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1 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:30:05.28 ID:5nSxPoq10
勢いで書いた
特に何も無い
2 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:31:22.04 ID:5nSxPoq10
咲「和ちゃん、和ちゃん」
和「どうしました?」
咲「なんでもなーい」
和「なんなんですか…」
咲「ふふっ」
和「まったく…宮永さんは」ハァ
咲「仕方ないよ、だって今幸せだから」
和「…」
咲「どうしたの?顔赤いよ?」
和「恥ずかしい事を平然と言う宮永さんが悪いと思います」
咲「そうかなぁ…えへへ」
和「まったくもう……宮永さん」
咲「どうしたの?」
和「好きですよ」
咲「うん、私もだよ」
3 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:32:31.47 ID:5nSxPoq10
和「お姉さんにお酒を飲まされました」
咲「お姉ちゃん、お酒癖悪いからね」
和「成人して間も無い事を分かって居ないのでしょうか」
咲「和ちゃんと一緒に飲めるのが嬉しいんだと思うなぁ」
和「そうなんですか?」
咲「お姉ちゃん、不器用だからね」クスッ
和「そ、それなら仕方ありませんね」
咲「すっかり気に入られちゃったねぇ、最初は険悪な仲だったのに」
和「そうですね、私自身も此処まで仲良くやれると思って居ませんでしたから」
咲「そうかなぁ…私はこうなるって思ってたよ?」
4 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:33:03.19 ID:5nSxPoq10
和「……咲さん」
咲「何?」
和「私、成人を迎えて言って起きたい事があるんです」
咲「何かな?」
和「好きです」
咲「うん」
和「愛しています」
咲「うん」
和「結婚して下さい」
咲「……」
和「私が咲さんを支えます」
咲「結婚は支え合うものだよ、和ちゃん」
和「そ、そうですね……」
咲「うん、だから私も和ちゃんを支えるね」
5 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:33:47.94 ID:5nSxPoq10
咲「和ちゃん、起きてよ仕事だよ?」
和「…後5分寝かせて下さい」
咲「もう…遅刻してもしらないからねー?」
和「ううう…」ムクリ
咲「よろしい」
和「おはようございます……」
咲「ほらほら、顔を洗ってご飯食べなきゃ時間ないよ?」
和「はい…」フラフラ
6 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:34:15.99 ID:5nSxPoq10
和「では、行ってまいります」
咲「うん、いってらっしゃい」
和「今日は早く帰ります」
咲「うん、待ってるね」
和「なんと言っても初めての結婚記念日ですからね!」
咲「あはは、事故に気を付けなきゃ駄目だよ?」
和「はい、では行ってまいりますね!」
咲「はーい、気を付けてねぇ」
7 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:34:46.72 ID:5nSxPoq10
咲「最近お母さんが孫を見たいって凄い急かして来るよ」
和「…その事に関してですが…」
咲「うん、分かってるから気にしないで」
和「ごめんなさい……」
9 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:35:20.87 ID:5nSxPoq10
和「旅行楽しかったですね」
咲「結婚20周年記念だからね」
和「温泉に行くとあの頃を思い出します」
咲「あー…合宿だね、あの頃に戻りたいなぁ」
和「咲さん、今は幸せじゃないんですか?」
咲「んー…すっごい幸せ」ニコッ
和「そうですか」ホッ
咲「でも、一つね」
和「!」
咲「教えてあげないけどね」
和「咲さん、そこまで言ったのなら最後まで言いましょう!」
咲「嫌だよー」クスッ
10 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:35:52.64 ID:5nSxPoq10
咲「大晦日だね」
和「そうですね、少し寒いです」
咲「こんな日は家から出たくないよね」
和「そういう訳にも行きませんよ」
咲「うー…」
和「ほら、お姉さんや皆が待っていますから立って下さい!」
咲「足腰が痛いよー…」
和「でしたら、私がおぶってあげます」
咲「本当?それじゃあお言葉に甘えて」スッ
和「全然動けてるじゃないですか!!」
11 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:36:25.38 ID:5nSxPoq10
和「一応、定年退職を達成しました」
咲「今までご苦労様でした」
和「いえ、咲さんが居たから頑張れたんです」
咲「そうかなぁ…だと嬉しいね」クスッ
和「それじゃあご飯作りますね」
咲「私がやるよぉ…」
和「たまには作らせて下さい、仕事も終えて暇な身ですから」
咲「ん…それじゃあお言葉に甘えて」ニコッ
和「はい、お任せあれ」
12 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:36:57.24 ID:5nSxPoq10
咲「……和ちゃん」
和「なんですか、咲さん」
咲「愛してるよ」
和「…咲さんに愛してると言われたのは初めてですね」
咲「えー、一回くらい言ってるよ~」
和「いえ、この六十年間一度も聞いた事がありませんでした」
咲「変な事ばっかり覚えてるんだから」
和「記憶力は良い方でして」
咲「知ってるよ、ずっと一緒に居たからね」
和「そうですねぇ…時間が過ぎるのは長いです」
13 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:37:36.17 ID:5nSxPoq10
和「咲さん…」
咲「和ちゃん……」
和「……」
咲「ついに………この日が来ちゃったみたい……だよ」
和「……」
咲「一つ……心残りが………あるん……だけ.…ど聞いてくれる……かな」
和「…嫌です」
咲「我儘……言わないで……ちゃんと……0聞いて」
和「…っ」
咲「私の…事………忘れ…て?」
和「そんなの…そんなの」
咲「ん……和ちゃん……手を握って……くれるかな?」
和「さ、咲さん」ギュ
咲「うん、凄い……暖かいね和ちゃんの……手」
和「はい!ずっと……握ってます!!ずっとです!!」
咲「あり……が……ね?」
咲「そ……ごめ……い…」
咲「だ……た…」ニコッ
和「咲さん…?」
咲「……」ポロポロ
和「咲さんッ…!!」ギュウッ
14 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:38:04.59 ID:5nSxPoq10
和「おはようございます咲さん」
和「私、一人ぼっちになったみたいです」
和「お姉さんも、優希も、花田先輩もムロもマホも、部長も染谷先輩も……皆居なくなっちゃいました」
和「私、咲さんの事ならなんでも知ってるんですよ?」
16 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:40:28.40 ID:5nSxPoq10
和「朝弱いのに、毎日私を起こす為に早起きしてた事」
和「最初の結婚記念日に、持ち出されたケーキが手作りだった事も」
和「プロポーズの時に手が震えていた事も」
和「嘘を吐く時、すぐに話題を変える事も」
和「温泉に行った時、何を思って居たのかも」
和「子供が本当は欲しかった事も」
和「全部全部知っていました」
15 : ◆tr.t4dJfuU 2014/11/30(日) 21:38:59.88 ID:5nSxPoq10
和「咲さん……」
和「咲さん…咲さん……」
お墓「」
和「っ…」
和「っ…ううっうぁあああああ!!」ポロポロ
和「あっ、あああぁああああぁぁああああッ!!」ポロポロ
咲(ごめんね、和ちゃん、大好きでした)ギュッ
和「っあああぁあああうわああああああッッ!!」ポロポロ
-おわり-