2 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 16:42:44ID:1+fvSJiWO
照「あの子?」
咲「ほらこの間お姉ちゃんと一緒にいた金髪の女の子」
照「ああ、淡のこと?」
咲「…淡?」
咲(お姉ちゃんが私以外を下の名前で呼ぶなんて…)
照「大星淡。私の後輩だった子だよ。今は白糸台の先鋒を務めてるらしいけど、もしかして覚えてない?」
3 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 16:44:49ID:1+fvSJiWO]
咲「…なにが?」
照「去年の全国大会団体戦の決勝戦。大将だった女の子」
咲「………」
照「覚えてないんだ…」
咲「うん、ごめんね。あの時はお姉ちゃんのことばかり考えてて対戦相手のことなんて眼中になかったの」
照「……そう」
照(淡、可哀相に)
4 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 16:47:22ID:1+fvSJiWO
咲「そんなことよりお姉ちゃん! なんで二人きりだったの?」
照「えっ、それは」
咲「もしかして……浮気? 私に飽きたの?」
照「ごめんね、咲。何をしていたかは言えない。ただ、浮気ではない。それだけは信じてほしい。私には咲だけだよ」
咲「……お姉ちゃん////」
照「何をしていたかはいつか話す。だからそれまでは待ってて」
咲「うん、分かった。待ってるよ、お姉ちゃん」
5 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 16:50:10ID:1+fvSJiWO
………………
咲「―――というわけで和ちゃん。お願い。お姉ちゃんが大星淡と何をしているのかを突き止めてくれないかな」
和「なんでそこで私に頼るんですか。私は探偵じゃありませんよ?」
咲「うん、それは分かってるよ。ただ、その磨き上げられたストーカー技術を今こそ使うときだよ!」
和「殴りますよ?」バシッ
咲「うん、それは殴るまえに言うようなことだよね?」ヒリヒリ
6 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 16:54:08ID:1+fvSJiWO
和「それに磨き上げられたストーカー技術ってなんですか? 私は今までストーカー行為なんてしたことありませんよ?」
咲「えっ」
和「えっ」
咲「ストーカーしたことないの?」
和「はい、ありません」キッパリ
7 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 16:57:11ID:1+fvSJiWO
咲「ピンク髪なのに?」
和「ひとを髪の色で判断するのは止めてください、この脳内ピンク」
咲「ひどい」
和「とにかく、そこはお姉さんを信じて待つべきところじゃないんですか?」
咲「和ちゃん、寝取られてからじゃ遅いんだよ!?」
和「はぁー…仕方ないですね。分かりました。今回だけ力を貸しますよ」
咲「やった! ありがとう、和ちゃん」
和(はぁー、何だか複雑な気分です。好きなひとの恋人の浮気調査なんて……)
8 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 17:00:35ID:1+fvSJiWO
…………………
ある日の夕方。白糸台の校門。その付近の電柱を物陰に原村和は身を隠していた。
和「はぁー、やっぱり断るべきでしたね。こんなの……へくちっ……」
和(もう春とはいえまだ肌寒いですね)
和「あっ…」
淡『……♪♪』
和(目標の人物が出て来ました。咲さんの話ではこの後、お姉さんと会うみたいですね。とりあえず後を追いますか)
9 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 17:04:29ID:1+fvSJiWO
淡『あっ、テルー! 早いね♪ もしかして待った?』
照『別に。私も今来たところだから』
和(これはこれは。まるで恋人同士の会話みたいですね)
淡『じゃあ、行こー♪ 出発進行だよテルー』
照『…ん』
和(いえ、恋人というよりは親子みたいですね)
11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 17:07:26ID:1+fvSJiWO
淡『それで宮永咲に贈るものは決まったの?』
照『……一応』
和(ああ、成程。そういうことですか。確かにお姉さんはプレゼントとか苦手そうですしね。おそらく咲さんと同年代の女の子に何を贈れば喜ぶのかを聞いてたんでしょうね)
和(そもそも先輩後輩の仲なんだから普通に遊びに行ったりもするだろうし、咲さんは心配しすぎなんですよ…)
和(……とりあえず本格的に寒くなってきたのでもう帰りますか…)
和「……へくち」
13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 17:10:35ID:1+fvSJiWO
………………
咲「―――それでどうだった?」
和「普通に買い物をしているだけでしたよ?」
和(プレゼントの件は黙っていたほうがいいんでしょうね)
咲「…ほんと?」
和「はい、本当です」
14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 17:13:02ID:1+fvSJiWO
咲「でもね、やっぱりおかしいと思うんだ。私という恋人がいるのに別の女と二人きりで遊ぶなんて…」
和「先輩後輩の関係なんです。不思議じゃないと思いますよ?」
咲「むぅ、そういうものなのかな?」
和「そういうものです。とりあえず今日はもう遅いですね。そろそろ帰りますか」
咲「うん、そうだね」
15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 17:16:32ID:1+fvSJiWO
…………………
宮永家。
咲「ただいまー」
照「おかえり、咲。遅かったけど何をしてたの?」
咲「和ちゃんとちょっとお話をしてたんだよ」
照「…そう」
16 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 17:19:07ID:1+fvSJiWO
咲「どうしたの、お姉ちゃん。何か機嫌悪いね」
照「別に。それと咲に似合いそうなものを見付けたから買ってきた」
咲「えっ」
照「はい、これ」
咲「これを私に?」
照「うん」
17 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 投稿日:2013/04/09 17:20:53ID:1+fvSJiWO
咲「お、お姉ちゃん…」ウルッ
咲「ありがとう!」ダキッ
照「……ところで咲」
咲「なに、お姉ちゃん♪」
照「あのピンク髪の女は何?」
咲「……え?」
おわり