【SS】淡「亦野先輩が二軍落ちするなら私も二軍行きますから」【白糸台】

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 21:11:14.73 ID:L4gZhoj/O

インターハイ終了、白糸台は三位で終わった・・・

決勝、照の満貫がらの連続和了、菫の更なる的中率を誇ったシャープシュート、
尭深のラス親2連続国士――――

そんな超圧倒的リードを超絶振り込みで飛び寸前にまで減らした亦野誠子に二軍降格が告げられた・・・・
淡「ちょ、ちょっと待ってよ、負けた原因は取り戻せなかった私にも・・・」

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 21:16:42.25 ID:L4gZhoj/O

淡は健闘した・・・ダブリーツモドラ8を連発するも・・・

穏乃「ツモ、8000オールです」「ロン、24000!」

恭子「ツモ、まずは700・1300や」

咲「カン―――ツモ、16000オール」

―――――及ばなかった。

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 21:21:08.57 ID:/wOrEclQ0

チーム虎姫解散や!

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 21:27:11.47 ID:L4gZhoj/O

菫「大将戦収支トップはお前なんだぞ、お前に責などあるものか」

淡「で、でも・・・!」

決勝・副将戦

誠子『白ポン!發ポン!中ポン!!』

こーこ『準決勝では奮わなかった白糸台のフィッシャー亦野!ドラゴンを釣り上げて本領発揮かぁー!?』

誠子(よし・・・!準決勝での汚名を返上できる・・・!)タン

灼『ロン、純正九蓮宝燈“ガーター”48000』

誠子『・・・・・・・は?』

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 21:32:59.91 ID:AoErN74L0

三元牌鳴かせたのは和だな

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 21:36:09.55 ID:L4gZhoj/O

そこで亦野誠子の心は完全に折れた・・・・。
次局より彼女は怒濤の連続振り込みにより30万点もあった点棒を1万点未満にまで尽く減らし続けていった・・・

副将戦終了後
誠子『うぐぅ・・・っ!ひぐっ、ごっ・・・ごめん゙っ・・・大星っ・・・!』ボロボロ

淡『・・・・・・』

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 21:37:59.71 ID:3ZdntSO50

狙ってもそんなに振り込めんぞ

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 21:39:17.76 ID:p964LYkI0

これは教育やろなあ

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 21:53:25.38 ID:L4gZhoj/O

大将戦・・・
何かに吹っ切れたかのように淡はダブリーツモドラ8を上がりまくり、そして遂に――――――
淡「あ、理牌はしなくていいよ―――――アがっちゃったから」
8000・16000―――――
ダブリーを越えた役・地和を上がった・・・・

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 22:03:28.86 ID:L4gZhoj/O

しかしそれでもなお、届かなかった・・・
その後の他家の反撃ももちろんある、しかし最大の要因が亦野誠子の失点であることは誰の目にも明らかであった・・・・
菫「なあ・・・無理があるだろう、淡・・」

淡「・・・」

菫「・・・そんな亦野を一軍に留めておくとか・・・無理があるだろう!!!」ドン!

淡「ひっ・・・!」

照「・・・」

尭深「・・・」ズズ・・
弘瀬菫は激怒していた、あのクールな菫がだ・・・
しかしまあ無理もない、三連覇に向けたインターハイ、いやなにより・・・

―――3年生である彼女の最後のインターハイだったのだから・・・

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 22:14:15.44 ID:AoErN74L0

亦野さんはベタ降り覚えるだけで憧の上位互換になれる

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 22:21:02.10 ID:BwO1edZ20

公式戦で30万点も失点したら、そのまま一軍に居続ける方が辛い気がするぞ

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 22:23:21.97 ID:L4gZhoj/O

それは淡にも理解出来ていた、けれども、それでもなお、淡にはどうしても亦野誠子を責める気にはなれなかったのだ・・・

準決勝の大将戦前、淡はともすれば喧嘩を売っているとしか思えない歯に衣を着せぬ発言を先輩である亦野にした・・・
しかしそれは嫌味でもなんでもなく、自分に対する絶対的な自信と、そして何より・・・
亦野誠子に対する思慕があったからこその発言であった・・・

それは発言後に亦野誠子が憤ることもなく淡の頬をむにむにしまた淡もそれを拒絶せずに受け入れたことからも伺えるであろう・・・

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 22:37:27.74 ID:L4gZhoj/O

そんな先輩だからこそ、決勝で亦野誠子が大三元をテンパイした時淡は誰よりも亦野誠子を応援し、
そして亦野誠子が怒濤の連続振り込みを喫した時淡は誰よりも亦野誠子の感じたであろう痛みを察した・・・・

淡「亦野先輩が二軍落ちするなら私も二軍に行くから」

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 22:40:38.34 ID:L4gZhoj/O

故に、淡は思った・・・

私だけは、亦野先輩の味方でいよう・・・!!!

淡「はぁはぁ・・・探しましたよ亦野先輩・・・」

誠子「・・・淡」

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 22:50:47.86 ID:L4gZhoj/O

誠子「・・・私、麻雀部をやめようかなって思ってるんだ」

淡「・・・ま、でしょうねー。私だったら部活だけじゃなく学校もやめますけど」

誠子「・・・っ!!・・あ・・相変わらず厳しいな、大星は・・・」

淡「・・・だから亦野先輩がもし部活をやめるなら私もやめます」

誠子「・・・は?」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 23:05:42.02 ID:L4gZhoj/O

淡「・・・亦野先輩」誠子の手を取り・・・

ムニ
誠子「お、大星!?」

淡「フフ、声がおっきくなりましたね?」

誠子「いやなるだろそりゃ!」

淡「・・・元気出ました?」

誠子「・・・!い、いや別に・・・まあ少し・・は・・・」

淡「ふふ、よかった」

誠子「っ!?」ドキ

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 23:15:08.30 ID:L4gZhoj/O

淡「・・・亦野先輩、嘘じゃありませんよ?先輩がやめるなら私もやめます。釣りが趣味でしたよね?私も釣りに連れてって下さいよ~!」

誠子「・・・大星はなんで私なんかを気に掛けてくれるんだ?」

淡「さあ、なんででしょ?」

誠子「おいおい・・・」

淡「・・・別にこれといった理由なんてないですよ。ただ私にとって亦野先輩は話しやすい先輩で・・・」また誠子の手を取り

誠子「っ!おい・・・」

ムニ
誠子「・・・」

淡「そしてときたまほっぺをむにむにされてもなんだかイヤじゃない、そんな先輩なんです」

誠子「・・・」

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 23:36:54.88 ID:L4gZhoj/O

誠子「・・・淡」頬ムニ

淡「ん・・・」

誠子「ごめん・・・ごめんな・・・こんなダメな先輩が副将なんかで・・・っ!」

淡「っ・・・な、何言ってるんですか、だからこそ・・・そんな亦野先輩だからこそ私が大将やってるんですよ・・!点の取り甲斐がっ・・て、あ、あれ?」ポロポロ

誠子「・・・本当にすまない・・!ごめん・・ごめんなさいっ!!」ボロボロ

淡「う・・・うぁ、ま・・亦野せんぱぁい!!!」ボロボロ

―――――――
―――――
―――

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 23:46:14.35 ID:L4gZhoj/O

――――1年後・インターハイ決勝
こーこ『一年前の汚名返上!名誉挽回!!白糸台亦野誠子、怒濤の大三元和了で他校を大きく突き放した~~~っ!!』

誠子「淡、後は任せたぞ!」

淡「はーいセイコ先輩!」
――――そこには、再びインターハイの舞台に立つ二人の姿があった。

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/22(月) 23:54:08.65 ID:L4gZhoj/O

一年前のインターハイ後。
結局亦野誠子は麻雀部に残る事を選択した。淡の為、自分の為に。
このまま汚名を残したままでは終われなかった。

当然というか三軍にまで落ちたが、そこから努力を積み重ね、そして見事一軍にまで舞い戻ることが出来たのだった。

ちなみにこの時、

誠子『ただいま・・・“淡”』

淡『っ・・・・・おかえり、“セイコ先輩”!』

お互い、下の名前で呼び合うようになったという―――――
おわり

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