【由子・恭子SS】洋榎「ゆーこがグレてもうた!」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 22:48:34.30 ID:ptXAZSBU0

洋榎「さあゆーこ、部活行こうや」

由子「嫌なのよー」

洋榎「え……」

由子「じゃあね」スタスタ

洋榎「な…」

洋榎「ゆーこがグレてもうた!」ガーン

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 22:52:56.36 ID:ptXAZSBU0

―――――部室

洋榎「はあ……」トン

恭子「ロンです。12000」

洋榎「あ、はい」チャリ

恭子「どうしたん洋榎?らしくないやんか」

洋榎「いや、ゆーこが来てへんの気付いてる?」

恭子「何いっとん。もう3年生は半引退で自由参加やろ。主将も漫ちゃんになったし」

洋榎「そうなんやけども…」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 22:56:08.39 ID:ptXAZSBU0

絹恵「おっねえちゃ~~ん!」

洋榎「なんや絹か」

絹恵「なんやとは失礼やね。半荘終わったんやろ?次私と打と?」

洋榎「ま、それもええかもね」

恭子「もう…少しは監督と一緒に指導に回りいな」

洋榎「え?」

恭子「?」

洋榎「ウチが指導に回らんのは恭子のためやで?」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 22:59:05.89 ID:ptXAZSBU0

洋榎「インハイ以降調子ようなって退院できたんやん。残り少ない学生生活監督と一緒におりたいやろなー思って」

恭子「なっ///」

洋榎「図星やろ」

恭子「し、しかたないな…洋榎がそこまで言うんやったらそうするわ」

洋榎「そうそう、人間素直なんがいちばんやでー」

絹恵「おねえちゃーん早く早くー」

洋榎「おーう!今いくで」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:02:10.76 ID:ptXAZSBU0

由子「はー」

由子「洋榎は絹ちゃんと。恭子は善野監督と。ベタベタイチャイチャ…」

由子「正直居場所がないのよー」

由子「昔はあんなにいつも一緒だったのになー」フゥ

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:06:44.10 ID:ptXAZSBU0

~~~~~~~~
洋榎「おーう皆の衆!大阪をしょって立つ女、愛宕洋榎とはうちのことやで!」
洋榎「お、お隣さんはふわふわお団子さんやな。よろしくな」

由子「お団子さんって…まぁよろしくなのよー」

由子「愛宕さんは部活とかもう決めたの?」

洋榎「かーっ!まさか大阪におって愛宕洋榎の名を知らんとはな!」

由子「そりゃ初対面だからなのよ」

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:09:14.47 ID:ptXAZSBU0

洋榎「麻雀のインターミドルで大活躍したのに…さてはあんたモグリやな?」

由子(わたしは麻雀やったことないのにモグリも何もないのよー)

洋榎「よっしゃ!ほんなら一緒に見学にいこ!」

由子「えっえっ」

洋榎「ほら!しゅっぱつしんこーやで!」

由子(……強引な人)

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:13:18.14 ID:ptXAZSBU0

恭子「末原恭子です。よろしくお願いします」

パチパチパチ

由子「真瀬由子です。よろしくお願いしますのよー」

パチパチパチパチ
由子(って、結局入部しちゃってるし)
洋榎「愛宕洋榎や!よろしく」

オォー

ウチニキテクレタンヤナ

ヒメマツモメイモンヤカラナ

由子(歓声……すごい人なんはほんとなのか)

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:16:51.93 ID:ptXAZSBU0

恭子「由子さんは全くの初心者なんやね」

由子「うん、そうよー?」

恭子「や、他意はあらへんのやけど」

由子「うん?」

恭子「姫松の麻雀部いうたら、それはそれは長い伝統と歴史、そして実力あるところなんやで?」

由子「それで?」

恭子「いや、まあ……今にわかるしいいか」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:20:26.62 ID:ptXAZSBU0

善野「それでは、これから皆さんの実力を見るのにテストいたします」

善野「といってもただ上級生部員と打つだけですが」

善野「実力次第では春の大会……へはムリですが」

善野「インターハイへの出場選手への抜擢も十分あり得ますので頑張ってくださいね」

恭子(っちゅうわけや)

洋榎(楽勝やな)

由子(えっ)

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:25:09.36 ID:ptXAZSBU0

由子「あ、あのー」

善野「はい?えっと、真瀬さん、でよかったかしら」

由子「あの、自己紹介の時にも言ったんですが、私麻雀は全く知らなくて…」

姫松生「はっ、うちの麻雀部にズブの素人が来るとかあんまりにも身の程知らず過ぎるやろ」

由子「……!」

姫松生「ほんまやで。おとなしくケータイのネトマでもしとったらええんちゃう?」

由子「…」ジワ

タッ

姫松生「おーおー。尻尾巻いて逃げ出しよったで」

洋榎「!」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:29:12.13 ID:ptXAZSBU0

洋榎「おい」

姫松生「ん?」

洋榎「これからそのテストでウチが勝ったらお団子に謝りや」

姫松生「はあ?何キレとんの」

洋榎「ええな」

姫松生「チッ……愛宕だか何だか知らんけど一年に舐められたまんまじゃ困るやろ」

恭子(これも何かの縁やし。助太刀するか)

恭子「同卓もう一人はうち、お願いします」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:32:38.18 ID:ptXAZSBU0

―――――校舎裏
由子「ぐす、ひっく……うぇ」

由子(なんでムリヤリ連れて行かれた先であんなこと言われなきゃいけないのよー)

由子「はぁ……最悪なのよ」

洋榎「おーおー、おったおった」

恭子「教室に鞄はあったから学内におるとは思ったけど」

由子「……」プイ

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:37:03.10 ID:ptXAZSBU0

洋榎「そんなにヘソまげんとってや。カタキは討っといたし」

恭子「愛宕さんはあのあと上級生に喧嘩売ってまで謝る約束取り付けてくれたんやで?」

由子「……どうしてわざわざそんなことを?」

洋榎「なんでって、お団子が友達やからやろ?」

由子「……ぷっ」

由子「もう、バカなのよー」
由子「友達は友達のことをお団子なんて呼んだりしないのよ」
由子「由子、よ」

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:39:07.93 ID:ptXAZSBU0

洋榎「じゃ、うちも洋榎で」ニッ

恭子「ほんなら、うちは恭子でよろしく」

洋榎「さて、部室戻ろうか」

由子「あ、あー」

恭子「さっきの今じゃ戻りづらいやろ」

洋榎「……」

洋榎「なあ、由子」

由子「なに?」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:42:42.92 ID:ptXAZSBU0

洋榎「これでもウチ、この界隈じゃ結構名前売れてんねん」

由子「それは自己紹介の時見ればわかるよ」

洋榎「あ、あー。こんなに姫松のレベルが低いんじゃ千里山に行けばよかったかなー」

由子「?」

恭子「しらじらしいですね…」

由子「どういうこと?」

恭子「洋榎が由子をコーチすれば、すぐさっきの部員なんて追い越せるって言いたいんですよ」

恭子「ですよね、洋榎?」

洋榎「ぐ、みなまで説明されるとカッコつかんやんか……」

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:47:29.56 ID:ptXAZSBU0

姫松生「すみませんでしたっ!」

由子「いえ、そういう部活だと知らずに来てしまった私が悪いので…」

善野「そんなことはありません。どちらにせよ謝罪に向かわせるつもりでした」

善野「初心者でも手練れでも、麻雀を愛する気持ちに変わりはないのですから」

由子「そ、それはありがとうございます…」

由子(今のところ別に愛してはいないのよー)

恭子(カッコイイ…!)

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:51:21.42 ID:ptXAZSBU0

洋榎「ほんで、引いてきた牌でこーなったらアガリ」

由子「むむむ……」

恭子「じゃあ実際に打ってみようか。後ろに私が付くから」

由子「怖いのよー」

洋榎「怖いわけあるか!怪我するわけでも死ぬわけでもなし」

由子「こーゆーのは精神的なアレでしょー!?」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:56:17.67 ID:ptXAZSBU0

洋榎「よっしゃ!今日は座布団みたいなお好み焼き作るで!」

由子「わたしは海鮮ミックスがいいのよー」

恭子「じゃあわたし餅コーンで」

洋榎「じゃあウチはブタキムチホワイトソースで」

由子「それはない」
恭子「それはない」

洋榎「あ、ブタ玉にします……」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/25(金) 23:59:35.71 ID:ptXAZSBU0

洋榎「先週に引き続き今週はたこパやで!」

恭子「しょうゆ味のも作ってくださいね」

由子「わたしはツナマヨ焼きやウィンナー焼きも食べたいのよー」

洋榎「たこ焼きいうたらソースやろ!ちなみに青のりは」

由子「かける!」

恭子「かけない!」

洋榎「見事にばらばらやんな…」

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:07:12.32 ID:T3k4WAhy0

恭子「こうまでバラバラな私たちがよう仲良くなったなぁ」

由子「バラバラだからこそかもしれないのよー」

洋榎「せやな!」

洋榎「麻雀もいろんな牌があったほうがええもんな!三色同順とか」

恭子「や、わたしはイッツーが好きなんで」

由子「染め手の気持ちよさったらないのよー」

洋榎「さよか…」

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:11:34.76 ID:T3k4WAhy0

洋榎「京都にきたでー!」

由子「いえー!」

恭子「って、もう何回も来てますけどね……」

洋榎「細かいことはええねん!旅は一期一会。毎度変わるもんなんや!手牌とおんなじでな」

由子「八ツ橋食べるのよー」

恭子「先に清水いきましょう」

洋榎「今度こそ木刀買うでー!」

由子「いらない」
恭子「でしょ」

洋榎「あ、八ツ橋にします…」

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:14:03.19 ID:T3k4WAhy0

~~~~~~~~

由子「それがどうしてこうなったんだか」

由子「洋榎の言うとおりほんとにグレちゃおうかしら」

スパー

由子「煙が目に染みるのよー」

由子「なんて、ね」

洋榎「……ぷっ」

由子「!?」

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:15:15.08 ID:cpQPhW4R0

京都まで来て木刀・・・

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:18:02.54 ID:CwiUFIip0

>>42
買うだろ?クラスの男子5人ぐらいは買ってたし

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:17:52.21 ID:T3k4WAhy0

洋榎「おやおやぁ?こんなところで喫煙かいな?」

洋榎「銘柄はイチゴ味ですかぁ?」
洋榎「何しょぼくれて棒付きアメでタバコごっこしとんねん」パチコン

由子「……あいた」

由子「別に洋榎に関係ないのよ」

恭子「そういえば最初にちゃんと話したのもここやったね」

由子「……恭子」

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:22:57.57 ID:T3k4WAhy0

洋榎「さびしかったんやろ?由子」

恭子「3年間いっつも一緒におったもんねぇ」

洋榎「そこを最近監督や絹恵に取られて傷心っちゅうわけや」

恭子「長い付き合いなんやし、さすがにバレバレやで、由子」

由子「……二人とも」

洋榎「それに……取られた、なんてわけないやろ」

洋榎「増えた、だけや」

洋榎「由子の周りにおるやつらがな」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:26:52.11 ID:T3k4WAhy0

由子「洋榎っ!恭子っ!」ギュ

洋榎「おーおー、あいかわらずお団子ふわふわやな」

恭子「くすぐったいな」

由子「二人の言うとおり…寂しくて意地張ってただけなのよー」グスグス

洋榎「うんうん。わかるで」

恭子「ほんなら今日は3人だけで食事としゃれ込みますか」

洋榎「ええな!」

由子「……うん。うん。わたしも二人と一緒に居たいのよー」

洋榎「決まりやな!でっぱつしんこーやで!」

恭子「はいはい」

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:27:45.22 ID:YuHZfgZ/0

おねえちゃんやっぱイケメンやで

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/26(土) 00:31:58.34 ID:T3k4WAhy0

洋榎「じゃあ、今日は鉄板全体使ってタタミみたいなお好み焼き作るでー!」

由子「ふふ、じゃあ私海鮮トリプルミックスがいいのよー」

恭子「じゃあ、餅コーンにネギチーズもいっちゃいますよ!」

洋榎「なんや!今日はノリがええな」

洋榎「やったらウチはブタ味噌ベシャメルソースで」

由子「それはない」
恭子「それはない」

洋榎「あ、豚玉にします……」
カン!

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