【宮永照SS】和「ウマが合うからいつも一緒です」咲「うーん」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/31(金) 23:11:38.72 ID:VB9X+ZfV0

上埜牧場

ミヤナガ「う、生まれる……」プルプル

照「お母さん大丈夫?すぐ人を呼んでくるね」ヒヒーン
美穂子「ふふーん♪ふふーん♪ルンルン」サッサッ

照「すいません、お母さんが産気づきました!すぐに来て下さい」

美穂子「なんですって!?上埜さん呼んでからすぐ行きます」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/31(金) 23:23:00.00 ID:VB9X+ZfV0

久(20)「今日の有馬はスコヤインパクトで決まりね。って倍率1.1倍かー。流石」

美穂子(20)「上埜さん!ミヤナガンが産気つきましたよ!二頭目が生まれます」

久「なんですって!?わかった、すぐに準備するわ」

ドタドタ

なんやかんやで無事に出産しました

ミヤナガ(7)「はぁはぁ…、男の子?女の子?」

咲(0)「……」プルプル

照(1)「頑張れ。私の妹なら立てるはずだ。妹だよお母さん」

久「随分小柄な馬ねぇ。照も大きい方ではないけど」

咲「ぐぐぐ…」スクッ

美穂子「立った!立ちましたよ上埜さん」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/31(金) 23:24:44.08 ID:ObRZdXoi0

そこはスコヤンアラフォーだろ

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/31(金) 23:29:18.51 ID:VB9X+ZfV0

こうして競走馬ミヤナガンの二頭目として咲は生まれた

久「名前はそうねぇ……」

照「咲がいい」

美穂子「考えてたの?」

照「山の上に花が咲くように」

久「じゃあ咲にしましょう。お母さんのように立派な競走馬になって欲しいわね」

照「……」コクコク

照「私は必ずダービーに出る。ミヤナガンの娘として」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/31(金) 23:36:11.53 ID:VB9X+ZfV0

一年後、上埜牧場は経営難に陥っていた
久「やばい……、やばいやばいやばい!お金がない!?」

美穂子「そうですね……、上埜さんのお父様が残した莫大な借金が…」

久「手放すしかないわね…。照はここ10年で私の牧場で最も期待出来る馬だったのに」

美穂子「私もひょっとしたらG1に出れるんじゃないかと夢見てました」

久「しょうがないわよね…。自己破産するよりマシだもの。ちょっと照とミヤナガンと話して来る」

美穂子「私は咲の馬小屋に居ますね」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/31(金) 23:43:51.07 ID:VB9X+ZfV0

久「そんなわけで、ミヤナガンは繁殖牝馬として北海道の牧場に。照は競馬として興味を示した牧場があって……」

照「何て牧場?」

久「白糸台と言う牧場よ。最近出来た牧場なの」

照「ふーん」

久「施設や設備はここよりもずっといいから貴方にとってプラスになると思う」

照「……咲は?」

久「残念ながらお声がかからなくてね。あの子、いつも6位か7位くらいじゃない。競馬としての実力はイマイチじゃない?」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/31(金) 23:52:54.95 ID:VB9X+ZfV0

照「私は走れるならどこでもいいよ。ってこの牧場危ないんでしょ?」

久「あらーバレてたか」

照「餌が少ないよ。だから咲と賭けて走ってた」

久「あなたの圧勝?ひどい事するわね」

照「いや……、初めて負けた」

久「は?」

そして、季節は過ぎ照が去る日

咲「そんな!お姉ちゃんもお母さんも他の牧場に行っちゃうの!?」

照「……」プイッ

咲「なにか言ってよ!わけわかんないよ!おねぇちゃん!」

照「黙れ、私に妹なんか居ない!ミヤナガンの血を分けた競馬は私だけでいい、この落ちこぼれ」

咲「うっうっ…」ポロポロ

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/31(金) 23:54:02.63 ID:dxnszpKZO

安定の屑シスコン

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:03:42.90 ID:kAycVQub0

照「咲、GIレースで会おう」

咲「GIレース?桜花賞とか皐月賞の事?」

照「そうだ。咲がGIレースに出る事になればいつか私とも対決するだろう」

咲「ムリムリ。私なんかがGIレースに出れるわけないよ。レースで一度も一位にもなった事無いのに」

照「……。一位ならあの時になった」

咲「???」

照「ともかく、もう咲と世間話をするつもりはない。次に会う時は敵としてだ」

咲「!?」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:14:14.28 ID:kAycVQub0

こうして照は上埜牧場を去っていた
咲「……」グスン

久「さて来月からは竹井牧場として、再スタートだわ」

美穂子(お給料二ヶ月くらい貰ってないけど些細な問題ね)

久「えーと、咲。死にたくなければ、死ぬ気で走りなさい」

咲「えっ…」

美穂子「私達も貴方に賭けるしかないの。貴方が竹井牧場で唯一の馬なのですから」

咲「ええーーーー!?」

久「ホントに照が言ったとおり、実力を秘めてるのかテストしましょう」

久「知り合いのジョッキーを呼んで咲に乗って貰うか」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:18:43.89 ID:h/5jH2+nO

お給料は身体で払えば問題ない

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:25:33.55 ID:kAycVQub0

数日後

和「部長に福路さん。お久しぶりです」ペコリ

咲(なにこの人?髪の毛がピンクなんて人間は不思議だなぁ)

久「紹介するわね。この子が竹井牧場の唯一の馬の咲。ミヤナガンの娘よ」

和「へぇー、あの名馬ミヤナガンですか…。にしても小柄な馬ですね」

咲「……」ペコリ

久「そうなのよ。競走馬としては小柄でね。実力もイマイチよくわからないの」

和「なるほど、私に試乗しろと」

久「そうね。来月のレースがデビュー戦なんだけど…、駄目なら馬刺しにするしかないわね」

咲「」

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:31:09.12 ID:1tDvEms00

さすがの淫乱レズピンクも馬には欲情しないだろ(棒)

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:35:40.80 ID:kAycVQub0

タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ
和「……」

咲(この人、新人さんかな?少し震えてるみたい)

咲(落馬しちゃうと骨折したりする事もあるんだよね…、これ以上スピードを上げるのは危険かも)

咲「……」

パカラッ パカラッ

和「あの…、鞭打っていいですか?」

咲「は、はい。どうぞ」

バシッッン!

和「私は仮にもジョッキーです!本気で走って下さい!例えその結果、落馬しようとも咲さんが気に病む事はありません!」

咲「!?」

和「本気で走れないなら、競走馬辞めて下さい。」

咲「で…でも…、原村さんが怪我しちゃうと…」

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:37:33.92 ID:IVaCTAoGO

結果を出せない馬は処分されるだけ。
所詮は経済動物。

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:46:18.97 ID:kAycVQub0

和「咲さんって競馬好きですか?走るのは好きですか?」

咲「どっちも好きじゃないです。いい思い出ありませんから」

和「そうですか…。私は悔しいです。競馬が好きでもない馬に乗せられて、しかも勝手に気を使われて」

咲「…すいません」

和「咲さん、競馬は勝利を目指すものです」

咲「……」

和「全国には貴方より速い馬が星の数ほど居ます」

咲「全国か…」

和「私も少なからず乗馬の経験はあるので振り落とされたりしません。奈良では暴れ馬に乗っていました」

咲「わかりました」

咲「今日は全力で走っていいんですね?」

和「もちろん。はーーーーーいよーーーーー!!!!!」

バシッッン!

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:47:13.55 ID:yZ9caiST0

山をも平然と登る暴れ馬とな?

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 00:56:07.82 ID:kAycVQub0

久「第四コーナー回ってもいつものタイム。やっぱり駄目かー」

美穂子「毎回同じタイムですよね」

久「そうそう、いつも同じ。…毎回?」
咲「振り落とされないで下さいね」パカッパカッ

和「……」コクコク

咲「最後の直線行きます!カン!もう一個カン!カン!」

ギュオオオオオオン!!!ギューーーン!ドドッ、ドドドッ、ドドッ

和(すごい加速です、ぐっ…、だ、駄目落ちる…)

咲「はぁはぁ…、もっと速くもっと、もっと!もっと!!!!!!」

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 01:03:23.54 ID:kAycVQub0

ドサッ
そしてトップスピードのままゴールした咲
久「げっ!?照が走った時のタイムと1秒差」

美穂子「こんな末脚残してたなんて」

咲「はぁはぁ…、本気で走るって気持ちいいね…、はらむ…原村さん!?」キョロキョロ

和「ぐっ…不覚です…」ピクピク

ゴール直前で落馬した和。全治一週間程度の怪我で済んだらしい

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 01:12:23.85 ID:kAycVQub0

白糸台牧場

淡「やっほー、テルー。人参持って来たよー」

照「いつも助かる」ムシャムシャ

菫「お嬢様、おはようございます」

淡「堅い堅い。ここには二人と一頭しか居ないから、敬語は使わないで」

菫「コホン。ではそうさせて貰おう。また今日も見に来たのか?」

淡「うん、テルーは私が初めて飼ったお馬さんだからね。寝ても覚めてもテルーの事考えてるよ」

照「……」ムシャムシャ

菫「お前の馬だが金を出したのは親父さんだろ」

淡「そうだねー、いつか私も自分で稼いだお金で馬買ってみたいねー。あっ嘘。テルー以外の馬とか興味ない」

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 01:23:06.14 ID:kAycVQub0

淡「テルーにダービー取らせたくて日本最高峰のジョッキーを呼んだわけだけどー」

淡「で、どう?このテルーは?」

菫「この馬で負けたなら、ジョッキーの責任だな」

淡「うんうん、負けは許さないよ」

菫「逃げ馬・先行馬でこれほどの逸材はなかなか見ないな。間違いなく3歳馬としてはトップクラスだ」

淡「逃げ馬?先行馬?テルーの事?」

菫「もちろん」

淡「アハハハハハハ!菫はまだアレ知らないんだねぇ」

照「……」ムシャムシャ

菫「アレ?」

淡「いい?テルーは先行する事が多いだけ、アレを使えば…」

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44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 01:36:09.93 ID:kAycVQub0

そして照は順調に勝ち星を重ねて行った。

日本ダービーの日を迎える
照「……」ブルッ

菫「照、緊張してるのか?」サスリサスリ

照「少しね。しかし私の名前テルテル☆スターってなんだよ…、恥ずかしい///」

菫「仕方ないだろ。馬主が女子高生なんだから」

照「はぁ~」
恒子「さぁ全国競馬ファンのみなさま、今年も日本ダービーがやって来ました。実況は私、福与恒子がお送りします」

雅江「解説の愛宕雅江や。よろしゅう」

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 01:53:05.66 ID:kAycVQub0

恒子「さて、愛宕さん。本日のレースですが予想の方は」

雅江「ガチガチやろな。テルテル☆スターからのガイドバクシンオー、アラカワウィークやろな」

恒子「万馬券的な狙いで行くと?」

雅江「そやなぁ…、ダンスイケダザダークとかどうや?」

恒子「イケダは流石に買う気が起こらないですね」

雅江「やろな。万馬券とは行かないまでもセーラマクドクイーンとかアリやと思うで」

恒子「関西の馬ですか?」

雅江「関西ではエース格やで。よう稼がせてもろた」

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 02:00:49.77 ID:Oo/OOpAj0

ガイトじゃないのか

51 :ガイトだっけ?じゃあガイトバクシンオー 2013/06/01(土) 02:05:27.46 ID:kAycVQub0

競馬場の外

怜「竜華、はよはよ」

竜華「東京まで来て、なんで競馬場なんやー!?スカイツリーとか浅草とか他に見る所あるやろ?」

怜「今日だけは特別な日なんや。日本ダービーやで日本ダービー」

竜華「知らんがな。いつも大阪で見てるやん」

怜「あれも面白いんやけど、またちゃうんや。なんせ全ての競馬ファンの憧れる最高の舞台やからな」

竜華「ふーん、どうでもええけど。あっ、大阪の馬も居てるわ」

怜「あれはセーラやな。セーラマクドクイーンや。いつもうちが応援してる馬や」

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 02:14:48.57 ID:kAycVQub0

竜華「じゃあいつも通りあの馬に賭けるんか?」

怜「いや…、今日はちょっとな…」

竜華「うちはどれでもいいし、セーラでいいわ」カキカキ

怜「今日ばかりはオススメせんで。金を捨てるようなもんや」

竜華「1000円しか使わんからええわ」

怜「うちは三連単で、テルテル☆スター、アラカワウィーク、ガイトバクシンオー。これやこれしかない」

怜「5万賭けるで」ドカッ

竜華「……」ジトー

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 02:23:06.85 ID:kAycVQub0

怜「さて。馬券買ったし競馬場入るか」ヌギヌギ

竜華「うち、競馬が嫌いとか好きとか言う前にこれだけはどうしても嫌なんやけど」ヌギヌギ

怜「外のテレビで見とけばいいやん」ポイポイ

竜華「あかんあかん。怜が倒れたら誰が怜を介抱するんや」シュルシュル

怜「そこら辺のおっちゃんとか」パサッ

竜華「犯されるわ!!」プルルン

竜華「競馬見る人ってなんで全裸なんやろ」ボイーン

怜「馬も裸で走ってるからな。応援する人の礼儀や」

この後、怜は三連単を的中させホクホク顔で竜華を豪華なレストランに連れて行ったそうな
終わり

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/01(土) 02:26:17.47 ID:dtR5VS5x0

終わりかよ!

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