシ「ほら、こうして自分用にカップ麺も用意してあるし、みんなで好きに食べておくれ」
塞「ほ、ほんとにいいんですか?」
トシ「んー」ズルズル
白望(ていうか、肉はダメでカップ麺は大丈夫ってどういうこと・・・??)
塞「じゃあ・・・はい、トヨネ」スッ
74 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:28:16.12 ID:qkpD89uY0
姉帯「わぁ! ありがとー! んぐんぐ・・・んんっ! ひょーほいひい!」モグモグ
塞「それはよかったっ」ニコッ
胡桃「これはー・・・んぐんぐ・・・うえぇ、生焼けだぁ・・・」ペッペッ
塞「焦んないの・・・ほら」
胡桃「あんがとっ! んぐんぐ・・・うーん、よく焼けてておいしいー!」モグモグ
塞「はい、エイスリンにも」スッ
エイ「アリガト、サエ! ングング・・・ンンー!///」モグモグ
78 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:30:55.97 ID:qkpD89uY0
白望「・・・塞も食え」スッ
塞「え・・・」
塞(こ、これって・・・)
塞「・・・っ」ドキドキ
白望「・・・? どうした?」
塞「え・・・あっ! ううん、なんでもないっ!」
塞「・・・っ」パクッ
塞「んぐ・・・おいし・・・!」モグモグ
82 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:32:58.96 ID:qkpD89uY0
白望「そう・・・」ヒョイ パクッ
塞「・・・」チラッ
白望「・・・はふはふ・・・うま」モグモグ
塞「・・・」ボー
白望「・・・ん、どうした?」
塞「あ、え、い、いいいやなんでもないっ!///」プイッ
白望「・・・?」
84 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:35:15.66 ID:qkpD89uY0
姉帯「―――次はぁ、焼きそばいくぞーっ!」
エイ「イエーイ!」パチパチ
塞「・・・な、なんかあっちの方テンション高くない・・・?」
白望「・・・んー」チラッ
白望「・・・あ、これ」
塞「え、なに・・・ってこれチューハイじゃん!!」
白望「・・・」
86 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:37:19.94 ID:qkpD89uY0
塞「・・・っ」クルッ
トシ「・・・」
塞「せ、先生・・・っ!!」
トシ「さぁ・・・私は何のことやら知らないねぇ・・・っく」
白望(し、白々しい・・・てかあんたも酔ってるのかよ)
塞「ま、まったくもう! 本来なら懲戒免職ものですよっ!」
トシ「まぁ私もう定年すぎてるしねぇ・・・別にかまわないよ・・・ひっく」
塞「んぁああああっ!! そうことじゃないっしょーーがっ!!」
88 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:40:04.80 ID:qkpD89uY0
胡桃「うぅ・・・なんか頭がボーっとするよぉ・・・」フラフラ
塞「ちょ、胡桃・・・!?」
胡桃「んー・・・充電じゅうでんっ」バタンキュー
白望「・・・うっ・・・酒くさ」
塞「や、やっぱり・・・」
姉帯「ちょっとそこぉ! なにそんなしょぼくれた顔してんのぉー!」
白望「なんかきた・・・」
姉帯「わたしも混ぜんしゃーいっ!」
89 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:42:44.41 ID:qkpD89uY0
塞「ちょ・・・」
姉帯「うふふー・・・っ」ドシッ
塞(うわぁ・・・こりゃ完全に酔ってるわ・・・)
姉帯「ほらほらぁー・・・もっと飲みなさいよぉー、塞ちゅわーん」グイグイッ
塞「と、トヨネ・・・あ、あんたおかしいって・・・っ」
姉帯「ああーーーーーーっ!!!」
塞「・・・っ!?」ビクッ
姉帯「う、うぅ・・・うぇええええええええんっ!!! 塞ちゃんが私のことおかしいっていうよぉおおおおお・・・っ!!」
塞「え・・・ええっ!!?」
91 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:45:17.04 ID:qkpD89uY0
姉帯「ひっく・・・たしかにっ・・・たしかにさぁ・・・」
姉帯「私、麻雀でヘンな能力使うしさぁ・・・身長でかいしさぁ・・・」
姉帯「周りの人からしたら・・・へ、ヘンかもしれないよぉ・・・ぐすっ」
塞(な、なんか語り始めたーーーーーーっ!!)
姉帯「で、でもね・・・塞ちゃんだけは・・・塞ちゃんだけは・・・っ!!」
塞「・・・う、うん」アセアセ
姉帯「わ、私のこと普通の女の子として扱ってくれるって思ってたよぉ・・・うぇえええええんっ!!!」
塞(ど、どういうことーーーーーーっ!!?)
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 21:46:03.14 ID:K4VUOLs60
泣き上戸か
93 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:49:21.37 ID:qkpD89uY0
塞「・・・ま、まぁ泣くなよ、トヨネ」ヨシヨシ
姉帯「さ、塞たん・・・」
塞(塞たん・・・?)
姉帯「うぅ・・・やっぱり塞ちゃんは優しいね・・・」
塞「えー・・・そうかなぁ? あはは・・・」
塞「あはは・・・は、はは・・・ハァ・・・」
塞(・・・シロじゃないけど、マジめんどくさいわぁ・・・)
95 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:52:04.36 ID:qkpD89uY0
姉帯「―――そんな優しい塞ちゃんだったらぁ・・・きっと飲んでくれるよねー?」
塞「・・・は?」
姉帯「なになにーそのとぼけ顔はー・・・わかってんでしょー」ニヤニヤ
塞「え、ちょ・・・えっ?」
姉帯「塞ちゃんのー、かっこいいとこ見てみたーい! わぁー!」パチパチ
塞「・・・ま、マジですか・・・?」
胡桃「塞ーーーっ! 早く飲めーっ!!」
塞(あ、あんたいつの間に復帰してんのよっ)
97 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:53:42.00 ID:qkpD89uY0
塞「・・・うぅ」
塞(・・・ぐっ・・・し、仕方ない・・・)
塞「ち、ちょっとだけ・・・ちょっとだけだからねっ!?」
姉帯「うわぁー! 塞ちゃんかっこいー!」ヒュー
胡桃「おらぁ! 御託はいいからさっさと飲めーーーっ!!」
塞(あんのチビ・・・後で覚えてなさいよ・・・)
塞「・・・んぐっ・・・」グイグイ
塞「・・・んん・・・んんっ・・・ぷはァ!!」
100 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:57:09.47 ID:qkpD89uY0
塞「ハァ・・・ハァ・・・の、飲んらわよ・・・」
塞(あ、あれ・・・なんか舌がうまく・・・)
塞(そ、それになんか体が熱くなってボーっとしてきた・・・)
塞「・・・う、うぅ・・・」
姉帯「ちょっちょ、塞ちゃーん・・・? 大丈夫ー?」
塞「うぅ・・・うん・・・なん、とか・・・」
胡桃「塞ぇ・・・あんた顔赤いよぉ・・・?」ゲラゲラ
塞「は、はァ!? あんたらってそっしょーがっ!」
塞「っと・・・ん?」
塞(あれは・・・)
101 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 21:59:47.56 ID:qkpD89uY0
白望「―――え、エイスリン・・・離れて・・・」
エイ「シロォ・・・」ギュッ
白望「・・・~~~~~~~っ」
白望(ど、どうすればいいんだ・・・)
エイ「シロォ・・・シロォ・・・」スリスリ
白望「ちょ、え、エイスリン・・・暑苦しいからやめて・・・」
エイ「ンンッ・・・イヤ・・・」ギュウウウウ
白望「ちょ・・・苦しい苦しい・・・っ」
塞「・・・」
105 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:03:53.76 ID:qkpD89uY0
エイ(シロの口・・・バーベキューソースついてる・・・)
エイ「―――ッ」ペロッ
白望「・・・っ!?」
塞(ちょ・・・っ!?)
エイ「シロォ・・・ンン・・・」
白望「・・・え、エイスリン・・・」
塞「・・・~~~~~っ!!!」イライラ
107 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:06:30.24 ID:qkpD89uY0
塞「ち、ちょっとちょっとぉ!!」
白望「さ、塞・・・?」
塞「な、なに二人でイチャコラしてんのよぉ!! そーいうのはあんたたちにはまだはやぁい!!」ダンッ
エイ「・・・サエコドモ」ボソッ
塞「ん・・・なんか言った?」
エイ「・・・サエハドモ、ワタシオトナ」ギュ
白望「うっ・・・」
塞「なっ・・・だ、だだだからそうやってイチャつくのやめろって言ってんでしょーーーーっ!!」
111 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:14:26.09 ID:qkpD89uY0
エイ「―――」ムッ
エイ「・・・サエジャマ・・・ドッカイッテ」
塞「な、なんですってぇ!!? あんた、ちょっと離れなさいよぉ!!」グイグイ
エイ「イヤァァアアアアッ!!! ハナレナイッ!!」ガシッ
白望「痛っ・・・いたいって・・・ッ!!」
塞「私はあんたよりずっとシロといた時間が長いんだからぁッ!!」
エイ「ジカントカカンケイナイッ! キモチガダイジッ!!」
塞「ぬぎゃぁぁああああああッ!!! 私だってシロが好きなんだからぁッ!!」
塞「あんたみたいな途中参加の外様なんかにシロをとられてたまるもんですかぁあああああッ!!!」グイグイ
エイ「カンケイナイ!! ワタシダッテシロガスキッ!!」
白望「ぐ・・・ぅ・・・」
白望(し・・・死ぬ・・・)
113 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:16:31.65 ID:qkpD89uY0
その頃
胡桃「―――なんかあっちは大騒ぎみたいだねぇ・・・」
姉帯「いいなぁ楽しそー・・ひっく」
胡桃「・・・んじゃーさぁ、私たちだけで先にスイカ割っちゃおうか・・・?」
姉帯「は、はいはいはぁーい! 私が割るのやーりたーいでーすっ!!」
胡桃「おっけー。じゃーこの棒もってー・・・んで目隠ししてー――」
胡桃「――って、と、とどっ、かっ、ないっ」ピョンピョン
姉帯(・・・う、うわぁ・・・かわいいなぁ・・・///)
115 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:18:56.97 ID:qkpD89uY0
姉帯「・・・ねねっ、胡桃ちゃん」
胡桃「んっ、と・・・え、なに?」
姉帯「・・・」ジーッ
胡桃「な、なによトヨネ・・・」
姉帯「・・・んーーーーっ!! はぐっ!」ダキッ
胡桃「えっ・・・ちょ、えっ!?///」
姉帯「うう~~んっ!! 胡桃ちゃんって小さくてかわいいねぇーーーっ!!!」スリスリ
胡桃「ちょ、や、やめてってば・・・っ!!///」
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:24:16.97 ID:pPhNdgKQ0
酔っ払い姉帯さんちょーかわいいよー
117 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:24:19.17 ID:qkpD89uY0
姉帯「なんかお人形さんみたい・・・っ!!!」ギュ
胡桃「ちょっと、ば、バカにしないでよ・・・っ!!」
姉帯「バカになんてしてないよぉー! ちっちゃくてかわいいって言ってるだけだよぉー!」ムギュウウ
胡桃「ちょ、く、苦しい・・・っ」
姉帯「・・・っと、あ、ごめんね・・・」バッ
胡桃「っ・・・げほっ・・・い、いきなり何すんのよっ!!///」
119 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:30:28.81 ID:qkpD89uY0
姉帯「いやぁ・・・胡桃ちゃんが小っちゃくてかわいかったからついー・・・」
胡桃「ち、ちち小っちゃいとかいうなぁああああっ!!!///」
姉帯「も、もしかして気にしてるのー・・・?」
胡桃「うっ・・・な、なにをよ?」
姉帯「ちっちゃいことー・・・」
胡桃「だ、だから・・・ッ!」
胡桃「・・・っ」
胡桃「そ、そりゃあ気にするよ・・・特にトヨネみたいなおっきい人にそんなこと言われたらさ・・・」プイッ
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:33:13.76 ID:XcgE/qcb0
何この幸せな世界
122 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:34:36.77 ID:qkpD89uY0
姉帯「で、でもでもっ・・・身長高くたっていいことばっかりじゃないよー?」
胡桃「え・・・た、たとえば?」
姉帯「んーとぉ・・・かわいいお洋服とか、似合わないから着れないしー」
胡桃「私だってそうだよ・・・」ショボン
姉帯「えーっ、そんなことないよぉ!! 胡桃ちゃんはカワイイ服似合うよ絶対っ!!」
胡桃「そ、そう・・・かな?」
姉帯「うんっ・・・あとあと、ドアとか屈まないと通れないしー」
胡桃「それは確かに大変そうだね・・・」
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:36:42.42 ID:DsdZNpXZ0
かなり共感できる
屈まなくても通れるかと思ってドア通ったら
頭ゴリッってしてしまった
126 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:37:07.92 ID:qkpD89uY0
姉帯「それとね、背が高いだけならいいんだけど、女の子だから余計目立っちゃってー・・・」
胡桃「そかそか・・・なんかごめん、さっきはトヨネが全然苦労してないよみたいな言い方しちゃって・・・」
姉帯「ううん、いいよっ。それに胡桃ちゃんも大変なんだろうし」
胡桃「・・・ん、まぁね。トヨネとはまた違った苦労だけどさー・・・」
姉帯「・・・そうだよねっ・・・」
姉帯・胡桃「・・・ハァ」
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/03(火) 22:41:14.99 ID:6ixc8+2G0
もう宮守が主人公でいいよ
128 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 22:42:36.30 ID:qkpD89uY0
胡桃「・・・ぷっ」
姉帯「・・・くすっ」
胡桃「あははっ・・・私たちって案外似たもの同士なんだね」
姉帯「うん、そうかもーっ」
胡桃「なんかちょっとすっきりしちゃった・・・酔いも冷めてきたしっ」
姉帯「そうだねー。じゃー今度こそスイカ割りやろっか♪」
胡桃「うん・・・だ、だけどトヨネ・・・」
姉帯「・・・んー?」
胡桃「こ、今度こそ抱きついたりしないでよ・・・?///」
姉帯「え、ええーっ!」
胡桃「ええーって、やっぱ抱きつくつもりだったんだっ!! そ、そういうの恥ずかしいからやめてってばっ!!///」
姉帯「うーん、それじゃあ寝てる間に抱きつくしかー・・・」
胡桃「だからぁー、寝てる間もダメだっつーのっ!!」
―――バーベキュー&スイカ割り編・完
153 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 23:35:59.79 ID:qkpD89uY0
塞「―――ん・・・あれ、ここは・・・?」
胡桃「あ、塞・・・起きたんだ」
塞「胡桃・・・えっと、今何時・・・?」
胡桃「んーっと・・・9時ちょっと過ぎくらいかな」
塞「9時ちょっと過ぎ・・・ってえぇーーっ!?」
塞「やばいじゃん! 予定の時間だいぶ押してる!」
胡桃「・・・ん? それってつまり肝試しやりたかったってこと?」
塞「あ、えっと・・・ま、まぁ別にまだ時間的には余裕あるよねー?」
胡桃「・・・ちゃんとやるからね肝試し」
塞「うっ・・・」
159 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 23:43:21.14 ID:qkpD89uY0
塞「んじゃ、まずスイカ割りしないとね」
胡桃「あーそれもうやっちゃった」
塞「あーそうなの・・・ってええーっ!!?」
胡桃「さっきからそのツッコミ多いね塞・・・」
塞「な、なんか頭が混乱してるのかも・・・」
胡桃「塞の分もちゃんと残してあるよ。ほれ」スッ
塞「あ、ありがとう・・・」
塞「かじっ・・・んぐんぐ・・・」
塞「そういえばシロたちは・・・?」
胡桃「ほら、あっちでキャンプファイヤーの準備してる」
塞「あ、ほんとだ・・・てか木材とか全部胡桃の家で用意してもらっちゃってごめんね」
胡桃「いいよ全然。それよりもうすぐ組み終わるっぽいから、早くそれ食べちゃいなよっ」
塞「あ、うん・・・わかった」ムシャムシャ
162 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 23:47:22.89 ID:qkpD89uY0
胡桃「―――お待たせーっ」
姉帯「あ、塞ちゃん起きたんだー」
塞「いやぁ・・・ごめんごめん」
塞(ていうか、寝る前に散々トヨネに振り回されたような気がする・・・)
塞「トヨネはもう酔い冷めたの・・・?」
姉帯「もうバッチリ回復だよー!」
胡桃「トヨネは酔ってるときの方が輝いてたような気もするけどねー」
姉帯「ええーっ!? そうかなー?」
塞(ある意味ではね・・・)
168 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/03(火) 23:57:11.29 ID:qkpD89uY0
塞「・・・っと」チラッ
白望「・・・おはよ、塞」
塞「・・・ぁ、シロ・・・」
塞「・・・っ///」ドキドキ
塞(な、なんかよく覚えてないけど、酔ってる最中、シロの前ですっごく恥ずかしいこと言ったような気がするぅ・・・)
塞「あ、あのさー、シロはお酒飲んだの・・・?」
白望「んん・・・それに私、飲んでも酔えない体質だし」
塞「へ、へえ・・・」
塞(それって以前に飲んだことがあるっていう意味だよね・・・? どんだけ荒んでるんだ宮守・・・っ)
エイ「・・・」
塞「・・・あ」
エイ「―――ッ」ベーッ プイッ
塞「・・・っ!!」
塞(むっかぁ~~~~っ!! エイスリンのやつ~~~っ!!)
175 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 00:07:59.36 ID:5c3IZpkY0
胡桃「じゃ、始めようかー」
姉帯「油まくから、みんな離れてねー」
ジョボボボボ
塞「・・・えっと、火元はどうする?」
胡桃「真ん中に牛乳パックとか燃えやすいもの置いてあるから、そこにマッチか何かぶっこんでー」
塞「うん、わかった」シュッ シュッ ボッ
塞「せーの・・・っ」
ボワァ………ボワァァァァァァ
姉帯「うわぁー! すごーい!!」
白望「・・・一気に広がった」
エイ「スゴイネ!!」
塞「すごっ・・・」
姉帯「な、なんか見てると、火を囲んで踊りたくなってこない・・・っ?」
胡桃「どっかの民族かよっ!」
白望「・・・でもわかる」
180 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 00:15:16.87 ID:5c3IZpkY0
胡桃「トヨネは一人で阿波踊りでもしてればいいけどさ」
胡桃「せっかく火元があるんだし、私たちは花火やろうよっ」
姉帯「ひ、ひどいよぉー! 私も花火やるーっ」
エイ「ハナビ!!」
塞「・・・んしょと、じゃじゃーん! いっぱい買ってきましたー!」
胡桃「おお、3セットとはずいぶん豪勢だなぁ・・・」
エイ「ワタシコレ!」
白望「・・・ダメ。線香花火は最後」
エイ「ン・・・ドウシテ?」
白望「・・・終わりを終わりとして楽しむため」
塞(ぷっ・・・なんかシロらしい変な言い回し・・・)
塞「・・・くすくす」
白望「・・・? なに?」
塞「ううん、なんでも・・・ていうか今気づいたけど、先生どこ?」
183 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 00:21:53.63 ID:5c3IZpkY0
姉帯「先生はなんか職員室で休んでくるって言って出てったきりだよー」
白望「・・・たぶん酔いつぶれてる」
塞「あの人はまったく・・・」
エイ「ジャー、コレ!」
白望「・・・スタンダードな手持ち花火だなぁ」
エイ「・・・ダメ?」
白望「いやいいよ。火つけるとき気をつけてね」
エイ「ウン!」
塞「・・・」
胡桃「よーっし、私もやるぞー」ガサゴソ
姉帯「・・・私これ!」
胡桃「・・・ん、それは・・・」
姉帯「・・・?」
胡桃「いいよー、やってみなよー」
186 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 00:29:41.70 ID:5c3IZpkY0
姉帯「でもこれキャンプファイヤーの火だとつけづらいねー・・・」
胡桃「ふふ・・・ここにチャッカマンがあります」ジャーン
白望(・・・用意いいなぁ)
胡桃「トヨネ、それ地面において」
姉帯「あ、うん」ポトッ
胡桃「じゃ、いっきまーっす」ボッ
シュルルルッルルッルルルルッル
姉帯「わ、わわわっ、わわわぁああああああっ!!!」
シュルルルッルルッルルルルッル
姉帯「お、追っかけてこないでぇ~~~~~っ!!」ダダッ
胡桃「あははっ、それはねずみ花火っていうんだよっ」
塞「あんた性格悪すぎ・・・」
胡桃「だってトヨネの反応が見てみたかったんだもーん」
姉帯「きゃぁあああああああああ~~~~~~っ!!!」ダダダッ
189 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 00:34:25.80 ID:5c3IZpkY0
姉帯「こ、怖かったぁ・・・」ブルルッ
胡桃「ははっ、いい反応だったよトヨネっ」
姉帯「ひ、ひどいよ胡桃ちゃん・・・うっ・・・」
胡桃「え、あ・・・な、泣かないでよっ!!」
姉帯「ううぅ・・・っ・・・」
胡桃「あ・・・えっと・・・」オロオロ
胡桃「さ、塞ぇ・・・」
塞「私、知ーらないっと・・・」ガサゴソ
塞「お、これは・・・」
白望「・・・また地味なのいくね」
塞「ははっ・・・これはむしろあんたにふさわしいかもね」
白望「・・・なんでよ」
塞「ダラダラしてるから、ははっ」
白望「・・・む」
192 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 00:39:16.35 ID:5c3IZpkY0
塞「胡桃、チャッカマン借りるねー」
塞「んしょ・・・」ボッ
ニョロニョロニョロ…
塞「うわぁ・・・なんかキモいっ」
白望「・・・侮辱されたような気分」
エイ「コレナンテハナビ・・・?」
塞「これはねぇ・・・」
塞「・・・あっ」
エイ「―――ッ」
白望「・・・?」
塞「し、シロっ・・・説明してやって・・・」
白望(わかんなかったのかな・・・)
白望「・・・これはヘビ花火。文字通りヘビみたいにニョロニョロ飛び出してくるから」
エイ「―――ナンカキモイ」
白望「・・・」
196 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 00:46:53.27 ID:5c3IZpkY0
胡桃「ほら、飛び出たっ」
姉帯「うわっ・・・すごーい!」
塞「―――あっちはパラシュート花火かぁ・・・」
塞「手持ちにもいろいろ種類があるもんだなぁ・・・」ガサゴソ
白望「・・・塞、ちょっとトイレ行ってくる」
塞「え・・・あぁ、うん」
白望「・・・エイスリンのこと、よろしく」
塞「え・・・う、うん」
エイ「―――ワァ・・・キレイ」シューーーー
塞「・・・」
エイ「―――ン、オワッチャッタ・・・」
エイ「アレ、シロ・・・?」キョロキョロ
塞「・・・シロならトイレ行ったよ」
エイ「・・・ソッカ」
201 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 00:53:58.51 ID:5c3IZpkY0
エイ「・・・」チラッ
塞「・・・なに?」
エイ「―――ナ、ナンデモナイッ」プイッ
塞「・・・む」
塞(かわいくないやつ・・・)
塞「・・・っと」ガサゴソ
塞「エイスリン・・・ほら、これやってみなよ」スッ
エイ「―――ナニコレ?」
塞「おもしろいよ。火は私がつけてあげる」
エイ「―――わ、ワタシツケタイッ!」
塞「・・・うーん、まぁいいか。じゃチャッカマンのやり方教えてあげる―――」
203 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 00:57:58.20 ID:5c3IZpkY0
塞「―――ほら、やってみ?」
エイ「―――こ、コウ・・・?」
塞「それじゃ危ないって。こう腕を突っ張って持たないと怪我するよ」
エイ「―――う、ウン・・・///」
塞「はい、火つけて」
ボッ
シューーーーーーーーーー!!!
エイ「―――キャッ!」
クルクルクルクルルルッル
エイ「―――ま、マワッテル・・・」
塞「・・・ふふ、花車っていうの。おもしろいでしょー?」
エイ「―――ウン!!」
205 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 01:04:48.04 ID:5c3IZpkY0
エイ「―――モットホカノヤリタイ!」
塞「じゃあ好きなの選んで」
エイ「―――ンショ」ガサゴソ
塞「・・・ふふっ」
塞(なんだ、かわいいとこあるじゃん・・・)
塞(まー今まで私、あまりエイスリンと絡むこと少なかったし、単に気づいてなかっただけかもしれないけどね・・・)
塞「・・・」
塞(なんかこうしてると姉妹みたいよね・・・なーんて)
エイ「―――キミニキメタ!」
塞「・・・え?」
エイ「コレ!」
塞「あー・・・やっちゃうかーついにそれをー」
塞「それはロケット花火っていって、危ないから特に注意してね」
エイ「―――ウン!」
211 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 01:09:17.22 ID:5c3IZpkY0
塞「・・・そう、地面において」
エイ「―――モウダイジョウブ?」
塞「うん、おっけー」
エイ「―――ジャ、イキマス」ボッ
ガクッ
エイ「―――ア・・・」
塞「え、エイスリン・・・っ!?」ダダッ
どんっ
ボシュウウウウウウウウウウウウウウウウッ!!!
ズザサァアアアアアアア…
塞「―――いったぁ・・・え、エイスリン、大丈夫・・・?」
エイ「―――ッ・・・こ、コワカッタ・・・」プルプル
塞「・・・」
212 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 01:15:01.66 ID:5c3IZpkY0
ギュッ
塞「・・・もう大丈夫だよ・・・大丈夫だから・・・」
エイ「―――ウッ・・・ヒック・・・」ギュ
塞「・・・怖かったよね・・・ごめんね」
エイ「―――ッ」フルフル
エイ「―――サエ、タスケテクレタ・・・アリガト」
塞「・・・」
エイ「―――サッキハ・・・ソノ・・・ご、ゴメンナサイ」ペコッ
塞「え・・・まさか、バーベキューのときのこと?」
エイ「―――」コクン
塞「ははっ・・・いいっていいって」
塞「・・・エイスリンだってシロのことが好きなんでしょ?」
エイ「・・・///」コクン
塞「だったらその気持ちを誰にも否定することなんてできないよ・・・そうでしょ?」
214 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 01:21:05.91 ID:5c3IZpkY0
エイ「―――」
塞「でも、言っとくけど私だって諦めてないからね?」
塞「つまり、これからはあんたと私、ライバルなんだから」
塞「だからゴメンとかって謝るのなしっ!」
エイ「―――サエ・・・」
塞「ふふっ・・・」
エイ「―――ワタシ、サエのことも好きだよ・・・」
塞「え・・・」
エイ「―――ワタシも負けない・・・けど、サエも頑張って」
塞「・・・う、うんっ」
塞(ていうかあんた普通に片言じゃなく日本語しゃべれんじゃん・・・)
塞(これも戦略だったりするのかなぁ・・・ふぅ、まったくあなどれないわね・・・)
215 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 01:26:51.84 ID:5c3IZpkY0
胡桃「―――だ、大丈夫っ!?」
姉帯「な、なんだったのー!? 今の・・・」
塞「あ、ああ・・・えっと、間違えてロケット花火倒しちゃって・・・」
胡桃「ええっ!!?」
姉帯「で、でもでもっ・・・二人とも無事そうで安心したよー」ホッ
塞「まぁねー・・・私も一瞬焦ったけど・・・」
エイ「―――サエタスケテクレタ!」
胡桃「塞がぁ・・・!? うっそー!」
塞「な、なによその有り得ないことが起きたみたいな反応っ!?」
胡桃「いやだってさ―――――」
———————
白望「―――・・・」フフッ
白望(さて、戻るか・・・)
294 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:01:06.59 ID:5c3IZpkY0
胡桃「―――あ、終わっちゃった」
姉帯「線香花火って短いねー・・・」
エイ「―――モットヤリタイ」
塞「んー・・・まぁ夏はまだ長いんだし、また近いうちにやればいいじゃない。ね?」
エイ「―――ウン!」
塞「ふふっ・・・んじゃ、私バケツ片づけてくるよー」
白望「一人で大丈夫・・・?」
塞「そんくらいだいじょーぶ!―――」タッタッ
297 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:02:33.99 ID:5c3IZpkY0
姉帯「つ、次はいよいよ肝試しかぁ・・・うぅ・・・怖いよぉー・・・」
胡桃「まぁ、肝試しの前にまず怪談やるけどねー」
姉帯「ま、ますます怖くなるよー・・・」
エイ「―――トヨネ・・・」クイクイ
姉帯「えっ・・・な、なにー・・・?」
エイ「―――ソコ・・・」
姉帯「・・・ひ、ひぃいっ!!!」ガクッ
299 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:03:36.88 ID:5c3IZpkY0
エイ「―――ウソ! ジョウダン!」ニコッ
姉帯「・・・え、エイスリンさぁーん・・・ほんとになんかいると思っちゃったよぉー・・・」ヘナヘナ
胡桃「まぁ、お約束だよね」
白望「・・・トヨネはビビりすぎ」
姉帯「だってだって・・・ううっ・・・」
エイ「―――サエ・・・オソイネ・・・」
姉帯「・・・ま、また怖がらせる気なのー・・・?」
白望「・・・」
300 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 16:04:27.87 ID:H1heJiqNO
漏らせっ…!漏らせっ…!
302 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:06:43.11 ID:5c3IZpkY0
ダダダダダッ
胡桃「ん、サエかな・・・?」
塞「・・・っ・・・ハッ、ハッ・・・ハァ・・・ハァッ・・・!!」
姉帯「ど、どうしたのー・・・そんなに息切らしてー・・・?」
白望「・・・なんかあった・・・?」
塞「・・・ハァ・・・ハァ・・・で、出たのよ・・・ッ」
エイ「―――ナニガ?」
塞「・・・ゆ、ユーレイ・・・ッ!!」
303 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:09:19.22 ID:5c3IZpkY0
白望「・・・」
姉帯「・・・」
エイ「―――」
胡桃「・・・」
塞「・・・いや誰か反応してよッ!!」
胡桃「いや、だってさ・・・ねぇ」
姉帯「き、肝試しの余興なのかなー・・・とかとか・・・」
306 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:13:01.24 ID:5c3IZpkY0
塞「ち、違うってッ・・・ほんとに見たのッ!!」
白望「・・・まぁ話だけでもしてみて」
胡桃「塞が一番目の語り手とはね・・・意外だわ」
塞「だから怪談じゃないってッ! 実話よ実話ッ!! さっきあったこと!!」
エイ「―――サエ、オチツイテ」
白望「・・・うん、まずは教室まで行って落ち着いた方がいいかも」
塞「・・・う、うん・・・」
308 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:16:45.32 ID:5c3IZpkY0
胡桃「―――んで、花火を捨てにごみ置き場までいったら、宙に浮いてる光の玉を見た、と・・・」
塞「うん・・・信じられないくらい早く動いてた・・・」
白望「虫とかじゃないの・・・?」
塞「違うと思う・・・なんか直感で、そんなのじゃないって・・・」
エイ「―――レイコン・・・」
姉帯「・・・え?」
エイ「―――シシャノタマシイダネ・・・」
姉帯「え、ええー・・・っ!?」
310 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:19:26.22 ID:5c3IZpkY0
胡桃「まぁ、この学校もイヤな噂をよく耳にするしねぇ・・・」
塞「い、イヤな噂ってなによ・・・」
胡桃「・・・じゃあ私の用意してきた怪談話、ここで話しちゃってもいいかな・・・?」
塞「え・・・ま、まさかこれ続けるつもりなの・・・?」
胡桃「当たり前じゃん! 本物の霊まで出てきたとあれば、最後までやり通すっきゃないでしょ!」
姉帯「え、ええーっ・・・も、もうやめたほうがいいかなー・・・とかとか」
エイ「―――ダメ、ヤル!」
白望「・・・まぁ塞のいう光の玉っていうのも気になるし・・・」
塞「い、いや別に解明しようとしなくてもいいから・・・早く寝ようよ・・・」
311 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:25:32.90 ID:5c3IZpkY0
胡桃「―――そして、後ろを振り向くと、半開きのドアから顔のない女の子がこちらをジーっと・・・ッ!!」
塞「い、いやあぁあああぁああっ!!!」
姉帯「ひぇぇえええええええっ!!!」ガクブル
白望「・・・二人ともうっさい」
エイ「―――♪」ゾクゾク
胡桃「・・・と、まぁこの学校にもこんな恐ろしい怪談話があったりするわけ」
胡桃「もしかしたら塞の見たっていう光の玉も、むかし事故か何かで亡くなったこの学校の女生徒の迷える魂だったりしてねー」
塞「く、胡桃・・・っ! へ、変なこと言わないでよ・・・っ!!」
313 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 16:30:42.95 ID:mVCD+e0mi
動じないシロちゃん
314 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:36:28.87 ID:5c3IZpkY0
白望「・・・その語り手の人ってどうなったの?」
胡桃「んー・・・たしかその女の子の悪霊に呪い殺されてー・・・」
姉帯「や、やめてよぉ・・・」ガクブル
白望「・・・でもそれだとおかしい」
塞「ど、どういうこと・・・?」
白望「語り手の人が死んじゃってたら、この話が今ここで話されてるわけがない」
白望「・・・胡桃、それほんとにこの学校の怪談話・・・?」
胡桃「・・・っ!?」ギクッ
316 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:41:35.67 ID:5c3IZpkY0
白望「・・・やっぱり」
塞「つ、作り話ってこと・・・!?」
胡桃「い、いやぁ・・・みんなを怖がらせたくてつい」
塞「ち、ちょっと胡桃ーーーーっ!!?」
胡桃「ご、ごめんってば・・・でもこんな話でも余興にはなったでしょ?」
姉帯「うぅ・・・ちょーこわいよー・・・」ガクブル
エイ「―――クルミテンサイ!」
白望「はァ・・・ダルい」
320 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:49:12.80 ID:5c3IZpkY0
白望「―――んじゃまぁ、そろそろ行こう」
胡桃「えー・・・まだ私しか怪談話してないけど・・・?」
白望「・・・さっきので十分でしょ。それに・・・」
姉帯「も、もう時間もだいぶ遅いしねー・・・」
白望「・・・ん」
塞「・・・今はー・・・えっーと11過ぎくらいか」
白望「・・・ちゃっちゃと順番とか組割り決めよ」
塞「――――ッ!」
エイ「――――ッ!」
324 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 16:55:57.18 ID:5c3IZpkY0
塞・エイ(こ、ここは何としてでもシロと同じペアになりたい・・・っ!)
塞「く、組合せってさ・・・二人一組?」
白望「でもそれだと一人余る・・・」
エイ「―――ッ!?」
エイ「―――ジャ、シロガニカイイケバイイ」
塞(エイスリン、ナイスフォローっ!)
白望「え・・・なんで私が・・・」
エイ「―――ナンデモ!」
326 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:01:54.70 ID:5c3IZpkY0
塞「ほ、ほら! さっき胡桃が話してたときも動じなかったのシロだけだし・・・」
白望「んー・・・でもエイスリンはむしろ楽しんでたみたいだけど・・・」
エイ「―――ッ!?」
エイ「そ、そんなことないっ!! チョー怖かった!!」
白望(あ、あれ・・・エイスリンの口調が急にネイティブっぽく・・・)
姉帯「チョーっていうのちょーかわいいね、エイスリンさんっ」
エイ「――だからシロが二回いくの!!」
白望「うーん・・・めんどくさいなぁ・・・」
329 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:06:53.29 ID:5c3IZpkY0
胡桃「―――はい、もうクジ作ったよー」
白望「はやっ・・・」
胡桃「この中にシロ以外の私たち四人の名前が入ってるから・・・」
胡桃「シロはこっから二枚選んで自分の相方を決める。んで・・・」
胡桃「残りの二人がペアを組む、と。わかった・・・?」
白望「・・・はい、質問」
胡桃「はい、シロくんどうぞ」
白望「私が二回行くことを前提に作ったのはなぜ・・・?」
胡桃「んー・・・なんかの使命感に駆られてっ!」
331 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:12:28.48 ID:5c3IZpkY0
塞(胡桃グッジョブ・・・っ!)
エイ(クルミ大好き・・・っ!)
白望「・・・はァ・・・しょうがないなぁ・・・」
白望「・・・んじゃ引くよ」スッ
塞「・・・っ」ドキドキ
エイ「―――ッ」ドキドキ
白望「・・・エイスリンだ」
エイ「―――ヤッター!! シロー!!」ピョーン
塞「うっ・・・」
塞(だ、大丈夫よ・・・狼狽えるなわたし・・・)
塞(・・・だって、あともうワンチャンスあるんだから・・・っ!!)
333 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 17:16:08.28 ID:mVCD+e0mi
頑張れ塞ちゃん
334 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:18:38.04 ID:5c3IZpkY0
塞「ほ、ほらシロ。早く引きなよ」
白望「・・・ん」スッ
白望「・・・えっと、トヨ・・・」
塞(・・・っ!!)
姉帯「う、うわぁぁああああーーーっ!!」
白望「・・・っ!?」
どんっ
白望「・・・ん、いったァ・・・なにすんのトヨネ」
姉帯「ご、ごめんね、シロっ・・・あ、足がもたついちゃって・・・」
白望「・・・ったく、気をつけてよ・・・えっと紙は・・・」
姉帯「あっ・・・これじゃない?」スッ
白望「・・・ん、ありがと」
336 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:22:46.67 ID:5c3IZpkY0
白望「・・・えっと・・・あれ・・・?」
胡桃「どうしたの・・・? シロ」
白望「いや・・・さっき見たときは違ったはずなんだけど・・・」
胡桃「ここ暗いし、見間違えたんじゃない?」
胡桃「―――んで、誰なの?」
白望「・・・塞だ」
塞「え・・・わ、私・・・?」
エイ「―――サエ、ヤッタネ」コソッ
塞「えっ・・・あ、う、うんっ!!」ニコッ
姉帯「・・・っ」ホッ
338 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 17:24:10.55 ID:r/qB9ifR0
豊音ちゃんは気遣いできる可愛い
340 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:28:52.38 ID:5c3IZpkY0
胡桃「―――じゃ組み合わせは、私とトヨネ、シロと塞、シロとエイスリンってことでいい?」
白望「・・・ん」
エイ「オッケー!」
胡桃「行く順番どうしよっか」
姉帯「私、イヤなことは早く終わらせたいかなー・・・とかとか」
胡桃「・・・んじゃ私たち先に行ってきてもいい?」
白望「・・・私は別に」
エイ「イイヨ!」
塞「うん、気をつけて行ってきてよ」
341 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:35:30.77 ID:5c3IZpkY0
胡桃「あ、経路とかの説明先にしておくね」
塞「そういえば聞いてなかったね」
胡桃「今いる教室が2階で、だいたいこの学校の真ん中に位置するんだけど―――」
胡桃「この端っこの2か所・・・3階の準備室のとこと1階の体育館入口のとこね」
胡桃「ここにそれぞれ3つずつ紙を置いておいたから、それを一枚ずつ回収してくるってのがミッション」
姉帯(み、ミッション・・・?)
塞「あんたどんだけ準備いいのよ・・・」
胡桃「ふふ、どんどん褒めてー」
344 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:40:16.89 ID:5c3IZpkY0
白望「どういう経路で行ってもいいの・・・?」
胡桃「うん。何通りかパターンあるけど、どの道ただ歩くだけだから変わんないでしょ」
白望「・・・」
胡桃「質問はない?」
エイ「―――ナシ!」
胡桃「うむ・・・そいじゃ行ってきますか、トヨネっ」
姉帯「う、うわぁ・・・きんちょーしてきたよー・・・」プルプル
エイ「―――トヨネ、ファイト!」
胡桃「それじゃちゃちゃっと行ってくるねー」ガチャ
塞「・・・大丈夫かなぁ」
白望「・・・まぁ胡桃いるし何とかなると思う」
346 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:45:42.54 ID:5c3IZpkY0
※懐中電灯の描写忘れてたけど、ちゃんとトヨネは持ってきました
塞「・・・」
塞(ていうか、私ほんとにシロと一緒のペアになれたんだ・・・)
塞(・・・でもおかしいんだよね・・・最初に引いたとき、シロは確かにトヨネって言おうとしてたような・・・)
塞(胡桃は見間違えって言ってたけど、そんなことあるのかな・・・)
塞「・・・」チラッ
白望「・・・うぅ・・・ダルい」
塞「・・・っ」ドキドキ
塞(―――なんか最初は怖くてイヤなだけだったけど、今は不思議と気持ちが昂揚してる・・・)
塞(緊張はしてるけど、それは恐怖心とかじゃなくて・・・たぶん・・・)
塞「・・・///」
347 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 17:51:23.34 ID:5c3IZpkY0
塞「あ、あのさ・・・しr」
ダダダダダダダダダダッ
エイ「―――ン・・・?」
バーンッ!!
塞「っ!?」ビクッ
白望「な、なに・・・?」
胡桃「・・・ゼェ・・・ハァ・・・っ」
姉帯「・・・っ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
塞「・・・ど、どうしたの? 二人とも」
胡桃「ゲホッ・・・で・・・出たのよ・・・っ」
エイ「―――な、ナニガ・・・?」
姉帯「ゆ、ユーレイ・・・っ!!」
350 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 18:02:01.41 ID:5c3IZpkY0
塞「は、はァ・・・!?」
白望「またユーレイ・・・」
エイ「―――ドコデ!? ドコデ!?」
胡桃「ハァ・・・ハァ・・・い、一階の廊下よ・・・」
姉帯「な、なんか白い布みたいなのが、こう、ゆーらゆら浮いてて・・・っ」
胡桃「んで、そいつがこっちに向かって襲いかかってきたのよっ」
塞「・・・っ」ゾワーッ
塞「・・・み、見間違えとかじゃ・・・」
胡桃「じゃあ確認してきてよっ! たしかに見たんだから! ね、トヨネ!?」
姉帯「・・・う、うん・・・こ、怖かったよぉ・・・っ」ガクガク
白望「・・・」
353 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 18:09:29.19 ID:5c3IZpkY0
塞「か、紙は・・・?」
胡桃「なんとか二枚とも持ってきた・・・けど」
白望「・・・?」
姉帯「そ、その時に懐中電灯落としちゃってー・・・うぅ、ごめーん・・・」
塞「ええーっ!! ど、どうすんのよっ!?」
エイ「――マッチ!」
白望「・・・それじゃムリ」
胡桃「仕方ないけど、明かりなしで行ってもらうしか・・・」
塞「いや、というかむしろもう止めるべきでしょっ!」
胡桃「な、なに言ってんのっ! 私たち何のためにここに来たと思ってんのっ!」
胡桃「ユーレイの正体を突き止めるためにここに来たんじゃないっ!」
白望「・・・いや違うし」
354 : 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 2012/07/04(水) 18:18:20.54 ID:5c3IZpkY0
胡桃「なんにしろ私たちはちゃんと行ってきたんだから、塞たちもちゃんと行ってきてよっ」
塞「な、なんでそういう理屈になんのよっ」
白望「・・・まぁいいんじゃない」
塞「えっ・・・シロ?」
白望「ユーレイは今のとこニンゲンに危害を加えてるわけでもないし」
塞「そ、それはそうだけど・・・っ」
白望「・・・それになにより、私もそいつの正体が気になる」
塞「いやだからユーレイだって・・・」
エイ「―――ジャ、キマリ! ツギハワタシトシロ!」
塞「も、もうっ・・・勝手にしなさいよ」
胡桃「じゃ、がんばってきてっ!」
356 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 18:25:29.87 ID:5c3IZpkY0
塞「だ、大丈夫かなぁ・・・」
姉帯「あ、あの二人ならきっと平気だよー・・・たぶん」
胡桃「まぁ私たちでも逃げ切れたんだし、そんな足は速くないんだよ、きっとっ」
塞「なんか現実味沸かないわね・・・自分たちの学校にユーレイなんて」
塞「・・・ていうか二人ともずいぶん落ち着いてるね。怖くなかったの?」
胡桃「いやいや、怖かったよっ! ね、トヨネ!?」
姉帯「う、うんっ・・・」
塞「そっか・・・あー、私行きたくないなぁ・・・」
胡桃「ダメだよ、塞。ちゃんと行かなきゃっ」
塞「さっきからやけにしつこいわね・・・あんた」
塞「・・・っとそうだ。トヨネにちょっと訊きたいことあったんだけど」
姉帯「・・・えっ、なにー?」
357 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 18:32:33.15 ID:5c3IZpkY0
塞「くじ引きのときさ・・・シロの二人目のパートナー、あれ最初トヨネじゃなかった?」
姉帯「っ!?」ビクッ
胡桃「な、なんでさ?」
塞「いや引いたあとにシロが名前を言いかけたんだけど、そのときトヨネって言ったような気がしてて・・・」
胡桃「・・・き、聞き間違いでしょ。ね、トヨネ!?」
姉帯「う、うんっ・・・きっとそうだよー・・・」
塞「んー・・・」ジトッ
姉帯「・・・っ」アセアセ
塞「・・・やっぱり二人とも、なんか隠してるでしょ」
胡桃「・・・な、なにを?」
塞「・・・これは私の推測にすぎないけど・・・」
塞「シロがくじ引いた直後に、トヨネ、シロにぶつかったじゃない?」
塞「あのときにくじを差し替えたんじゃないかなーと思ってさ」
361 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 18:40:46.41 ID:5c3IZpkY0
塞「どう・・・違う?」
姉帯「うぅ・・・」
胡桃「・・・」
胡桃「ハァ・・・ばれちゃったかぁ・・・」
姉帯「うぅ・・・ごめんねー・・・塞ちゃん」
塞「・・・やっぱりそうだったのね」
胡桃「塞ってヘンなとこ鋭いんだよねー・・・」
塞「変なとこってのは余計」
胡桃「・・・いやまあ、結果的にはよかったじゃん・・・塞はシロとペアくめt」
塞「―――あんたたちペアになりたかったんでしょ?」
胡桃「は・・・?」
塞「とぼけないでよ。なーんか今日は妙に仲良かったじゃない、あんたたち」
姉帯「えっ・・・えっ?///」
362 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 18:43:29.73 ID:oNqGp2x6P BE:1471384837-2BP(0)
何という節穴
眼鏡割れたままなのか
363 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 18:47:14.27 ID:5c3IZpkY0
胡桃「ち、違うってっ!! 私たちは塞に・・・っ!!」
塞「あーはいはい、言い訳はいいわよ・・・私も別に気を悪くしたわけじゃないし」
塞「私は応援するよ。あんたたちのこと」
姉帯「・・・っ///」
胡桃「だーかーらぁ!! 違うってばーッ!!///」
ガチャリ
エイ「―――タダイマ・・・」
塞「あ、おかえり・・・ってどうしたの? なんかあった?」
エイ「―――デタ・・・」
胡桃「・・・ゆ、ユーレイ?」
エイ「―――ッ」コクン
姉帯「・・・っ」ゾワッ
365 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 18:56:21.42 ID:5c3IZpkY0
塞「・・・し、シロは!?」
白望「・・・ん」
塞「ほっ・・・よかった、無事なんだ・・・」
胡桃「――じゃあ、最後のペアに行ってもらうとしますかー」
エイ「―――ダメ・・・イカナイホウガイイ・・・」
塞「えっ・・・?」
エイ「―――コワイコワイコワイ・・・」ブルブル
塞「ちょ・・・エイスリン!?」
胡桃「え、エイちゃん大丈夫・・・?」
姉帯「し、シロ・・・なにがあったのー・・・?」
白望「いや・・・実は・・・」
368 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 19:03:45.01 ID:5c3IZpkY0
塞「―――人体模型っ!?」
白望「・・・うん」
塞「でもそれがなんで廊下に立ってたんだろ・・・」
白望「・・・」
胡桃「ま、まぁ、あれを怖いと思うのは仕方ないと思うけどねー」
エイ「―――オソロシイオソロシイ・・・」ブルブル
白望「・・・まぁ、慰めといてあげて」
姉帯「う、うん・・・」
白望「―――んじゃ、行こうか塞」
塞「あ・・・う、うん」
胡桃「・・・塞っ」
塞「・・・なに?」
胡桃「・・・楽しんでおいでよっ」
塞「は・・・はァ?」
370 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 19:07:38.55 ID:vyunRKgS0
なんか宮守女子って塞ちゃんが主人公的ポジションのイメージある
371 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 19:07:48.51 ID:5c3IZpkY0
———————
塞「しっかしエイスリンが人体模型なんてもの怖がるとはねー」
白望「・・・たぶんグロイのがダメなんだと思う」
塞「なるほどー」
白望「・・・」
塞「・・・どうしたの?」
白望「いや・・・塞、初めは一番怖がってたのに今は全然って感じだから」
塞「え・・・ああ、そういえば・・・なんでだろうね」
白望「・・・慣れてきた?」
塞「うーん・・・それもあるけど」
塞(たぶん・・・シロが近くにいてくれるから―――)
塞「―――なんて言えるわけないっ!!///」
白望「・・・?」
374 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 19:13:54.39 ID:5c3IZpkY0
塞「―――よいしょっと」
塞「えっと、たぶんそこ曲がったところに・・・」
白望「あ、塞―――」
塞「え・・・ってきゃぁああああああああああああああっ!!!」
ドタッ
白望「・・・だから言ったのに」
塞「こ、これが人体模型・・・?」
白望「うん」
塞「っていうかわかってたんならもっと早くに言ってよっ!!」
白望「・・・ごめん」
塞「っもう!! ・・・んで、これが最後の紙か」
塞「なにこれ・・・なんか記号が書いてあるけど・・・」
白望「たぶん6つ合わせると一つの字になる・・・」
塞「あー、パズル的な感じかー」
塞「でもなんでこんなもの描いたんだろ・・・」
376 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 19:22:15.96 ID:5c3IZpkY0
塞「どうやって回ろうか? いったん引き返す?」
白望「・・・いや、ぐるっと一周していこう」
塞「・・・なーんか、シロ楽しそうだね」
白望「そう?」
塞「うん、最初に私がお泊り会しようって言ってたときとは大違い」
白望「ん・・・あれは別に、本当に行きたくなかったわけじゃなくて・・・」ポリポリ
塞「・・・へぇ、そうなんだー? 意外だわ」ニヤ
白望「―――塞、意地悪い」
塞「へへーん、いつものお返しだよっ」
白望「私、いつも塞になんかしてるっけ・・・?」
塞「べっつにー」プイッ
白望「・・・」
381 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 19:43:11.38 ID:5c3IZpkY0
塞「そういえば、ユーレイの正体はつかめそうなの?」
白望「んー・・・あと一歩」
塞「へぇ、そりゃ楽しみだ。わかったらぜひ聞かせてよね」
白望「・・・保証はできない」
塞「はは、なによそれ―――って・・・え?」
白望「・・・?」
塞「いや・・・あ、あそこ・・・っ」
白望「・・・白い・・・布?」
塞「あれって・・・胡桃たちが言ってた・・・」
白望「・・・ッ・・・近づいてくる・・・!」
白望「塞ッ!」ガシッ
塞「えっ・・・ちょ、なに!?」
白望「こっち・・・ッ」ダダダッ
386 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 19:57:01.74 ID:5c3IZpkY0
白望「―――っ・・・ハァ・・・ッ」
塞「な、なんとか・・・振り切った・・・っ」
白望「・・・ん・・・っ」
塞「・・・つ、疲れたぁ・・・シロったら一気に階段駆け降りるんだもんっ」
白望「・・・っ・・・塞は運動不足」
塞「っ・・・そ、それをあんたにだけは言われたくないっ!」
塞「って・・・あっ・・・///」
塞(手ぇ握ったまんまだった・・・っ!!)
塞「ご、ごめん・・・っ!///」
白望「・・・なにが?」
塞「え、いや・・・な、なんでもないっ///」プイッ
塞(やばい・・・なんでこんな焦ってんのよ私・・・っ)
塞(く、暗くてよかったぁ・・・たぶんめちゃ顔赤くなってる・・・っ)
塞「・・・っ」ドキドキ
387 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 20:02:08.87 ID:5c3IZpkY0
塞「・・・そ、それにしても、ここどの教室だろうね・・・?」
白望「たぶん職員室・・・」
塞「そっか・・・って、あれ・・・? そういえば・・・」
ガラッ
塞「・・・ひっッ!!」
白望「・・・誰かくる・・・」コソッ
ピタ…ピタ…
塞「し、シロ・・・っ!」コソッ
白望「大丈夫・・・」ギュ
塞「・・・っ」ゴクリ
白望「・・・」
塞「い、行っちゃったかな・・・?」コソッ
バッ
髑髏「ワッ!!」
塞「き、きゃぁぁああぁぁああああああああっ!!!」
389 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 20:08:01.95 ID:5c3IZpkY0
「くっ・・・くくくっ・・・」
塞「―――うぅ・・・って、は・・・?」
塞(ど、髑髏が笑ってる・・・?)
白望「・・・やっと種明かしですか」
塞「え・・・?」
白望「・・・トシ先生」
「やっぱりシロにはばれてたんだねぇ」バサッ
塞「え・・・えええええっ!!?」
トシ「驚かせて悪かったね、塞」
塞「な、ななな何してるんですか先生・・・っ!!」
トシ「いやぁ、あんたたちが肝試しをするっていうからちょっと協力してあげようと思ってね」フフッ
白望「はァ・・・」
390 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 20:14:46.43 ID:5c3IZpkY0
塞「それ・・・髑髏のマスク・・・」
トシ「ああ、専門ショップで安く売ってたから買ったんだよ。かっこいいだろう?」
塞「えっ、と・・・ぜ、全部先生の仕業なんですか・・・?」
トシ「そうだねぇ・・・さっきの白い布や人体模型なんかは私だよ」
塞「・・・なんですかそれぇ・・・」ヘナヘナ
トシ「はははっ、効果てき面だったみたいだねぇ」
塞「もう、ほんとびっくりしたんですよっ!!」
トシ「ごめんねぇ。やりだしたら止めどころを見失っちゃってねぇ」
白望「人体模型はともかく・・・白い布はどうやって?」
トシ「ふふっ、ワイヤー使って遠隔操作すればあんなのは簡単だよ」
トシ「それに人体模型だって私には持てないだろう? だからあの子たちに手伝ってもらったんだ」
392 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 20:20:00.84 ID:5c3IZpkY0
ガチャ
胡桃「やっほー」
姉帯「・・・お、お邪魔しまーすっ」
エイ「―――ッ」プンスカ
塞「あんたたち・・・っ」
トシ「最初の時点ではこのことは誰も知らなかったんだけどねぇ」
トシ「一番目のペア・・・胡桃と豊音だね」
トシ「この二人に白い布の仕掛けを一発で見破られてしまって、仕方なく仲間に引き入れたというわけさ」
胡桃「ま、見破ったのはトヨネ一人だけどね」
姉帯「あ、頭がワイヤーに引っかかっちゃって・・・///」
白望「なるほど・・・それで二人の言動に違和感があったのか・・・」
胡桃「え、そんな変だった・・・!?」
白望「・・・うん、なんか」
394 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 20:25:38.34 ID:5c3IZpkY0
塞「じゃあエイスリンは・・・」
トシ「まったく知らないはずだよ・・・しかしこの子はなんで怒ってるんだい?」
エイ「―――怒るにキマッテル!! トシサイテー!!」ポカポカ
トシ「ははっ、ごめんよエイスリン」
エイ「ンーーーバカーーーッ!!!」ポカポカ
塞「あ・・・じ、じゃあ私が最初に見た光の玉は・・・!?」
トシ「光の玉・・・? ん・・・あぁ、これのことかい?」
白望「鏡・・・そうか」
塞「えっ・・・ど、どういうこと・・・?」
白望「たぶんこれにライトかなんかの光源をあてて光を反射させて、それを塞が光の玉と勘違いしたんだと思う・・・」
トシ「当たりだよ。さすがだねぇシロは」
塞「な、なんだ・・・そんなことなの・・・」
396 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 20:32:31.74 ID:5c3IZpkY0
塞「じゃあ先生、酔いつぶれたっていうのも嘘だったんですか?」
トシ「うーん、お酒が多少回ってたのは事実だよ。たぶんそうじゃなきゃこんな酔狂なことしないからねぇ」
白望「じゃあまだ酔ってるってことか・・・」
塞「まったくもう! 年なんですから早く寝てくださいっ!!」
トシ「ふふっ・・・はいはい、そうさせてもらうことにするよ」
胡桃「でもさぁ、先生のおかげでけっこう楽しめたじゃない?」
塞「・・・ん、まぁ・・・」
塞(たしかに、シロとも手を握ることができたのもこれのおかげって言える・・のかな?)
エイ「―――ゼンゼン!」プンスカ
塞「・・・ぷっ」
「「「「あはははっ!!」」」」
400 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 20:44:57.33 ID:5c3IZpkY0
――――そして
エイ「―――ツカレタッ!!」バタッ
塞「はぁ・・・ほんとにもうね・・・」ヨイショ
白望「ユーレイの正体見たり・・・」
塞「・・・シロはいつ頃から気づいてたの?」
白望「やっぱり胡桃たちが帰ってきたところくらいかな・・・」
白望「なんかユーレイに対する恐怖感とかが薄れてたし、なんか無理やり行かせたがってるように見えた・・・」
胡桃「たしかにね。私もまだまだ演技不足だなぁ」
姉帯「懐中電灯落としたってのもわざとらしすぎたかもねっ」
塞「あははっ、たしかに」
塞「あ、そういえば紙・・・」
胡桃「えっ・・・?」
塞「ほら、肝試しで集めてたやつ。あれ、組み合わせると文字になるんでしょ?」
胡桃「あ・・・っ///」
胡桃「そ、それはもういいじゃんっ!! は、早く寝よ寝よっ!!」バッ
401 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 20:50:09.15 ID:5c3IZpkY0
塞「なにそれー、気になるから教えなさいよっ!!」
胡桃「あ、勝手にとんないでよっ!!」
塞「・・・エイスリン、パスっ」シュッ
エイ「ハイ!」タシッ
エイ「―――ンット・・・」
胡桃「や、やめてってばっ!!」ジタバタ
姉帯「もう観念しなよー、胡桃ちゃん」
胡桃「と、トヨネまでーっ!!」
塞「エイスリン、何かわかった?」
エイ「―――ナカ、マ・・・?」
塞「・・・えっ?」
エイ「・・・ナカマ、ッテカイテアル」
胡桃「・・・っ///」カァアア
402 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/04(水) 20:55:23.29 ID:VZEDv6av0
これは恥ずかしい
407 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 21:02:18.78 ID:5c3IZpkY0
塞「仲間・・・ってこと?」
白望「・・・なんで恥ずかしがるの?」
胡桃「・・・だ、だってっ・・・絶対バカにするでしょっ!?」
塞「・・・ぷっ」
姉帯「・・・くすくす」
胡桃「ほ、ほらぁっ!!!///」
塞「・・・ば、バカになんてしないするわけないじゃん―――今のはただ胡桃がかわいいなーって思っただけ」
姉帯「仲間・・・すっごくいい言葉だと思うよっ」
姉帯「とくに私やエイスリンさんは、みんなと友達になってまだ日が浅いから―――」
姉帯「―――こういう言葉を形にして示してもらえるって、とっても嬉しいことなんだよー」ニコッ
胡桃「・・・トヨネ」
エイ「―――ミンナ、ずっと仲間!」
塞「そうだね・・・ずっと仲間だ」
胡桃「・・・っ」
411 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 21:07:11.12 ID:5c3IZpkY0
白望「胡桃・・・泣いてる」
胡桃「・・・な、泣いてないっ!!」
胡桃「あぁもう!! いいから寝るよっ!!」
姉帯「ふふっ・・・はーいっ」
エイ「―――ネムイ・・・」
白望「・・・ちょっとカワヤ行ってくる」
胡桃「普通にトイレって言えよっ」
塞「あっ・・・私も行ってくる」
白望「・・・ん」
エイ「―――」チラッ
エイ「―――・・・」
エイ「―――」スースー
412 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 21:11:31.94 ID:5c3IZpkY0
———————
塞「・・・ちょっといい? シロ」
白望「・・・ん」
塞「トイレは大丈夫・・・?」
白望「別に全然・・・ただいつも寝る前に行くの習慣にしてるから」
塞「そっか」
白望「・・・」
塞「―――ねぇ、屋上いかない?」
白望「・・・ん」
———————
ガチャ
塞「あぁー・・・いい風・・・」
白望「夏の香りがする・・・」
塞「あ、それすっごくわかるーっ」
416 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 21:20:12.78 ID:5c3IZpkY0
塞「・・・今日は楽しかったねっ」
白望「・・・うん」
塞「胡桃の言葉・・・私も嬉しかったな」
白望「・・・うん」
塞「―――私たち、インハイ終わってもこうして一緒にいられてるじゃん?」
白望「・・・」
塞「それってさ・・・やっぱり麻雀だけで繋がってるんじゃない―――」
塞「―――私たちそれぞれが、本当の意味でもかけがえのない存在になってるってこと―――」
塞「―――それってさ・・・すごく嬉しいことだよね」
白望「・・・そうだね」
塞「あのさ、シロ・・・」
塞「私たち、これからもずっと一緒にいられるよね・・・?」
白望「・・・」
白望「・・・たぶんそう簡単に切れる縁じゃないだろうね」
塞「ははっ、まったくシロらしい言い方だなぁ・・・」
418 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 21:27:55.08 ID:5c3IZpkY0
白望「・・・」
塞「・・・」
塞(・・・なんだろう・・・何なんだろう、この気持ち・・・)
塞(すっごく昂揚してる・・・でもなんか妙に清々しい)
塞「・・・」
塞(―――私、なにを言うためにシロを屋上まで引っ張り出したんだっけ・・・?)
塞(・・・)
塞(―――自分の気持ちを伝えるため・・・)
塞(でも、今さっきの言葉こそが、私の気持ち全て・・・)
塞(―――いや、それは言い訳かなぁ・・・)
白望「・・・」
塞(―――いつまでも待たせちゃいけないよね・・・)
塞「・・・」ゴクッ
421 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 21:33:57.63 ID:5c3IZpkY0
塞「―――シロ・・・」ドキドキ
白望「・・・なに?」
塞「・・・」ドキドキ
塞「・・・っ」ドキッ
塞「・・・もう戻ろっか―――このままじゃ風邪引いちゃうしさっ」ニコッ
白望「・・・」
塞「・・・っ」
塞(・・・)
塞(・・・ごめん、ダメだ・・・私、言えない・・・)
塞(はぁ・・・何なんだ私・・・なんでこんな臆病なんだ・・・)
塞「・・・っ」ポロッ
423 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 21:39:00.83 ID:5c3IZpkY0
塞「・・・っ・・・っく」ポロポロ
白望「・・・」
塞「・・・あ・・・ご、ごめっ・・・これは、ちがくて・・・その・・・」ゴシゴシ
白望「・・・」
塞「ほ、ほんとごめんねっ・・・勝手に呼び出しておいて、いきなり泣き始めて・・・わけわかんないよね・・・」
白望「・・・」
塞「・・・ハァ・・・も、もう大丈夫だから・・・」
白望「・・・」
塞「さ、いこ・・・?」
白望「・・・塞」
塞「え・・・?」
425 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 21:42:32.35 ID:5c3IZpkY0
白望「―――いつでもいいから」
塞「・・・」
白望「・・・焦んないで。私はいつまででも待ってる」
塞「・・・」
塞(―――そうか・・・)
塞(・・・そういうやつだったよね・・・シロは・・・)
塞「・・・っ」
427 : 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 2012/07/04(水) 21:43:44.47 ID:5c3IZpkY0
白望「さぁ・・・帰ろ」
塞「・・・っく・・・」
塞「・・・っ」ゴシゴシ
塞「・・・う、うん・・・」
白望「・・・」スタスタ
塞「―――シロ・・・っ!!」
白望「・・・」
白望「・・・なに? 塞」
塞「・・・」
塞「・・・ありがとっ」ニコッ
fin