【清水谷竜華SS】怜「空も飛べるはず」

転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1421057147/l50

1 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:05:47.62 ID:eRW8zjgw0

注意

・咲SS 怜竜
・全国準決勝後から
・エセ関西弁
・百合要素
・エロはない

2 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:06:39.70 ID:eRW8zjgw0

…………き…………とき……とき

怜「うみゅ……なんやうるさいわ……」

竜華「怜!やっと起きたか……心配したんやで」
-病院-

怜「竜華?…………準決勝は」

竜華「終わったで、もう夜や」

怜「ちゃう……準決勝、どうなった?」

竜華「……………………」

怜「竜華………………?」
竜華「………………負けて、しもた」

怜「…………そっか」

3 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:07:49.02 ID:eRW8zjgw0

竜華「ごめんな……決勝、行かれへんかったわ」

怜「ううん……竜華のせいやない。うちが……うちが先鋒戦で倒れなければ」

竜華「ちゃうよ!怜は頑張った!チャンピオン相手にあんだけできれば」

怜「うちがもっと頑張れれば……いや、もっと前からやな。ちゃんと麻雀に打ち込んどれば、病弱病弱言わんでおけは……」

竜華「怜………………」

4 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:09:51.99 ID:eRW8zjgw0
竜華「………………くなー」

怜「竜華……?」

竜華「なーくなー♪ときーなーくなー♪なーいたらあーかんー♪」

怜「……竜華?」

竜華「なーくなー♪……なんやその目、せっかく人が歌で慰めようとしてるのに」

怜「下手な歌やな」クスッ

竜華「やかましいわ///」

怜「でも、うちは好きやで、その歌」

竜華「……ありがとな」フフッ
5 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:11:15.17 ID:eRW8zjgw0
怜「竜華ぁ」

竜華「ん?」

怜「うちな……竜華がいてくれて、よかったわ」

竜華「どしたいきなり」

怜「だからまんまやで。竜華がいてくれてよかったなぁって思ったんや」

竜華「なんや急に、なんか気持ち悪いわ」

怜「冷たいわぁ、さっきの歌のお返しに特別サービスしたろかと思うたのに」

竜華「そか、ありがとな」

怜「だからなでて」

竜華「礼を言ったらそれかい。まぁええけど」ナデナデ

怜「♪」

6 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:12:32.44 ID:eRW8zjgw0
竜華「でも、決勝行けんかったなぁ……」

怜「せやなぁ……こうなったらもう笑えばええと思うで」

竜華「エ◯ァにでも乗るんかいな」

怜「ちゃうわボケ……でもな、竜華」
怜「竜華は……次は、笑ってくれるよな?」

竜華「当たり前や、もうこんなんはたくさんやさかい」

竜華「次は大学や、インカレ勝って大笑いしたるわ」フフッ

怜「せやな」フフッ

7 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:13:24.24 ID:eRW8zjgw0
その夜は綺麗な満月が浮かんでいた。

それを見て、うちは決めた。

もう病弱なことを言い訳にはしない。

そして……
8 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:14:52.23 ID:eRW8zjgw0

竜華「ときー」

怜「どしたー?」

竜華「うちな、もう怜の膝枕するのやめるわ」

怜「へっ?なんや竜華、そんな冗談を」

竜華「うちは本気や」

怜「竜華?……どうして」

竜華「うちな、セーラのことが好きなんや」

怜「はぁ!?」

竜華「だからもう怜にはせえへん。うちはセーラの膝枕になるんや、ほなさいなら」スタスタ

怜「竜華!?勝手に置いてかんでや!竜華!竜華ぁ!!」

9 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:16:11.04 ID:eRW8zjgw0

…………き……!……とき……とき!

怜「ひゃあっ!」ガバッ

竜華「怜!悪夢でも見たんか!チャンピオンにけちょんけちょんにでもされたんか!?」

怜「はぁ……はぁ……あ、竜華の匂い」スンスン

竜華「当たり前や、うちが膝枕してるんやから。みんなもう帰ったで」

怜「あ……夢か」

竜華「やっぱり悪夢見てたんやな、ここは学校やで、ついでに言えばもう秋や」

10 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:17:44.75 ID:eRW8zjgw0
怜「夢……とんでもない悪夢やった」

竜華「その話あとで聞かせてや。とりあえず帰るで」イソイソ

怜「……なぁ、竜華」

竜華「んー?怜もはよ仕度してやー」ゴソゴソ

11 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:18:54.54 ID:eRW8zjgw0
怜「うち、竜華のことが好き」
12 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:20:05.80 ID:eRW8zjgw0

竜華「…………怜?」

怜「だから、うち竜華のことが好きなんや」

竜華「うちも怜のこと、好きやで?」

怜「ちゃう、そっちの意味やない」

竜華「怜……?」

怜「竜華のことが、恋人的な意味で好きなんや。竜華、うちと付き合うてほしい」

竜華「……どした、急に」

13 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:21:49.44 ID:eRW8zjgw0

怜「さっきの悪夢な……竜華が、いなくなってもうたんや」

怜「竜華がな、セーラのことが好きやって。だからもう、うちに膝枕はせえへんって……」

竜華「うちが、セーラと?」

怜「怖いんや、竜華がうちの前からいなくなってまうんやないかって。もう膝枕してくれないんやないかって」

怜「だから病弱って言うのやめたんや。自分が強くならな、竜華は消えちゃうんやないかって、怖くて」

竜華「怜…………」

14 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:23:24.56 ID:eRW8zjgw0
ダキッ
怜「竜華、好きや。うちと付き合うて」

竜華「……………………」
ギュッ
怜「……竜華?」

竜華「まったく……うちが勝手にいなくなるわけないやろ」ギュウ

怜「だ、だって……」

竜華「そんなにうちは信用ないんか、悲しいわぁ」

怜「そ、そんなことあらへん!」

竜華「やれやれ……こっちから言いたかったんやけどな」

怜「……えっ?」

15 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:24:12.78 ID:eRW8zjgw0

竜華「怜、好きや。うちと付き合うて」

16 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:25:23.05 ID:eRW8zjgw0
怜「……竜華」

竜華「ふふっ、どうや、これで相思相愛やで?」

怜「……竜華ぁ」グスッ

竜華「あぁもう泣くなや……もう一回言うたるわ、うちも好きや、大好きや」

怜「竜華ぁ…………」ポロポロ

竜華「怜は泣き虫やなぁ」サスサス

怜「ちゃうわボケぇ……」ポロポロ
17 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:27:14.24 ID:eRW8zjgw0
ザァァァ……ザァァァ……

怜「竜華」

竜華「どした?怜」

怜「いま、土砂降りやな」

竜華「せやな、こんなん聞いてないわ」

怜「なんでうちら、相合い傘しとるん?」

竜華「別にええやないか、恋人同士やで?」

怜「肩に雨がモロにきとるんやけど」

竜華「ほな自分の傘使うか?」

怜「ううん、こうすればええんや」ピトッ

竜華「ちょっと怜、肩当てんといて。歩きづらい」

怜「別にええやないか、恋人同士やで?」

竜華「……まぁええか」
18 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:28:46.96 ID:eRW8zjgw0
竜華「でも、恋人かぁ……みんなどんな顔するかな」

怜「なんや竜華、カミングアウトするんか」

竜華「別にええやないか」

怜「……女の子同士やで?」

竜華「言い出しっぺがそれ言うか……ま、誰かに拒まれても知ったこっちゃないわ、よくあることらしいし」

怜「そうなん?」

竜華「全国の時にいろんな噂聞いたで。ま、船Qとか唖然としてたら笑ってやろうや」クスッ

怜「……せやな」クスッ

19 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:31:40.67 ID:eRW8zjgw0
ザァァァ……ザァァァ……

怜「……話すこと、無いな」

竜華「一緒にいれるだけで充分だとかそういうのは無しか」

怜「ドラマでよくあるけどあれ嘘くさいやん」

竜華「まったくやな……音楽でも聴くか?イヤホン片っぽずつ」

怜「ええな、貸して」

竜華「レンタル料1秒につき100万な」

怜「なんやそれ」

竜華「冗談や、ほら」

怜「ん」

20 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:33:07.03 ID:eRW8zjgw0
幼い微熱を 下げられないまま……

神様の影を恐れて……♪
怜「スピッツか」

竜華「もう20年くらい前の曲やけど。かっこええよなぁ」

怜「せやな……~♪」

竜華「~♪」
21 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:33:53.22 ID:eRW8zjgw0

ずっとそばで 笑って いてほしい……♪
怜「♪……終わったな」

竜華「次、何聴きたい?どうしよっかな……」カチカチ
22 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:36:58.75 ID:eRW8zjgw0
怜「竜華」

竜華「ん?」

怜「うちな、竜華と出会えて、ほんまによかったわ」

竜華「どした、また?」

怜「竜華と恋人になれたなんて、うち、今なら空も飛べるんとちゃうかな」

竜華「なんや急に……飛んでもええけど、今飛んだらびしょ濡れなって風邪ひくで?」

怜「竜華は空気読まへんなぁ」

竜華「そらこっちのセリフや……それに、飛べるってなんか不吉や。怜なら勢いであの世に飛んでいきかねへんわ」

怜「そんな簡単に死んでたまるかい。恋人がいるんやで?」

竜華「この前まで病弱や言うてたくせに」

怜「今は言うとらへんやろ」

竜華「いまだに膝枕要求するやつがよう言うわ」
23 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:38:22.86 ID:eRW8zjgw0
竜華「ま、うちも怜と出会えてほんまによかったわ。ありがとうな、怜」

怜「どういたしまして」

竜華「これから先、楽しいことも、辛いことも、悲しいこともあると思うけどな……笑えば、どうにかなるやろ」

怜「サー◯インパ◯ト起きても笑えばどうにかなるやろな」

竜華「◯ヴァ引っ張るなや」

24 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:39:14.49 ID:eRW8zjgw0
怜「ま、あれや……ずっと笑ってようや、竜華」クスッ

竜華「怜のそばで、やろ?任しとき」フフッ

カンッ
25 : ◆lxd9gSfG6A 2015/01/12(月) 19:41:13.53 ID:eRW8zjgw0

終わりです。ありがとうございました

スレタイの通り、スピッツの「空も飛べるはず」が題材となっていました。

怜竜よ永遠に

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする