1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 21:49:14.75 ID:0tI8P1gY0
一年前 インターハイ終了後
とある病院の一室
憩(1年)「ふぅ、今年のインターハイも終わってもうたなあ」
憩「団体戦は予選で負けてもうたけど、個人戦では2位になれてよかったなぁ」
憩「まあ決勝卓で宮永さんにぼっこぼこにされてしもうたけれども・・・」
憩「コークスクリューで病院送りにされるとは思わんかったわぁ」
憩「ほんまあの人は人やないでー」
憩「4位と3位の子らも同じ病院に運ばれたはずやけど・・・」
憩「ちょっと遊びに行ってみようかな・・・」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 21:53:34.14 ID:0tI8P1gY0
??「キングクリムゾン!」
憩「失礼しましたーぁ。よし、4位の子のお見舞い完了や。次は・・・」
辻垣内智葉の病室
憩「なんや無意味に緊張すんなぁ。・・・よし」
憩「元気にしとるーぅ?遊びに来たでーガイトちゃん」ガラッ
智葉(2年)「荒川・・・!?」
智葉「・・・お前も入院患者だろう。自分の病室に戻れ」
憩「いきなりご挨拶やねー、そんな酷いこと言わんと」
憩「入院中は退屈やろー、お加減いかがですーぅ?なんちゃって」
智葉「ナースのまねごとか?不謹慎だ。やめろ」
憩「うう・・・、素直にその通りや」
憩「まあ、冗談は置いといて、ちょっとお話ししたいんやけど・・・、ええよね?」
智葉「好きにしろ」
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 21:57:33.16 ID:0tI8P1gY0
憩「まぁ、うれしいわー。さっすがガイトちゃん」
憩「三箇牧のみんなが先に大阪に帰ってしもうて退屈やったんよー」
憩「ガイトちゃんの方は誰かお見舞い来たん?」
智葉「地元のやつらが無駄にたくさん来てくれたな」
智葉「非常にうっとおしい。さっさとこんな場所から立ち去りたいよ」
憩「無理したらあかんよーぅ、宮永さんとの対局がでっかいトラウマになってるんやから」
智葉「余計な世話だ。お前も同じトラウマを負ったはずだろう」
智葉「私なんかに気を回せるような状態なのか?」
憩「うちはもう出歩けるくらいにはなってるから大丈夫なんですーぅ」
智葉「何っ!?」
智葉「くそっ・・・、お前よりも回復が遅いのか」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:01:33.06 ID:0tI8P1gY0
智葉「こんなことをしてる場合じゃない。どけ、リハビリに行く」
憩「そんな焦らんと、療養は時間をかけることが大事なんやでー」
智葉「無駄に時間をかけてる暇はない」
智葉「すぐにでも練習を再開して、宮永を倒す力をつけなければならないんだ。」ギリッ
憩「いきり立っとるねー。ガイトちゃん」
憩「その宮永さんとの対局で倒れてしもうたと言うのに・・・」
智葉「そうだ、私はあの試合で地獄を見た。今だに悪夢にうなされる」
憩「それは仕方ないで、あの時の対局はほんまにひどいもんやったんから・・・」
智葉「インターハイ個人戦決勝卓か・・・。思い出したくもない」クッ・・・
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:07:26.67 ID:0tI8P1gY0
智葉「全国の頂を目指す戦い。その最高峰の試合になるはずだったんだが・・・」
智葉「その内容は宮永が他家の三人を蹂躙しただけにすぎなかった」
憩「ほんま怖かったねー」
智葉「あの試合で最後まで無事でいたのは、宮永だけだった」
憩「最後に直撃を受けたあん人は、その時点でもう意識が飛んでたそうやね」
智葉「そして対局終了直後に私も気を失った・・・」
憩「うちも程なくして倒れてしもうて、二人といっしょに病院に運ばれたんや」
智葉「その後、私はしばらくの間絶対安静を指示された」
憩「うちも似たようなもんやったでーぇ」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:10:58.73 ID:0tI8P1gY0
智葉「・・・」
憩「・・・」
智葉「・・・ヤツは」
智葉「直撃を受けて飛んだ、4位のアイツはどうしている?」
憩「・・・うん、今さっきやねんけどお話してきたで」
憩「最後に強い人たちと戦えて悔いはないって言うてたわ」
智葉「最後?」
憩「うん。彼女はプロ入りとかはせず、大学でも打たんで、麻雀を卒業するんて」
憩「そんで大学では新しいことに挑戦したるって息巻いとったわ」
智葉「麻雀を卒業だと」フンッ
智葉「2度と麻雀を打てない。の間違いじゃないのか?」
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:14:50.99 ID:0tI8P1gY0
智葉「あんな無様に負けたんだ。もう牌を触ることもできないんだろう」
憩「無様て・・・。せやね、うちらよりも酷い状態やったわ」
智葉「無理もない。宮永相手とはいえ、あれだけいいようにされたんだ」
智葉「私だったら手首の一つも切りたくなっている」
智葉「まあ、人のことを言える立場ではないがな」
憩「ガイトちゃんは体のほうはどんな感じなん?よくなっとる?」
智葉「すこぶる悪いな。牌を見るのも吐き気がするよ」
憩「そんなっ・・・」
智葉「侮るな。今はまだ、と言うだけだ」
智葉「今年中にリハビリを終わらせて、来年には必ず宮永を打ち負かす」
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:19:08.59 ID:0tI8P1gY0
憩「・・・」
憩「せやね、その意気や。病は気から。ガイトちゃんなら余裕やでーぇ」
智葉「荒川、お前のほうはどうなんだ?」
憩「うち?・・・うちは」
憩「うちはこの通りやでーぇ。もう麻雀だって打てるんや」
憩「もともとうちは一番傷が浅かったし、体も元気に回復したで」
智葉「そうか。何よりだな」
憩「・・・」
智葉「・・・」
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:23:49.46 ID:nEzn0y7+0
パワプロの猪狩みたいなガイトさん
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:24:12.88 ID:0tI8P1gY0
憩(空気が重い。なんでガイトちゃんこんなピリピリしとるんや)
智葉「・・・」
憩(もっと何でもない話とかして仲良うなりたいやけど・・・)
智葉「・・・」
智葉「・・・どーした?まだ何かあるのか」
憩「うん!?いやっ・・・特に無いねんけど」
智葉「ならいつまでもここにいる必要はないだろう。私の体調は伝えた」
智葉「どうせそのことが気がかりだったんだろう?」
憩「そ・・・そうやね、元気そうでなによりや」
憩「・・・それじゃあお暇させてもらいますーぅ。お大事にーぃ」
憩「・・・」
智葉「・・・待て」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:28:44.73 ID:0tI8P1gY0
憩「!?」
憩「なぁに?」
智葉「お前はもう出歩けるんだよな」
智葉「このまま寝ているのも退屈だ。外に連れてってくれ」
憩「ガイトちゃん・・・?歩けるの?」
智葉「短い距離なら何も問題はない。長い距離も医者が止めてるだけにすぎん」
憩「・・・ダメや、ダメやでガイトちゃん。今が大事な時なんやから」
智葉「だからこそお前についてきてもらいたい。行きたいところがあるんだ」
憩「そないなこと・・・、言われても・・・」
智葉「頼む。つきあってくれ」
憩「うう・・・」
憩(ダメやでうち!ここはきっぱり断らんと・・・)
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:32:26.59 ID:0tI8P1gY0
外 インハイ会場近辺
智葉「うーん、まだまださすがに猛暑がきついな」ノビー
憩(結局、押し切られてしもうた・・・)ズーン
憩「ガイトちゃん、もっとゆっくりあるいてーぇ」トテトテ
智葉「そうか悪いな。お前もまだ病人だったな」テクテク
憩「ガイトちゃんは元気すぎやで」
智葉「この程度は普通だ。単に他のやつらが女々しいだけにすぎん」
憩「普通に療養してーな」
憩(・・・とはいえ、ガイトちゃんと二人でお出かけ)
憩(そう遠くへは行けへんけど、何かいいこと起こるかもしれんなー)エヘヘ
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:36:55.65 ID:0tI8P1gY0
智葉「しかしつきあってくれるとは意外だったな。バレたらどうなるか・・・」
憩「誘っといてそれを言うん?」
憩「大丈夫や、うちはナースやない。ただの入院患者やからバレても怒られる程度ですむ」
憩「どうせ止めても勝手に行くんやろうから、ついて行ったほうがええんですーぅ」
憩「まあ、お医者さんの言う事は聞いたほうがええと思うねんけども・・・」
智葉「あいつらもお前も人を弱く見すぎだ。甘やかされるいわれはない」
憩「極道やねー」
憩「そういえば、わざわざ抜け出してどこ行くつもりなん?」
智葉「そうだな・・・、腹も減ったしまずはラーメンでも食いたいかな」
憩「」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:41:02.11 ID:0tI8P1gY0
ところ変わって
純「やれやれ、インターハイも終わっちまったな・・・」テクテク
一「結局衣の友達は見つかんなかったね・・・」ハァ
智紀「残念・・・」トボトボ
透華「ですが収穫もありましてよ!」
透華「私たちを相手に姑息にも勝ち逃げをした憎き臨海女子」
透華「そしてその臨海女子をも破った白糸台高校」
透華「衣と遊ぶにたり得る猛者達が全国にはいると分かった」
透華「それだけでも成果として十分ですわ!」
衣「うむ。トーカ達といっしょなら衣も来年まで我慢しよう」
衣「そんなことよりハミレスでご飯だ。みんな急ぐぞ」ピョンピョン
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:45:52.35 ID:0tI8P1gY0
純「へーへー、お待ちくだせぇお嬢様」
透華「ふふっ、衣ってば本当にファミレスがお気に入りですわね」
智紀「ここのところ毎日・・・」
一「ここでしか行けないからね」
衣「タルタルタルタルー♪」
ギャーギャー
衣「む?何やら前方が騒がしいな」
憩「ダメやて!そない塩と脂の多いもんを今食べさせるわけにはいかへん!」ギャー
智葉「だからこそだ!まずい病院食以外のものを今食べたいんだよ!」ギャー
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:49:41.61 ID:0tI8P1gY0
一「何だろ?ケンカかな?」
衣「ケンカ!?」
衣「東京は治安が悪いところとは聞いていたが、そこまで怖いところなのか・・・?」ガクガクブルブル
透華「迷惑千万!私が注意してきますわ!」ズンズン
ギャー\ワガママイワント!/\ウルサイ!/ギャー
透華「ちょっとそこの!こんな道の真ん中で、野蛮なことはしないで頂けませんこと!」
純「悪いな、うちのお姫様が怖がっちまうんだ。力尽くでも止めさせてもらうぜ」
憩「はっ!?」
憩「え、えろうすいません。ご迷惑おかけしました」ペッコリン
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:54:05.91 ID:0tI8P1gY0
智葉「なんだ?いつ私が迷惑をかけたと・・・」ジロリ
智葉「お前達・・・、龍門淵高校!」
透華「あら、私たちのことを知っていますの?」
透華「まあ当然ですわね、私の美貌が日本中にお披露目されたのですもの」
透華「ひょっとして私のファンなのかしら、サインを差し上げてもよろしくてよ・・・」
智葉「いらん」
透華「」ガーン
一(あれっ、この人達・・・、どこかで見たような・・・)ウーン
一「あーっ!」
一「こっちの人、インハイの個人戦で2位だった荒川憩だよ!」ユビサス
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 22:58:22.68 ID:0tI8P1gY0
純「何ぃ!?」
憩「あは、うちのこと知っとるんか?なんや有名人になったみたいで照れるなあ」テレテレ
純「じゃあこっちのやつは・・・!」
純「・・・」ジー
純「・・・・・・誰だよ、知らねえよこんなやつ」
智紀「個人戦3位・・・、辻垣内智葉」
純「はぁ!?3位のやつは地味なメガネ野郎だったはずだぞ」
智葉「誰が野郎だ。今は髪を下ろしてメガネをかけていないだけだ」
一(ボクとともきーが合わさった感じなのかな?)
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:02:32.59 ID:0tI8P1gY0
衣「もう怖くないのか・・・?」グスッ
智紀「衣・・・。うん・・・もう大丈夫」
憩「ほんまお騒がせしましたーぁ。ほれ,ガイトちゃんも」
智葉「怖がらせたようだな。すまなかった」
透華「分かればよろしくってよ」フッカツ
一「だけどどうして君たちはこんなところでケンカをしてたの?」
智葉「ケンカをしていたつもりはないがな、こいつが・・・」
憩「ガイトちゃんがラーメン食べたいなんて言い出すからですーぅ」
衣「らーめん?」
一「荒川さん、ラーメン嫌いなの?」
憩「いや、ラーメンは嫌いやないねんけど・・・」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:06:11.16 ID:0tI8P1gY0
憩「体の調子が悪いから、食べたらあかんのや」
衣「体?どこか具合が悪いのか?」
一「そういえばその服装、私服じゃないよね。・・・もしかして入院着?」
純「そうだ、荒川と辻垣内は個人戦で病院に運ばれたんだった!」
憩「もう結構回復してんけどなー」アハハ
智葉「すでに治ったも同然だ。ラーメン一杯で死にはしない」
憩「だめやで、その油断が病気を悪化させるんや!」
憩「皆さんからも何か言うたってください」
一「はは・・・、それはこまったねぇ」
純「いーんじゃねーの?別に」
一「純くん!!」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:09:55.30 ID:0tI8P1gY0
透華「そういう事でしたらっ!!」バン!
一「透華!?」
透華「お二人の望み、私がかなえて差し上げますわ!」
透華「龍門渕の力で体に良くておいしいラーメンをごちそうして差し上げましょう!」
憩「ええっ!?」
智葉「いらん世話だ。ふざけるな」
透華「遠慮なんて必要ナッシング、困った時はお互い様ですわ」
透華「そ・の・か・わ・り、食事が終わったら衣と麻雀を打ってもらいます」
透華「それがお代がわりで構いませんわ!」オーッホッホッホ
智葉「人の話を聞け」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:13:58.60 ID:0tI8P1gY0
透華「そういうわけで衣、今日のファミレスは延期になりましたわ」
衣「うむ、構わぬ。衣はお姉さんだから我慢できるぞ!」
智葉「おいっ、勝手に決めるな・・・」
一「ごめんなさい。ごちそうするんで、透華の言葉に甘えてもらえないかな・・・」ボソッ
純「慈善事業が趣味みたいなやつなんだ・・・。強引ではた迷惑だけどな」ボソッ
憩「たしかに悪い人には見えんねぇ」ヒソヒソ
智葉「頭は悪そうだがな・・・」ヒソヒソ
智紀「よくお分かりで・・・」
透華「さあ、みんな別荘に戻りますわよ!」
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:17:52.73 ID:0tI8P1gY0
一時間後
透華「さあ、でき上がりましたわ!」
透華「ラーメンの塩分脂分はスープに多く含まれます」
透華「ならば、あえてスープを失くし麺にかけ汁をかけて味をつける」
透華「具材もキュウリ・ニンジン・ハム・薄焼き卵と栄養満点のものをふんだんに使用」
透華「その他、体によろしい工夫が盛りだくさん。どうぞお召し上がりなさい!」
純「要はただの冷やし中華じゃねーか」ガツガツ
一「相変わらず萩原さんの料理はおいしいね」チュルル
憩「ガイトちゃん、これで満足ーぅ?」
智葉「薄いな。病院の飯と何も変わらん」
42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:22:12.38 ID:0tI8P1gY0
憩「すいません皆さん、こういう子ぉなんです。根はええ子なんですけど・・・」
純「無礼はお互い様だし、気にすんなよ」
智葉「人を子ども扱いするんじゃない」
衣「なんだ、お前子どもなのか?衣をお姉さんと呼んでもいいんだぞ」モグモグ
智葉「子どもは引っ込んでろ」
衣「なにおー、衣はトーカたちの中で一番早く生まれたんだぞ!お姉さんなんだぞ!」ムキー
憩「こら、言いすぎやでーガイトちゃん。天江さんにちゃんと謝りーぃ」
智葉「薄々感じてはいたが・・・、お前のそのおせっかいな性格は、なんというか・・・」
智葉「大阪のおばちゃんだよな」
憩「誰がやねん!」ビシッ
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:27:20.22 ID:0tI8P1gY0
純「・・・そういや、なんでラーメンだったんだ?ジャンクフードなら他にもあんだろ?」
智葉「別に、以前ダヴァンのやつがラーメンラーメンうるさかったから。ついな・・・」
透華「ダヴァン!?」
透華「ダヴァンって私と対局した、あのメガン・ダヴァンさんですか?」クイツキ
智葉「あ・・・ああ、準決勝でお前から逃げたアメリカからの留学生だ」ヒキギミ
透華「まあ、何というなかなかの偶然!」
透華「ハギヨシ、お土産を用意なさい」パチンッ
ハギヨシ「こちらに」スッ…
透華「辻垣内さん、申し訳ありませんがこちらをメガンさんに届けて頂けませんか」
智葉「ダヴァンに・・・?」
透華「ええ。・・・そして、いつか衣と遊んでほしいと伝えてください」
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:32:24.29 ID:0tI8P1gY0
智葉「どういうことだ?なんでわざわざ、あいつに」
透華「彼女が強かったからですわ」
透華「今年のインターハイで私たちの相手は取るに足らないもの達ばかりでした」
透華「ですが、メガンさんだけが私たちを負かす実力を持っていました」
透華「彼女のような実力者なら、衣の孤独を救ってくれるかもしれません」
透華「ですからこちらはその気持ちと宣戦布告の証です。どうか渡して下さい」
智葉「・・・」
智葉「あいつがお前達の助けになるとは思えないが・・・」
智葉「分かった。確かに届けよう」
透華「ありがとうございますわ」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:38:04.99 ID:0tI8P1gY0
しばらくして
透華「さ・て・と、食事も済んだことですし」
衣「遊ぶぞー!」ワーイ
衣vs透華vs憩vs智葉
智葉(天江衣。インハイMVPの牌に愛された魔物・・・)カミシバル
憩(今のうちらじゃ勝てんやろうなぁ。龍門渕さんも県屈指のデジタル派やし・・・)
智葉(相手にとって不足はない。今の私にはちょうどいい荒療治だ)メガネソウチャク
憩(ガイトちゃん、あんまり無理せんとええんやけど・・・)
透華「さあ、対局開始ですわ!」
衣「サイコロ回れー♪」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:41:53.67 ID:3VljnFwh0
何気魔物級ばっかだしな
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:42:23.08 ID:0tI8P1gY0
一(衣に透華に全国の2位と3位。すごい対局だよ)
純(まあ、お手並み拝見だな)
衣「海に映る月を・・・撈い取る!」
智紀(場の支配・・・!)
純(早えっ!もう始まったのか!?)
一(衣ってば、楽しんでるな・・・)
透華「・・・」キンキン
智紀(治水・・・!)
純(こっちも早えーっ!)
一(とゆうか早すぎ!あの二人どれだけ強いの!?)
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:47:45.23 ID:0tI8P1gY0
数局後
智葉「ハァ・・・ハァ・・・」ヨロ・・・
純(強いは強いが、ずいぶんと息が上がってるな)
一(そういえば入院中なんだっけ?そうでなくても辛いに決まってるけど)
智紀(一応、衣の支配は透華が打ち消してるはず・・・。けど・・・)
智葉(くそっ・・・、なんてプレッシャーだ。化け物め・・・)ガクガク
衣「どうした?手が震えているぞ」
智葉「・・・!」ギロリ
衣「だが、裏腹に依然衰えぬ尋常ではない気迫。驚嘆に値する。至極天晴」
衣「それに比べて・・・」チラッ…
衣「そっちはどうした?身体すべてが震えているぞ」
憩「」ガクガクブルブルカタカタ
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:51:53.80 ID:0tI8P1gY0
智葉「!?」
智葉「荒川!」ガタッ
憩「ひいっ!?」ビクッ
智葉「なにが回復しただ!私よりも後遺症がひどいじゃないか!!」ガシッ
憩「はは・・・、大丈夫やと・・・思ってたんやねんけど・・・」ガクガクガクガク
衣「どうした?早くツモれよ」
智葉「ふざけるな!対局なんて中止だ!」
智葉「お前もいい加減目を覚ませ!」
透華「あらっ、夢オチですの?」パチクリ
憩「あは、おおきにな・・・ガイトちゃん。これで・・・」ガクガク
憩「これで・・・」ブルブル
憩「・・・あれっ?」カタカタ
智葉「荒川」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/26(月) 23:55:50.10 ID:0tI8P1gY0
憩「おかしいなぁ・・・、もう怖いのは終わったはずやのに・・・」ガクガク
憩「こんなん・・・今まで・・・、うそ・・・」ガクガクガク
憩「いやや・・・、なんで・・・、あああ・・・」ガクガクガクガク
衣「ふむ、壊れたようだな。贄にもならぬとは、片腹小激痛」
純「お前はもうちょっと黙ってろ!」
一「萩原さん医者よんで!後、部屋とベットの用意も」
ハギヨシ「了解しました」シュタ
憩「誰か・・・助けて・・・、怖い・・・」ガタガタガタ
憩「風が・・・、嵐が・・・、こっち来んといてぇ・・・」ガタガタガタガタ
智葉(まずい、パニック状態になってる)
憩「うう・・・うあああ・・・、いやあああああああああああ!」ガタガタガタガタガタガタ
智葉「・・・!」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:01:11.53 ID:k4E+J4RD0
智葉「逃げるなっ!!」
憩「!?」ビクッ
智葉「日本で二番目に強い女がそんなざまでどうする!」
智葉「お前の力なら、魔物の支配から抜け出せるはずだ!」
智葉「心を強く持て。野心を思い出せ!」
智葉「どれだけ怖くても、麻雀続けたいんだろう!」
智葉「果たしたい望みがあるんだろう!」
智葉「お前は弱いやつらとは違う。望みに向かう強さも持っている!」
智葉「そうだろう。荒川憩!!」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:05:30.50 ID:k4E+J4RD0
純「おいおい、言いすぎだぜあいつ」
一「逆効果だよ、あんなの・・・」
透華「いいえ、そのように小手先を考えるのは専門家のやること」
透華「一人の友として、少女として、本音で話す以上の特効薬はありませんわ」キリッ
純「なにもんだよオメーは」
一(そういえば、ボクも透華の強引さに救われたんだっけ・・・)
智紀(私も多分救われてる気がする・・・)
憩「・・・」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:10:02.29 ID:k4E+J4RD0
憩「・・・」
憩(麻雀怖い・・・)
憩(麻雀なんてもう打ちたない・・・)
憩(メゲたい・・・)
憩(逃げたい・・・)
憩(投げだしたい・・・)
憩(なんもかんもすべて・・・!)
智葉「逃げるなっ!!」
憩(嫌や!うちはあんたとは違う・・・)
智葉「望みがあるんだろう!」
憩(望みなんてない!)
憩(望みなんて・・・)
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:14:28.22 ID:k4E+J4RD0
憩(望み・・・。うちの果たしたい望み・・・)
憩(あんなに怖くて恐ろしかったのに・・・)
憩(それでも、うちは麻雀から離れようとは思わんかった・・・)
憩(一日も早くみんなと打ちたくて・・・)
憩(来年もまたインターハイに出て・・・)
憩(みんなと・・・また・・・)
憩(また・・・)
憩(そうや・・・)
憩(うちは・・・)
憩「また宮永さんや智葉ちゃんと、決勝でいっしょに打ちたいんや・・・!」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:18:48.39 ID:k4E+J4RD0
智葉「・・・」
憩「・・・」
智葉(私と似てるな・・・。まあ、立ち上がれればなんでもいい・・・)
智葉「荒川・・・憩、落ち着いたか?」
憩「・・・うん」コクン
智葉「そうか・・・」カタヲダク
智葉「騒がせたな、私たちはこれで失礼する」
一「ちょっと、ダメだよそんな身体の子を・・・」
純「オメーだってボロボロじゃねえか!」
衣「こ、衣もな、さっきはちょっとやりすぎたかなーとか思っているから。だから・・・」
智葉「すまない、行くところがあるんだ・・・」
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:23:11.60 ID:k4E+J4RD0
一「・・・」
純「・・・」
智紀「・・・」
衣「・・・」オロオロ
一「・・・行っちゃったね」
純「大丈夫かよ・・・」
透華「・・・ハギヨシ」パチン
ハギヨシ「心得ております」シュタ
透華「出歯亀のようで、あまり趣味がよろしくないのですが・・・」
ハギヨシ「お二人に何かあった時は、お任せ下さい」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:27:23.23 ID:4KmUypyiP
この時の衣は咲さんに更生させられる前だからやりすぎちゃうのも仕方ないね
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:27:58.05 ID:k4E+J4RD0
憩(・・・)
憩(風がふいとる)
憩(最初はそよ風やのに)
憩(徐々に荒れ狂ってきて)
憩(誰かが遮っても止むことはあらへん)
憩(・・・誰や、遮ろうとしとるんわ)
憩(あんな大きい竜巻に立ち向かって)
憩(逃げない・・・?)
憩(・・・)
智葉「・・・憩、着いたぞ。顔を上げろ」テクテク
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:32:06.98 ID:k4E+J4RD0
憩「・・・ん、・・・ここは?」カオアゲル
智葉「私のなじみの場所だ」
子どもA「師匠ー!」
子どもB「せんせーかえってきたー!」
男A「おじょー、体はもう大丈夫かい?」
男B「おかえり、意外と元気そうだなおじょー!」
智葉「おー」
憩「智葉ちゃん、ひょっとして今日はこの人たちに会うために・・・?」
智葉「・・・そんなんじゃないさ
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:37:39.23 ID:k4E+J4RD0
男C「メガちゃんも心配してたぜー、ちょっくら教えに行ってやるか」
智葉「そうか、ならついでにこれを持って行ってくれないか?」
男C「こいつは?」
智葉「土産だ。なかなかうまい冷やし中華だぞ」
子どもC「師匠おみやげー」
子どもD「わたしらにはー?」
智葉「悪いな、今はこれしか持ってないんだ。勘弁してくれ」
子どもE「メガちゃんだけ特別ー」
子どもF「ずるーい」
智葉「あいつにはファンがいるんだ。その人からの贈り物なんだよ」アハハ
82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:41:58.06 ID:k4E+J4RD0
憩「智葉ちゃん・・・、ええ笑顔しとる・・・」
子どもA「おねーちゃんだれー?」
子どもB「せんせーの彼女ー?」
憩「ええっ!?違います!そんなんやありません」アタフタ
智葉「あんまり失礼なこと言うなよー。そのおねーちゃんは私より強いんだからなー」
子どもC「えーっ!師匠よりつよいのー?」
子どもD「どーやってせんせーをたおしたの?」
子どもE「おねーちゃん人じゃないのー?」
憩「え、ええと・・・?」
智葉「こら、余計な事を聞くんじゃない。そんなことより子どもは外で元気に遊べ」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:45:42.92 ID:k4E+J4RD0
智葉「さあ、何をしようか?」
子どもA「おにごっこー」
子どもB「かくれんぼー」
子どもC「まーじゃーん」
智葉「よし、じゃあまずは鬼ごっこだ!」
智葉「最初はあの白いお姉ちゃんが鬼だ。みんな逃げろ!」
憩「ええっ、うちぃ!?」ガビーン
子どもD「おにさんこっちだー」ダッ
子どもE「にげろー」ドタドタ
憩「まっ・・・待ってーぇ!」
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:49:44.85 ID:k4E+J4RD0
夕暮れ時
こどもA「さよならー、師匠」
子どもB「せんせーの彼女もまた来てねー」
憩「もうっ、彼女やないですーぅって!」
憩「・・・はぁ、楽しく走り回ってしもうた・・・」ゼェゼェ
憩「激しい運動とかしちゃあかんはずなのにーぃ」ウワァァ
智葉「こういうふうに動かさないから、すぐに体がなまるんだよ」ゼェゼェ
憩「またそういうことを・・・」
憩「・・・」フゥ・・・
智葉「・・・どうだ、少しは気が晴れたか?
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:52:01.70 ID:mqIe29Cw0
憩ガイト、そういうのもあるのか
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:55:04.69 ID:k4E+J4RD0
憩「うん?おかげさまで・・・」
憩「・・・」
憩「・・・いや、ダメやね。まだ全然良くなりそうにないわ」
智葉「そうだろうな。まあ、あまり気を落とすな」
憩「ありがとうなー。心配せんでも、あんなん事故みたいなもんやでー」
智葉「今日は私につき合わせたせいで・・・、すまなかった。」
憩「そんな、智葉ちゃんのせいやないよぅ。」
憩「そんなことより、うちの方こそありがとうな」
智葉「よせ、礼を言われるようなことはしていない」
憩「そんなことないよ。今日はいっぱい助けてもらった」
憩「ううん、今日だけやない。あの時も私は智葉ちゃんに守ってもらったようなもんやし」
智葉「あの時・・・、個人戦決勝のことか?」
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 00:59:38.88 ID:k4E+J4RD0
憩「・・・あの試合、宮永さんが『ギギギ…』って鈍い音を出した時」
憩「うちはその瞬間に勝つのを諦めたんや」
憩「決して振り込まず。上がろうともせず」
憩「その場で縮こまって、嵐が過ぎ去るのをただただ待っていたんや・・・」
智葉「・・・」
憩「けど、智葉ちゃんは逃げることなく宮永さんに立ち向かった」
憩「ボロボロになりながら、たった一人で」
智葉「・・・だが、その結果が大量失点。そして4位が巻き込まれての飛び終了だ」
憩「ううん・・・、あの人は巻き込まれたわけやないんと思うよ・・・」
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:04:28.86 ID:k4E+J4RD0
智葉「なんだ、私たちを守ってくれた。とでも言うつもりか?」
憩「そうやと思う」
憩「あの人は宮永さんの一撃を自分から受け止めにいったんやないかな?」
憩「つまり、仕方なくとかそんなんやない」
憩「本当にすべてを出し切ったと思うてるから、麻雀を辞めるんやと思うよ」
智葉「想像だな。そんな綺麗な話じゃないはずだ」
憩「そうかもやねーぇ」アハハ
憩「うちにとっても綺麗な思い出やないし・・・」
憩「あの時に智葉ちゃんらといっしょに立ち向かえていたら・・・」
憩「まあ、怖いもんは今でも怖いし、言うてもしょうがないことなんやけどなー」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:09:42.44 ID:k4E+J4RD0
智葉「・・・」
憩「・・・逃げるなって言いたいん?」
智葉「ああ、その後悔は試合で宮永に返してやれ。としか言えないな」
智葉「すまないが、私は甘い言葉は送れない」
憩「うん、別にええよ」
憩「でも・・・」フラッ・・・
智葉「憩!」ダキトメル
憩「胸・・・貸してぇな。思い出したら・・・ちょっとなぁ・・・」
憩「怖くなくなるまで・・・運と強さを分けてほしいねん」ギュウ
智葉「・・・驚かせるな。しばらくそうしていろ」
憩「おおきに・・・」
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:15:59.24 ID:k4E+J4RD0
憩「・・・情けないなあ。うち・・・、こんな怖がりやったかなぁ?」
智葉「世の中は恐怖を察知できない奴らで溢れているんだ」
智葉「お前は強いよ。天江や神代のような打たされているやつらとは違う」
智葉「私の・・・倒すべき相手だ」
憩「はは・・・、かっこええなぁ智葉ちゃん」
智葉「ともに宮永を超えよう。その手伝いならお互いにしあえるはずだ」
憩「うん、智葉ちゃんといっしょなら・・・、うちも・・・」
憩(うちも・・・、逃げずに勇気が出せる!)ギュウゥ
憩「智葉ちゃん、うち・・・智葉ちゃんが・・・」
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:18:23.27 ID:Myj33ccp0
すばらですね
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:20:21.01 ID:k4E+J4RD0
憩「うちは・・・!智葉ちゃんのことが・・・」
智葉「待て、憩!」
智葉「ダヴァンがずっと見てる!」
憩「!!?」トビハナレル
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:20:51.74 ID:k4E+J4RD0
メガン「ワオッ、お邪魔でしたカ?」
憩「い、い、いつからそこに・・・?」カオマッカ
メガン「子どもたちと遊んでいた途中からデス。冷やしラーメンおいしく頂きマシタ」
智葉「なんで今までこっちに来なかったんだ?」
メガン「知らない人がいて怖かったのデス」グスン
智葉「逃げたんだな」
憩「智葉ちゃんは気づいてたん?」
智葉「まあな。出歯亀執事を見つけたと思ったら、ラーメン食ってる不審者もついでに見つけたんだ」
メガン「出歯亀サンにオカワリもらいました。あの人イイ人デス」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:25:05.21 ID:k4E+J4RD0
メガン「しかし智葉サンも隅に置けませんネ。心に決めた人が他にいると言うのニ」
憩「ええっ!?もしかしてその相手って・・・、ダヴァンさん?」
メガン「ノン!智葉サンは一年のころから、宮永照にお熱なのデス」
智葉「誤解を招くようなことを言うな!」
メガン「誤解じゃありまセン。毎日毎日宮永照を振り向かせたいと麻雀に励んでいること私は知っていマス」
メガン「決勝卓で打てるとなった時もあんなに喜んデ・・・」
智葉「ダヴァァーン!!」カオマッカッカ
憩(ライバルとして宮永さんに意識してもらいたいだけやと思うけど・・・)
憩(あれ、好きな子に意識してもらいたいのと何が違うんやろ?)
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:29:24.45 ID:k4E+J4RD0
病院の入り口
ハギヨシ「お疲れ様です。到着いたしました」ガチャ
憩「帰りは車で送って頂きどうもありがとうございますーぅ」
智葉「余計なことをするなとあの女に伝えておけ」
ハギヨシ「それではお二人とも、お大事になさってください。失礼いたします」ブォォォ
憩「ありがとうございましたーぁ」
憩「・・・ふう、やっと戻ってきたねぇ」
憩「うわー、ちょっと抜け出すだけのつもりやったのに、もうこんな時間や」
智葉「本当に、つきあわせて悪かったな」
憩「ええて、いっしょに怒られよぅ」
104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:34:15.37 ID:k4E+J4RD0
憩「それよりも、もうこんなことしたらあかんよーぅ」メッ
智葉「ああ、今日のことは本当に悪いと思ってるんだ」
智葉「もう二度とお前を危険な目に合わせることはしない」
憩「うちの問題じゃないんやけど・・・」
智葉「それに、私に何かあったらお前が悲しみそうだしな」
智葉「そうなっては、私も困る」
憩「えっ!そ、それって・・・///」
智葉「お前の口うるさい説教を死ぬほど聞かされることになって面倒だって意味だよ」ハハハ
憩「・・・!もうっ、誰が口うるさいやー」プンスカ
智葉「おい暴れるな、安静にしてなくちゃいけないんだろ」
憩「うるさーぁい!」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/27(火) 01:38:31.10 ID:k4E+J4RD0
憩「その後、うちらは病院に戻りお医者さんにこってりと怒られました」
憩「正直追い出されそうな気もしたんやけど、優しい先生方のおかげで引き続き療養に励んでどります」
憩「次の日には智葉ちゃんの方がうちのところに遊びに来てくれたり」
憩「そしてその途中にあの宮永さんがお見舞いに来てくれたりしたんやけど」
憩「それはまた別のお話や」
カン